日本畜産学会報
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16 巻, 2-4 号
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  • (第7報)牛乳のVitamin C含有量に及ぼす光線及び金屬の影響
    穴釜 雄三
    1944 年 16 巻 2-4 号 p. 43-50
    発行日: 1944/06/20
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    (1) 化學的定量法によつて牛乳のVitamin C含有量に及ぼす光線及び微量の鐵並びに銅の影響を試驗した。
    (2) 牛乳のVitamin Cに及ぼす太陽光線の破壞作用は散光に於ても直射日光に於ても著しく大であり,殊に直射日光に於てしかりである。
    (3) 直射日光による牛乳のVitamin Cの破壞の程度は照射時間に正比例するものではなくして最初に大であり,後次第に小となるものである。
    (4) 牛乳のVitamin Cに及ぼす直射日光の破壞作用は殺菌乳に於けるよりも生乳に於て稍より大である。
    (5) 人工光線の照射によつても牛乳のVitamin Cは破壞される。
    (6) 直射日光による牛乳のVitamin Cの損失は赤色瓶に於て最も少い。
    (7) 普通の市乳瓶に充填して配達される市乳はその取扱方法の如何によつてはVitamin C皆無となる恐れある事を指摘し,人工的にアスコルビン酸を加へ,赤色瓶に充填した「ビタミンC牛乳」の出現を希望した。
    (8) 微量の銅は牛乳のVitamin Cを著しく破壞する。鐵も有害ではあるが銅に比すれば其程度は極めて小である。
  • 羽部 義孝, 上坂 章次, 加藤 正信, 佐々木 干支
    1944 年 16 巻 2-4 号 p. 51-81
    発行日: 1944/06/20
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    本報告は剪毛回數及收毛方法が兎毛の毛量毛質に及ぼす影響に付て基礎的研究を行つた結果を記述したものである,蓋し家兎のみならず一般家畜の飼養管理及能力改善の研究の一部をなすものとして考慮さるべきであると思ふ故に茲に發表することにした。
    次に其の結果を記述すれば下の如くである。
    1. 1年間の收毛量の最も多いのは年3回剪の場合にして年2回剪の場合之に次ぎ年4回剪及6回剪の場合は收毛量が非常に少い。
    2. 各剪毛時に於ける粗毛,粗緬毛及緬毛の割合をみるに,年4回剪及6回剪の場合は年2回剪及3回剪の場合に比し緬毛の割合が少く粗緬毛の割合が比較的多い。
    3. 剪毛回數の少い程,毛長が長なるのは當然であるが,年2回剪の場合と年3回剪の場合とに於ては其の間の毛長の差は甚だ僅少である。年6回剪の場合は緬毛及粗緬毛共,毛長5cmに達せず,又年4回剪の場合に於ても緬毛は5cmに滿たない。
    4. 緬毛の纎度に對する剪毛回數の影響は殆ど認められない。
    5. 緬毛に於けるcrimps數は大體,其の毛長に比例し,年6回剪の場合,最も少く,年4回剪の場合之に次ぎ,年3回,年2回剪と漸次多くなる。
    6. 年2回剪及3回剪は試驗開始時よりも終了時に於ける緬毛の抗張強度(纎度1μに對する強度)を増加するが,年4回剪及6回剪に於ては斯る事實は認められない。又年3回剪は緬毛の伸度をも増す様である。
    7. 以上の結果に依り1年間に於ける剪毛回數は3回を以て最適とし,其の時期は4月,8月,12月若くは3月,7月,11月であらう。
    8. 次に毟毛に依つて收毛するも,特に毛量が大となる樣なことはない。
    9. 毟毛の場合は剪毛の場合に比し緬毛の割合が稍少い。
    10. 毟毛の場合に比し剪毛の場合の方が稍毛長大である,即ち毟毛に依り特に毛の成長が促進されるが如きことはない。
    11. 繊度は一般に年齡と共に増すが,此の増加率に於て毟毛した場合は剪毛した場合より大である。
    12. 毟毛した場合と剪毛した場合とに於てcrimps數の差は殆ど認められない。
    13. 剪毛した場合は其の兎毛に於ける緬毛の抗張強度は必ず漸次増加したが,毟毛の場合には必ずしもさうでなかつた。伸度に於ては兩者殆ど差がない。
    14. 以上に依り,收毛方法としては勞力の點から考慮するも,毟毛よりも寧ろ剪毛を推すべきであらう。曾てTANZERは第5回萬國家禽會議に於て採毛方法としては毟毛などよりも剪毛が最良の方法であることを報告したが(報文No-144)本研究に於ても同樣の結果を示して居る。
  • 羽部 義孝, 上坂 章次, 小野 茂樹
    1944 年 16 巻 2-4 号 p. 82-94
    発行日: 1944/06/20
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    健康なるアンゴラ兎に對し故意に飼料を制限し榮養状態を惡化せしめ,或る程度體重を減少せしめて,其の後再び飼料を増して體重を回復せしめ,斯る一時的な體重の減少が毛量毛質に及ぼす影響に付檢討した。而して體重減少の程度を1ヶ月間に40%減にした場合と15%減にした場合との2回に亘つて試驗した。其の結果の主なるものは次の如くである。
    第11表 強度の比較(單位gm)測定數50本
    第12表 伸度の比較測定數50本
    (1) 1ヶ月間に40%も體重を減少せしめれば其の後體重を回復させても,剪毛量は約半減する。之に反し15%程度の體重減少ならば其の後體重を回復させれば毛量への影響は左程著しくない。
    (2) 緬毛,粗緬毛,粗毛の割合に於ては,一時的に體重を40%減少せしめ樣が,15%減少せしめ樣が其の影響は表はれて來ない。
    (3) 體重を40%減少せしめた影響は毛長にも判然と現はれ,毛の成長は可なり抑制せられる,15%減少せしめても毛長は稍短くなる。
    (4) 體重の減少は毛長に於て土述の如く影響する以上,當然crimps數にも影響し,一般に體重を減少せしめたものはcrimps數が少い。
    (5) 鱗片の形状には體重減少の影響は現はれないが,鱗片數は體重を減少せしめたものに於て稍多い。
    (6) 毛の太さへの影響は,體重を40%減少せしめた場合は可なり著しく現はれ,15%減少せしめた場合は其の影響は僅少である。
    (7) 體重の減少は毛髓の太さ及發達度(毛髓の太さの其の毛の長徑に對する百分比)に影響し,其の數値を小ならしめ,又毛髓の形にも影響を及ぼす。
    (8) 一般に體重を減少せしめると被毛の強伸度は其の絶對値に於て小となる,而して此の影響は伸度よりも強度に於て著明の如くである。
  • 井口 賢三, 菊池 脩二, 田中 進, 赤星 清造
    1944 年 16 巻 2-4 号 p. 95-101
    発行日: 1944/06/20
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 無漏田 哲雄, 渡邊 政敏, 淺井 乾
    1944 年 16 巻 2-4 号 p. 102-105
    発行日: 1944/06/20
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    (1) 水分は内地産のものより朝鮮産のもの高く,粗蛋白質は内地産高く,粗脂肪,粗纎維,粗灰分は何れも内地産のもの僅かに高し。溶劑にて浸出したるものは水分多く粗脂肪極めて少し。
    (2) 酸價は朝鮮産のもの概ね高し。
    (3) 本分析に供せし試料は從來の研究に徴し全部無砂搗のものと推定せらるゝを以て試みに鹽酸不溶解物の定量をなしたるも微量なりき。
    (4) 米糠及び米糠油粕中の酸に就いては其の新鮮度に依る變化及びこれが各種家畜に及ぼす影響等今後興味ある研究問題なり。
    (1) 〓の粗蛋白質は從來風乾物中平均15-16%,粗纎維8%内外を標準となしたるも本調査の結果に依れば一般に成分低下し粗蛋白質は13-14%に粗纎維は10%-11%に變化したり。但し滿洲國産のものは粗蛋白質は從來と略同様なるも纎維は増加したり。
    (2) 容積重は1升當り内地産530gにして最も重く滿洲國産500gにして中間,中華民産は最も輕く477gなり。換言すれば内地産は粒極めて細くして滿洲國産之に次ぎ中華民國産最も粗大なり。
  • 木塚 靜雄
    1944 年 16 巻 2-4 号 p. 106-109
    発行日: 1944/06/20
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 木塚 靜雄
    1944 年 16 巻 2-4 号 p. 110-114
    発行日: 1944/06/20
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 木塚 靜雄
    1944 年 16 巻 2-4 号 p. 115-120
    発行日: 1944/06/20
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 精系血管結紮の實驗結果との比較研究
    西田 周作
    1944 年 16 巻 2-4 号 p. 121-140
    発行日: 1944/06/20
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • (第8報)牛乳のVitamin C含有量に及ぼす飼料の影響
    穴釜 雄三
    1944 年 16 巻 2-4 号 p. 141-146
    発行日: 1944/06/20
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    (1) 化學的定量法に依り牛乳のVitamin C含有量に及ぼす飼料の影響を試驗した。
    (2) 稻藁給與から青草給與に移つても牛乳のVitami C含有量はあまり大なる影響をうけない。
  • 莖葉類の榮養便(第3報)
    岩田 久敬, 村井 三郎
    1944 年 16 巻 2-4 号 p. 147-155
    発行日: 1944/06/20
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    野乾草刈取適期は榮養學的見地から決定すべきであると考へ宮城縣下の斜面採草地に火入をなし之を數區に分ち乾草の收量,植物の種類,成分,消化率,養分の收量等と刈取期との關係を試驗した。
    乾草收量は9月上旬刈取が最高であつた。各期共乾草の主要植物はススキとワラビで萩類が之に次いでゐた。
    各成分の消化率は刈取期の後れるに從ひ底下するが特に蛋白質の消化率の低下が著しかつた。
    乾草中の可消化粗蛋白質及純蛋白質の含量は8月下旬迄は僅に減少を示したが9月に入つてからは急に低下した。可消化養分總量及澱粉價の含量は8下旬迄は殆ど變化せず9月に入り急に低下した。
    養分の收量にあつては可消化蛋白質は8月下旬迄は僅かに減少し9月に入り急に減少した。可消化養分總量及澱粉價は8月下旬迄は僅かに増加し9月に入り急に減少した。
    是を要するに本研究の條件下では刈取適期は榮養學的見地から考へて7月20目から8月20日の間にあり8月中旬を最適と判定する。而して9月刈は量的にも共に不可である。
  • 朝鮮總督府慶州種羊場
    1944 年 16 巻 2-4 号 p. 156-158
    発行日: 1944/06/20
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
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