環境技術
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45 巻, 6 号
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研究論文
  • 武田 茂樹, 西村 文武, 高岡 昌輝
    2016 年 45 巻 6 号 p. 313-324
    発行日: 2016/06/20
    公開日: 2016/08/12
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    流入下水の有機物負荷を高効率固液分離槽で低減したうえで,担体投入型反応槽において亜硝酸生成とアナモックス反応を同時進行させる窒素除去プロセスについて,性能安定化手法を検討した.常温の実下水を用いてのベンチスケール連続実験により,次の知見を得た.①新品担体を用いて硝酸化を抑制させながらアナモックス脱窒を現出させるにはKj-N負荷200 ㎎/L 担体/hr 以上の条件が求められるが,馴養済み担体を混在させて行う場合は,必須ではない.②流入有機物負荷過多によりNO2-N 生成不足が起こることがあり,それがT-N 減少速度の低下を引き起こす.このことを防止するには,高効率固液分離槽を活用してTOC容積負荷を9 ㎎/L/hr以下におさえる必要がある.③NO2-Nの生成過剰によりNO3-N生成が活性化されると,担体容積当りKj-N負荷上昇による対応では,NO3-N生成を抑制できても,その潜在的NO3-N化能を不活化するのに長時間を要する.したがって,本プロセスを安定して運転するためにはKj-N負荷を常時200 ㎎/L担体/hr以上とすることが望ましい.

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