日本畜産学会報
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44 巻, 2 号
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  • 玉手 英夫
    1972 年 44 巻 2 号 p. 83-90
    発行日: 1972/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 松澤 利明, 岩藤 誠吾, 北野 訓敏, 鈴木 善雄
    1972 年 44 巻 2 号 p. 91-96
    発行日: 1972/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    白色レグホン種の初生雛雄にMoenomycin 10 ppmを添加した飼料を2週令または4週令まで給与した.その結果,下記のことが明らかとなった.
    1) Moenomycinを給与したヒナは対照区に比べ,平均増体量が約10%すぐれ,飼料効率の改善傾向を確認した.
    2) Moenomycinを給与したヒナの小腸下部および盲腸の内容物中のEnteric bacteriaおよびLactobacilliの菌数,pHおよび乳酸含量は対照区と差が見られなかった.
    3) 血清のALP活性値,コレステロール,蛋白質,グルコースおよび乳酸量にはMoenomycinによる影響はなかったが,ALP活性値は週令により変動した.
    4) 脳,肝臓,心臓,腎臓,および副腎の各臓器重量は影響をうけなかったが,小腸および盲腸重量は対照区に比べ低下した.腸管重量の低下は栄養素の吸収の促進を示唆するものと思われる.
  • 萬田 富治, 松本 達郎
    1972 年 44 巻 2 号 p. 97-104
    発行日: 1972/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    エストロジェン投与による成長促進効果が認められたハムスターの正常雄と去勢雌について,体長,大腿骨長および臓器重量と体成分に及ぼすdiethylstielbestrol(DES)と牧草中のエストロジェソ様物質(ES)の影響を比較した.
    正常雄ではDES, genistinおよびアルファルファ抽出物(A1-E)の投与によって体長および大腿骨 長が伸長し,臓と脾臓の重量が増大した.副腎はDESの投与によってやや減少し,下垂体前葉は A1-Eの投与によって増大したが,他の区間には差がなかった,精巣および精のうの重量はDESの 投与によって減少したが,genistinとA1-Eの投与によって逆に増大した.体成分はDES, genistin およびA1-Eの投与によって各成分ともに増加したが,特に脂肪の増加が著しかった.脂肪の蓄積は皮 下脂肪が最も多く,精巣周囲脂肪がこれについで多く,腎周囲および腸間膜の脂肪蓄積は少なかった.体成分の比体重値では脂肪の割合のみが増加し,他の成分は対照区と差がなかった.
    卵巣除去によって,体長,大腿骨長,腎臓が正常雌に比べてやや減少したが,差は有意ではなかった.肝臓と副腎重量が減少し,下垂体前葉は著しく増大した.体成分の割合は正常雌に比べて脂肪が有意に増加し,FFSが減少し水分は変化しなかった.各部位の蓄積脂肪はいずれも増加する傾向が認められたが,特に腎周圏脂肪は有意の増加を示した.
    去勢雌ではDES, genistinおよびA1-Eの投与によって体長および大腿骨長は伸長したが,比体重値ではいずれも低下した.肝臓と腎臓重量は増大したが、本実験の用量では副腎と子宮重量は変らなかった.下垂体前葉はDESおよびgenistinを投与しても変らなかったが,A1-Eの投与によって増大した.体成分ではDES, genistinおよびA1-Eの投与によって各成分ともに増加したが特に脂肪の増加が多かった.体成分の比体重値では水分が減少し,脂肪が増加した.FFSの比体重値はDESの投与 によって減少したが,genistinとA1-Eの両投与区:では変らなかった.蓄積脂肪の部位別では,皮下脂肪の蓄積が著しかった.
    以上の結果から,エス結果ジェン投与によって成長が促進された正常雄と去勢雌の体長,大腿骨長および臓器重量と体成分は著しく異なっており,またDESと牧草中のESの投与がこれらに及ぼす影響 にも差異のあることが明らかにされた.
  • VI. 牛乳脂質の特性の変動と飼養条件との関連
    土屋 文安, 山本 良郎, 岡部 俊道
    1972 年 44 巻 2 号 p. 105-114
    発行日: 1972/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    牛乳脂質の特性を研究するために試料を採取した22地区における乳牛飼養条件の調査を行ない,その結果を次のように分類した.
    (1) 夏は放牧,冬はサイレージを主とする北海道
    (2) 粗飼料を主とするが,放牧を行なわない,山間地をもつ地域
    (3) 粗飼料と濃厚飼料を併用する大都市の近県地域
    (4) 農産製造粕類を多用し,緑飼の少ない大都市の近郊ないし市街化地域
    (1) の場合の夏季には,牧草からC18:3の供給が多く,これが乳脂肪に沃素価•C52/C36比•トランス酸含量の上昇,けん化価•C16/C18:1比の低下をひき起し,冬季はサイレージ•乾草にC16が多くC18:3が少ないために夏季と反対の変化が起るものと考えられる.
    (4) の場合は年間を通じて多量の粕類などの濃厚飼料が給与され,それからC18:1,C18:2が供給される一方,粗飼料が少ないためにC16以下の生合成が少なく,その結果C18酸の割合が異常に高くなり,それが高いC52/C36比,抵いC16/C18:1比という特徴となって現われたもの考えられる.
    (2)と(3)は(1)と(4)の中間的段階であり,牛乳脂質の特性もそれぞれの飼養条件を反映したものと考えられる.
    大都市専業地域の牛乳脂質の特性をさらに検討するために,東京と大阪の市街化地区と近郊農村の秋から冬にかけての合乳と個乳,および大阪付近の4地区の1年間の合乳について脂質特性の測定を行なった.市街化地区の牛乳脂質は,沃素価とC52/C36比が異常に高く,C16/C18:1比が低く,またカロチン含量がきわめて低いという顕著な特徴がある,これに対し,近郊農村のものはそれほどには異常と認められなかった.また,類似した飼養条件下にある大都市専業型の牛乳脂質でも,地区によって上昇融点,トランス酸含量あるいはコレステリン含量などに差がみられた.
  • 安田 泰久, 大原 睦生
    1972 年 44 巻 2 号 p. 115-121
    発行日: 1972/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    著者らは,豚Sperm Coating Antigen(SCA)の物理化学的および免疫学的性質を追求するため電気泳動法,ゲル〓過法および寒天内沈降反応を用いて検討した.
    SCAはHUNTERの方法に基づいて豚精漿から抽出し,物理化学的性質の検討は,ベロナール緩衝液(pH8.6μ=0.05)を用いた〓紙電気泳動法と,ゲルを0.005M水酸化リチウム-0.191Mホウ酸緩衝液(pH7.5)で作り,電極槽に0.028Mトリス-0.008Mクェン酸緩衝液(pH7.5)を入れた泳動とゲルおよび電極槽にギ酸-酢酸緩衝液(pH1.7)を使用した澱粉ゲル電気泳動法を実施した.さらに,Sephadex G-25とG-200を用いたゲル〓過法を行ない3mlずつの溶出液を集めて280mμの分光光度計で蛋白価を測定した.
    免疫学的検討は,SCAにフロインドの完全補助物質をつけて2頭のウサギに免疫し,3週後にSCA抗血清を得た.この抗血清と,SCA,20%精子懸濁液,精漿,精巣上体精子,射出精子とを組合せて寒天内沈降反応を実施した.さらに,SCAを免疫したウサギの精巣を殺処分後直ちに採り出し,切片を作りH-E染色およびPAS染色して精子形成阻害について検討した.
    その結果,抽出したSCAは〓紙電気泳動法で同時に泳動した血清のβ-分画に相当し,澱粉ゲル電気泳動法では,精漿を構成している1部の蛋白成分より成立っていることが認められた.ゲル〓過法では,SCAは2つの分画に分けられ,精巣および精巣上体に由来する分画と精のう液に由来する分画と考えられた.
    寒天内沈降反応から,SCAは精のう液と共通な抗原系をもち,精巣とは一部共通な抗原系が認められた.なお,SCA免疫ウサギに精子形成阻害は認められなかった.
  • Jun-ichi OKUMURA, Yutaka KARASAWA, Iwao TASAKI
    1972 年 44 巻 2 号 p. 122-124
    発行日: 1972/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • Tsutomu FUJIHARA, Iwao TASAKI
    1972 年 44 巻 2 号 p. 125-127
    発行日: 1972/02/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    LITTLE and MITCHELL1) reported that steers digested casein, gluten, soybean protein and gelatin at almost the same grade in both oral and abomasal administration, but the nitrogen rentention was higher in the abomasal administration than in the oral administration. KAMEOKA2) observed that the digestibility of casein infused into the abomasum of goats with the filtrated omasal ingesta showed almost the same value as measured in non-ruminants. In the present experiment, the influence of various feeding routes on casein and starch digestion in goats was investigated.
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