環境技術
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43 巻, 2 号
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研究ノート
研究論文
  • 小川 芳也, 澤井 健二, 一色 浩, 赤井 一昭
    2014 年 43 巻 2 号 p. 102-110
    発行日: 2014/02/20
    公開日: 2014/03/03
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    河口部には土砂が堆積しやすく,洪水の疎通障害や航行障害を生じていることが多い.
    本研究は感潮部で湖沼(以降,「感潮池(UTSURO)」または「感潮池」とする)の存在する河川河口部をモデル化し,水路内の流れを線形応答解析によって検討したもので,次のことが解明された.
    ・ 感潮池が外海に近く,その面積も小さい場合には,池の水位変化は外海のそれとほぼ等しく,池への流出入流量は池の面積に比例する.
    ・感潮水路長が潮汐波長の1/4の奇数倍に近い場合,水路内に共振現象が生じる.
    ・ 那珂川河口部では,涸沼川と涸沼の関係が共振条件をほぼ満たし,流速が増大して水深維持に有効に寄与している.
    ・黄浦江河口部では,淀山湖と黄浦江の関係が共振条件に近く,上海港付近の水深が維持されている.
    ・黄河河口部に大規模な感潮池を設けることにより,河口堆積を制御できる可能性が示唆された.
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