1994年に音響学会から新たに報告された道路交通騒音の予測手法では, 道路上からの騒音伝搬特性 (ユニットパターン) を計算し, 等価騒音レベル L_<Aeq> を求めた上で, 簡単な変換式によって L_<Aeq> の値からレベル変動の中央値 L_<50> の値を推定することになっている。しかし, この変換式では, 道路構造や地表面の性状などによって, 大きな変換誤差の生じる可能性がある。本研究では, 直線的な道路を対象とし, 既報の L_<50> の予測式を利用して新たな変換式を導いた。ユニットパターンの形状と交通量などをパラメータとして, L_<Aeq> の値から L_<50> を推定することができる。また, 理論式を簡略化することで, より簡便な変換式も導いた。種々の条件を仮定したシミュレーション計算を行い, 導いた変換式による値と比較したところ, シミュレーション計算値との間によい対応が得られた。また, 盛土及び高架構造の高速道路での実測値との間にもよい対応が得られた。
抄録全体を表示