浸漬式膜分離生物反応器を用いて, 医療機関などで消毒剤や防腐剤として多用されているホルムアルデヒドを含む排水の生物学的処理特性について検討した.実験では, ホルムアルデヒドを0, 50, 100, 250, 500, 1000mg/lに設定し, 各濃度におけるTOCとホルムアルデヒドの処理過程および微生物の増殖過程について評価を行った.その結果, ホルムアルデヒドが添加された場合, 濃度が250mg/l以下では, 良好に処理され, 糸状菌が優先化するが, 反応器の操作性も良好であることが示された.また, ホルムアルデヒド濃度が500mg/l以上では, 生物の生育が阻害され, 250mg/l以下での場合と全く異なった処理特性を示すことが明らかにされた.
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