市街地の道路周辺には中高層ビルが建ち並び, 更に高架道路が併設されている場合がある。このような市街地沿道での騒音は, 建物前面や高架裏面からの反射音の影響により増大する。本稿では, 市街地沿道建物の配置条件と反射の影響(canyon effect)による騒音レベルの上昇との関係について, 拡散反射及び鏡面反射を想定した簡便な計算式を導出し検討を行った。その結果, 建物前面からの反射の影響による騒音レベルの上昇は, 建物の通常の配置状況では2〜3dB程度と推測された。また, 平面・高架併設部における反射の影響を検討すると共に, 裏面吸音処理による騒音低減効果について考察を加えた。
抄録全体を表示