廃棄物の溶融処理は, 廃棄物を安定化し, かつ減容化できるので, 最終処分場用地の共用期間をできるだけ長くする方法の一つとして, 最近, 特に注目をうけている.
本報告は, 実用規模の3500型 (炉内径3.5m) 外筒回転表面溶融炉による粗大ごみの溶融処理試験結果について述べたものである.
可燃性粗大ごみと不燃性粗大ごみを, 可燃物比0%, 20%, 30%および40%に混合調製し, 溶融処理試験に供した.主燃焼室ガス温度が1, 250℃から1, 350℃に100℃上昇すると, 処理量は約2.5~4倍になること, 粗大ごみ低位発熱量が1, 750kcal/kg以上では補助燃料が不要となり自燃溶融すること, 発生NO
x濃度は略々100PPm (12%O
2換算値) 以下であること, 可燃物比30%の粗大ごみの場合, 生成スラグの容積は7%に減少すること, スラグからの金属等の溶出試験結果では不溶出であることがわかった.
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