HMM音韻認識と拡張LR構文解析法を有機的に結合したHMM-LR連続音声認識システムに、セパレートベクトル量子化及び継続時間制御を含む高精度音韻HMMを組み込み、文節認識実験によってその性能を評価する。また、ファジィVQマッピング及びHMMの連結学習に基づく話者適応機構を組み込み、同じく文節認識実験によって評価する。まず高精度HMMを組み込むことによって、特定話者の1,035単語を含むタスクについて第1位で88.4%、第5位まで99.0%という高い文節認識率が達成された。特に連続音声認識における継続時間制御の有効性が確認された。次に各話者ごとに適応用100単語を用い、同じタスクについて話者適応込みの文節認識実験を行った。この場合にも、第1位で81.6%、第5位までで98.0%という良好な結果を得た。
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