日本畜産学会報
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43 巻, 5 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 大森 昭一朗
    1972 年43 巻5 号 p. 231-238
    発行日: 1972/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • III. Saccharomyces fragilisの菌体内蛋白分解酵素の分離精製および性質
    張 堅二, 吉野 梅夫, 津郷 友吉
    1972 年43 巻5 号 p. 239-243
    発行日: 1972/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    エタノールによる分画法,SephadexG-75によるゲル〓過法およびDEAF-SephadexA-50によるイオン交換法を用いて,Saccharomyces fragilisの菌体の自己分解液に存在する蛋白分解酵素を分離精製し,その性質について調べた.
    アルコールで沈殿させることにより酵素活性が完全に回収され,比活性が8倍に精製された.これをSephadexG-75でゲル〓過すると比活性が約24倍に増加した.得られた酵素液をDEAE-SephadexA-50で分画することにより,ProteaseI,IIおよびIIIの3つの活性画分が得られ,比活性はそれぞれ自己分解液の42,75および67倍であった.
    ProteaseIおよびIIの最適pHはいずれも9.0であり,ProteaseIIIの最適pHは3.0であったが,3つの酵素ともpH5.5~6.5(酵母チーズのpH)に50%以上の活性を示すので,いずれもチーズ熟成に関与すると思われる.
    これらの酵素は共にPCMBおよびDFPによって阻害されるが,EDTAには全く阻害されない.
  • I. in vitroでのスクリーニングテスト
    阿部 亮, 堀井 聡, 吉田 実
    1972 年43 巻5 号 p. 244-250
    発行日: 1972/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    供試される合成窒素化合物についてルーメン細菌による利用性を判断するためのスクリーニング法について検討し,更にシクロブロパン誘導体,コハク酸アミド誘導体,ヒダントイン類,アミノニトリル類,ノルボルナン類および尿素化合物についてテストし以下の結果を得た.
    1. 遠心分画によって得た菌体と窒素飢餓の合成培地との混合液にNPN化合物を添加し,炭酸ガス通気下に38°Cで30時間培養後,OD,NH3-Nの生成の有無から利用性を判断し得た.
    2. スクリーニングテストの結果,シクロプロパン誘導体のトランスシクロプロパンジカルボン酸ジアミド,更にアミノ酸の先駆体である各種のアミノニトル類,ヒダントイン類ではエチル,n-ブロピル誘導体が良く利用された.また尿素化合物では1,1-ジウレイドイソブテンが顕著に利用された.
  • I. 発光分光分析法による豚肉の無機成分の定性分析
    玉手 六朗, 大高 文男
    1972 年43 巻5 号 p. 251-256
    発行日: 1972/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    豚肉の無機成分について含有量,分布などを研究するため,まず,豚肉中の無機成分の定性分析を行なった.すなわち,成豚8頭および子豚1頭より筋肉および内臓を,また,牛,馬,鶏および羊各1頭より1部位の筋肉を,それぞれ採取し,灰化して得た豚肉18試料およびその他4試料について発光分光分析を行なった.
    発光分析により豚肉中に検出された無機成分は,17成分であった.この中,Na,K,Mg,Ca,AI,P,Cu,Fe,Si,Zn,PbおよびMnの12成分は,用いた18試料すべてに検出された.なお,これら12成分は,各1例ではあるが,牛,馬,鶏および羊肉試料すべてに検出された.
    また,Ag,Cr,Mo,BaおよびSnは,全部からではないが,豚肉18試料中,それぞれ16,12,10,8および5試料に検出された.
    なお,B,Ni,Co,Cd,As,Be,Ce,Cs,Hg,Li,SrおよびZrは,いずれの試料からも検出されなかった.
  • 大武 由之, 中里 孝之, 渡沼 恵司, 吉江 利雄, 斎藤 勝久, 田辺 繁樹
    1972 年43 巻5 号 p. 257-263
    発行日: 1972/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    大麦給与がブロイラーの脂肪の性質におよぼす影響を知る目的で,ブロイラー(ホワイトコーニッシュ×ホワイトプリマスロック)を大麦の配合量をちがえた飼料で,28日令から70日令まで飼育した.分析に用いた脂肪は,各試験区から選んだ各5羽ずつの雄と雌の腹部脂肪組織から採取した.
    飼料の脂質は,大麦配合量の増すにつれてC16:0とC18:2が多くなり,C18:0およびC18:1が少なくなっていた.
    雄のブロイラーの脂肪は,雌に比べてC18:2が多くて,C16:1やC18:1が少ない傾向が見られたが,性による脂肪酸組成の差異は,飼料の影響に比べるとかなり小さかった.給与飼料中で大麦配合最の増すにつれて,これで飼育したブロイラーの脂肪はC14:0,C14:1,C16:0,C16:1や全飽和酸が多く,C18:2や全不飽和酸が少なかった.
    トリグリセリドの1と3の位置における脂肪酸組成にあっても,またモノグリセリドにおいても,大麦給与のブロイラーでは対照区のに比べてC16:0,C16:1および全飽和酸が多く,C18:2や全不飽和酸が少ない.しかし,飼料がブロイラー脂肪中の脂肪酸分布におよぼす影響は,トリグリセリドの2の位置におけるよりも,1と3の位置のアシル基において,より顕著にあらわれると思われる.
    大麦の配合量の多い試験区のブロイラー脂肪では,トリ飽和グリセリドやジ飽和トリグリセリドが多く,トリ不飽和グリセリドが少ない傾向があり,大麦配合量の多い飼料で飼育したブロイラーの脂肪は,対照区のものに比べて,明らかにトリパルミチンや1,3-ジパルミト-2-オレインが多く,1-ステアロ-2-リノレオ-3-オレインや1-オレオ-2,3-ジリノレインが少なかった.
  • 森地 敏樹, 大山 嘉信
    1972 年43 巻5 号 p. 264-267
    発行日: 1972/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    牧草における乳酸菌の分布を明らかにするために,農林省畜産試験場構内において採取した新鮮牧草201点のlactobacilli数を,acetate agarにより測定した.
    調査した全試料の約1/3には,事実上lactobacilliが検出できなかった.また約1/3の試料は,10~103/gの菌数を示し,最高菌数はほぼ106/gであった.
    一般に,人畜生活圏に密接した地域の牧草はlactobacilli数が高く,それから比較的離れた圃場内の試料は,その菌数が低い傾向を認め,人畜生活圏から相当数のlactobacilliが牧草に移行することが示唆された.
    また夏期(6月~9月)に採取した牧草は,全般的にlactobacilli数が高く,それ以外の季節では,その菌数が低くなる傾向が観察された.
  • VIII. アルミ箔製の精液封入容器について
    番場 公雄
    1972 年43 巻5 号 p. 268-271
    発行日: 1972/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    It was reported3, 4, 6) that boar spermatozoa were very sensitive to glycerol, so that glycerol should be used at low level as the freeze protective agent of boar semen. In the previous report2), it was suggested that rapid freezing and rapid thawing were necessary conditions when glycerol level was low. However, it is difficult to thaw the large volume of frozen semen rapidly. To solve this problem, aluminum which has good thermal conductivity was tried as a material of packaging container for freezing boar semen.
    Schematic representation of the aluminum foil and packaging container was presented in Figure 1. The package was stable against freezing and thawing process. Semen was frozen in the shape of thin plate, hence rapid thawing was expected ecause of its large surface area as well as the good thermal conductivity of aluminum.
    Semen was diluted with honey-yolk diluent1). Frozen semen was thawed at 38°C through the three experiments.
    In experiment 1, effects of aluminum packaging container on post thawing motility were examined comparing with glass ampule and pellet (Table 1). The samples (Al-package and glass ampule) were frozen with Linde BF-3R biological freezer. The post thawing motility of spermatozoa frozen in the aluminum package was superior to the glass ampule and as good as the pellet.
    In experiment 2, different freezing methods were compared (Table 2).
    The best result was obtained in the samples frozen by placing the aluminum package on horizontal dry ice.
    In experiment 3, the influences of semen volume in aluminum package on post thawing motility were examined (Table 3). The motility decreased as the volume of semen was increased.
    From these data it is concluded that aluminum package is available for the container of freezing boar semen.
  • I. Germfreeおよびconventionalマウスにおける蛋白質ならびに脂肪の消化および窒素蓄積について
    山中 聖敬, 岩井 浤, 斎藤 宗雄, 山内 忠平, 野村 達次
    1972 年43 巻5 号 p. 272-283
    発行日: 1972/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    飼料の消化•吸収ならびに窒素蓄積におよぼす消化管内微生物の影響をみるため,消化管内に微生物の存在しないICR系のgermfreeマウス(以下GF)と,反対に消化管内に多種多様の微生物が存在しているconventionalマウス(以下CV)に同じ滅菌CL-2飼料,および水を自由摂取させて以下のような実験をおこなった.GF群はビニールアイソレーター内で,CV群は普通の動物室内で,1ケージあたり5匹の群飼で,7週令より11週令までの4週間代謝試験をおこなった.その間,糞•尿を毎日全量採取し,-20°Cのフリーザー内に保存した後,1週間分をまとめて分析した.それらの分析値より糧蛋白質,純蛋白質,粗脂肪の見かけの消化率,および窒素蓄積率などを算出した.
    1) 体重,飼料摂取量,糞重量ではGF群,CV群の間に明らかな差はみられなかったが,両群とも加令にともなって体重.飼料摂取量などは増加する傾向を示した.
    2) GF群の粗蛋白質および純蛋白質の見かけの消化率はCV群のそれよりもやや優れていた.
    3) 粗脂肪の見かけの消化率においても,GF群はCV群よりもやや優れていた.
    4) GF群の窒素蓄積率はCV群よりも劣っており,さきの見かけの消化率における成績とは逆の傾向を示した.
    5) GF群の糞中全窒素にしめる蛋白態窒素(トリクロール酢酸添加により沈殿した画分)の割合はCV群のらそれよりも低く,いい換えればCV群の糞中蛋白態窒素の含有率はGF群よりも高い値を示した.
    以上の結果より,消化管内に存在している微生物は,宿主の動物が摂取した飼料の消化•吸収,窒素蓄積などに直接あるいは間接になんらかの影響をおよぼしているように思われた.
  • Tsutomu YOSHIDA, J. R. PLEASANTS, B. S. WOSTMANN
    1972 年43 巻5 号 p. 284-285
    発行日: 1972/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 中村 亮八郎, 吉田 條二, 中村 豊, 加藤 寿次, 荻野 順三
    1972 年43 巻5 号 p. 286-288
    発行日: 1972/05/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
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