光源が多波長である場合の, 平面型振動子により形成される音場のシュリーレン光強度分布について検討した。理論的光強度について, 各スペクトルが持つピーク高さに応じた光強度の和として計算し, 実測値との比較を行った。音軸上では相対誤差として平均2.5%, 音軸に垂直な方向では平均2.0%であり, 理論値と実測値は良い一致を示した。これにより多波長光を用いたシュリーレン像を理論計算から得ることが可能となった。音源音圧振幅が増大するにつれて, 音軸に垂直方向の光強度半値幅は音圧振幅半値幅より大きい値となった。これは, 高音圧振幅になるにつれて光強度は飽和する傾向があるためである。ゆえに, 光学的に可視化された音場により音圧振幅分布の評価を行う際に注意が必要である。
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