オゾンを用いた余剰汚泥低減システムの高効率化を目的として, エジェクター型オゾン反応器の適用について検討した.実験室規模の検討より, エジェクター型オゾン反応器は従来の散気管型反応器に比べ溶存オゾン濃度を高く確保でき, より生分解性の高い処理汚泥が得られることがわかった.実廃水を用いた余剰汚泥低減実験より, エジェクター型反応器の導入によって余剰汚泥低減に必要となるオゾン量が従来の散気管型反応器の約1/4にまで少なくなることを見出した.さらに, 処理水DOC濃度の増加は散気管型の場合とほぼ同様であった.一方, エジェクター型反応器は汚泥の分散を促進し, 汚泥沈降性を低下させる可能性が示唆された.以上の結果より, 本反応器は, 汚泥沈降性の悪化を考慮する必要があるものの, 余剰汚泥低減に要するオゾン量を少なくできる非常に効率的な反応器であると結論できた.
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