日本畜産学会報
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50 巻, 4 号
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  • 光本 孝次
    1979 年50 巻4 号 p. 197-204
    発行日: 1979/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 宮本 元, 西川 義正
    1979 年50 巻4 号 p. 205-210
    発行日: 1979/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    °C付近通過の冷却速度が,牛精液の過冷却の程度におよぼす影響,ならびにその過冷却の程度が,牛の凍結•融解精子の生存性におよぼす影響について検討し,つぎの知見をえた.1. 最終グリセリン濃度が7%(v/v)になるように,卵黄クエン酸ソーダ液で希釈した1mlの精液をビニール製ストローに注入し,0°C付近を毎分0.5~109.8°Cの速度で通過冷却すると,過冷却点(過冷却が破れて氷晶の成長が始まる温度)は-4.0~-13.8°Cの範囲にあった.1mlの精液をガラスアンプルに注入し,0°C付近を毎分0.6~21°Cの速度で通過冷却すると,過冷却点は-3.0~-9.2°Cの範囲にあった.2.過冷却が破れ凍結現象が始まった後の冷却速度が同じであれば,希釈精液の過冷却の程度は,-196°Cに凍結した後の牛精子の生存性に影響をおよぼさなかった.3. 希釈精液の過冷却が自然に破れても,植氷によって破れても,凍結•融解牛精子の生存性に差は見られなかった.
  • 宮本 元, 西川 義正
    1979 年50 巻4 号 p. 211-216
    発行日: 1979/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    希釈した牛精液の過冷却時の温度,過冷却状態での時間的経過および0°C付近通過の冷却速度が,過冷却後の牛精子の生存性と呼吸に,いかなる影響をおよぼすかを明らかにするために実験を行い,つぎの知見を得た.1. -2~-12°Cの温度域で,最高60分間過冷却を続けても,牛精子の生存性は冷却前の4°Cのものに比べて低下しなかった.しかし,いずれのグリセリン濃度(0~10%)下でも,過冷却が破れて精液の凍結が始まった場合には,時間の経過とともに精子の生存性が低下した.2. 精液が,毎分0.3~80°Cの速度で-5°Cおよび-10°Cまで冷却された場合,これらの温度で60分間過冷却状態に置かれた後の精子の生存性は,4°Cに置かれた対照のものに比べほとんど低下しなかった.しかし過冷却が破れて凍結が始まると,いずれの速度で冷却された場合も,時間の経過とともに精子の生存性は低下した.3. -8°Cに30分間過冷却状態に置かれた後の,37°Cにおける牛精子の酸素消費量は,冷却前の4°Cのものに比べ低下しなかった.しかし,過冷却が破れて凍結が始まると,時間の経過とともに精子の酸素消費量は低下した.
  • 白井 邦郎, 池ノ上 功, 和田 敬三, 川村 亮
    1979 年50 巻4 号 p. 217-222
    発行日: 1979/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    豚皮コラーゲンを工業材料として利用するためには,そのコラーゲンの大部分を占める不溶性区分の構造とその可溶化方法を明らかにすることが重要である.本研究では牛皮コラーゲンと対比させて,豚皮不溶性コラーゲンの可溶化率と可溶化物の内容を検討した.この場合動物の年齢によりコラーゲンの性質が著しく変化するので,豚皮,牛皮それぞれ老若2種の試料を比較した.これらの不溶性コラーゲンをpH7.5,60°Cの水中で加熱した時,5ヵ月齢豚皮とカーフスキンは1時間で60%,22時間で90%可溶化したが,3年齢豚皮と成牛皮は可溶化率が30~40%少なかった.20°C 2M塩化カルシウムまたは45°C 1M尿素で可溶化させた時の可溶化率も同様の傾向を示した.これらの可溶化物のアクリルアミドゲルDISC電気泳動パターンにはα成分,β成分およびγ以上の高分子成分のピークが認められた.不溶性コラーゲンのペプシン処理後,これらの変性剤を加えると動物の年齢による差が著しく小さくなり,豚皮は80%以上,牛皮は60%以上可溶化した.この可溶化物のDISCとSepharoseCl-4Bによるゲルろ過パターンは,ペプシン未処理区に比較してα成分の割合が著しく増加することを示した.この変化は豚皮の方が大きい.
  • 白井 邦郎, 池ノ上 功, 和田 敬三, 川村 亮
    1979 年50 巻4 号 p. 223-228
    発行日: 1979/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    豚皮不溶性コラーゲンをペプシンで処理すると,年齢による溶解性の差異が著しく縮小して可溶化し易くなる.この現象を詳細に検討するためペプシンで処理した年齢の異なる隊皮不溶性コラーゲンの性状をしらべた.ペプシン処理豚皮コラーゲンを水素化ホウ素ナトリウムで還元すると可溶化率が最大20%低下し,可溶化物のゲルろ過パターンは高分子成分の割合が増加する.この傾向は老熟豚皮の方が幼若のものよりも大きい.ペプシン処理豚皮コラーゲンをCM-セルロースクロマトグラフィーで分画し,その画分をDISC電気泳動で検索した結果,天然コラーゲンのα1成分から誘導されたとみられるα成分が少くとも5種類認められた.
  • 玉手 六朗, 大高 文男
    1979 年50 巻4 号 p. 229-234
    発行日: 1979/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    豚肉の常在的な無機成分のうたカルシウム(Ca)についてその含量を明らかにし,また2,3の要因-測定年度(1965,1966および1968年),季節(春および秋),品種(ランドレース種およびヨークシャー種),筋肉(半膜様筋,胸最長筋,頭半棘筋および咬筋)および性(雌および去勢雄)による差異を検討した.すなわち,履歴が明らかで,飼育条件および屠殺方法などが規定されている65頭のブタから筋肉試料を採取し,ポーラログラフ法によりそのCa含量を測定して,つぎの結果を得た.豚肉のCa含量を,新鮮物中および灰分中の値で各要因別に示した(表1).そのうち全試料(219個)についての平均値(95%信頼限界)および変動係数は,新鮮物100g中で6.0±0.3mgおよび31.7%,灰分1g中で5.5±0.2mgおよび33.5%であつた.また2,3の要因による豚肉のCa含量の差異は,主効果では筋肉要因の場合が最大で,品種要因がこれにつぎ,季節要因もかなり大きかつたが,年度要因および性要因の影響は全く認められなかった.交互作用では,年度×品種が有意の大きな影響を,また季節×品種および季節×筋肉が有意の影響をそれぞれ示した.
  • 太田 実, 正木 淳二, 佐々田 比呂志, 和田 良一, 二瓶 章
    1979 年50 巻4 号 p. 235-239
    発行日: 1979/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    日本短角種の雄半1頭と未経産牛11頭を牛舎内パドックで48時間同居させ,性行動ならびに交配成績をしらべた.未経産牛のうち10頭は観察開始43時間前にプロスタグランジンF2α(PGF)の注射をうけた牛,他の1頭は無処置の発情牛であった.観察時間中に明らかに乗駕または乗駕許容行動の発現した雌半は無処置の発情牛を含む8頭で,雄牛はこのうち7頭に対し1頭当たり3~8回(平均4.1回),計29回の射精を行い,7頭とも受胎した.発情牛に対する雄牛の交配行動には一定の順序がみられ,1頭に対し数回連続射精したのち順次新しい雌牛へと移行する傾向を示した.PGF注射後の発情出現,およびこれに伴う交配行動が特定の時間帯に集中する傾向はみられなかった.
  • 森 純一, 富塚 常夫, 正木 淳二, 仮屋 堯由, 辻村 信一, 鈴木 修, 都司 和康, 矢内原 昇
    1979 年50 巻4 号 p. 240-246
    発行日: 1979/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    馬を免疫動物として,性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)に対する抗血清の作製を試みた.抗原としてはcarbodiimideを結合剤として,GnRHにうさぎ血清アルブミンを結合させたものを用いた.免疫は抗原をFreund's complete adjuvantとともに混和し,馬の頸側,背部ならびに臀部の皮内および皮下の多数個所に分けて注射した.5回の免疫ののち,良好な抗血清を得ることができた.得られた抗血清は3,200倍に希釈して,radioimmunoassayで22.5%の結合能を示した.抗血清の生物学的作用を知るために,in vitroでGnRHと反応させたが,反応後GnRHの生物学的作用は抑制され,GnRHによるうさぎの排卵反応が阻止された.本抗血清によるGnRHのradioimmunoassay法の検討を行った結果,2,000倍希釈の抗血清を用いた場合,GnRHの0.5~50.0ng/mlの間でほぼ直線的な用量反応曲線を得ることができた.またこの抗血清は合成甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(合成TRH),黄体形成ホルモン(LH)および卵胞刺激ホルモン(FSH)とは交叉反応を示さなかった.
  • 山本 幸造, 山岸 敏宏, 伊藤 弖, 池田 森男, 水間 豊
    1979 年50 巻4 号 p. 247-254
    発行日: 1979/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    農林水産省奥羽種畜牧場において,昭和25年から50年までに生産された日本短角種雌牛393頭を,昭和25年~35年のI期43頭,36~41年のII期50頭,42~46年のIII期95頭,47~50年のIV期205頭に分けて分析を行なった.各期の繁殖構造の変化を明らかにするために,5代までの系譜から平均近交係数,平均血縁係数および集団の有効な大きさを計算するとともに,時期別標本牛群に対する特定種雄牛および外国産種雄牛の遺伝的寄与率をWIENERの方法を用いて分析した.主な結果は次の通りである.1) 平均近交係数はI期の1.17%からIV期の3.90%と増加しており,全期間では3.44%であった.2) 平均血縁係数は各期12~15%であった.3) 集団の有効な大きさは全期間で10.49であり,全移入率は全期間で37.53%であった.4) 特定種雄牛の遺伝的寄与率は,全期間でみると笹川,佐々善,ホイートランド•バンジョー,雪風,道雲,雲豊68号が10%以上であった.5) 外国産種雄牛の遺伝的寄与率は,全期間では36.39%であった.6) 世代間隔は5.72年であった.
  • 鄭 正権
    1979 年50 巻4 号 p. 255-257
    発行日: 1979/04/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
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