日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
Print ISSN : 0369-4232
75 巻, 4 号
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音叉
技術報告
  • 米村 美紀, 李 孝珍, 坂本 慎一
    2019 年 75 巻 4 号 p. 181-187
    発行日: 2019/04/01
    公開日: 2019/10/01
    ジャーナル フリー

    我が国の道路交通騒音の予測のためにASJ RTN-Model 2013が広く用いられている。ASJ RTN-Modelに示される自動車走行騒音の音響パワーレベル及び音響パワースペクトルは実道路における実測値に基づいて設定されている。近年は,乗用車を中心にハイブリッド車をはじめとする次世代自動車(HV/EV)が広く普及しつつあり,このような自動車を取り巻く状況の変化に伴い,自動車走行騒音のパワーレベル及び走行騒音周波数特性が変化している可能性がある。そこで2015年~2018年の期間に全国20か所の一般道路において自動車走行騒音の現場測定を行い,車種別の走行騒音パワーレベル及び周波数特性を調査した。調査した車種別音響パワーレベルをASJ RTN-Model2013に示された値と比較した結果,大型車と中型車のパワーレベルはほぼ同程度であったのに対して,軽自動車やHV/EVを含む乗用車のパワーレベルはASJ RTN-Model2013における乗用車のパワーレベルよりも1dB程度低くなる結果となった。また,自動車走行騒音の周波数特性については,ASJ RTN-Model2013 に示された周波数特性よりも500Hz以下の低音域及び1.6kHz以上の高音域において低くなっており,その傾向は特に乗用車について顕著であった。

小特集―道路交通騒音の予測モデル―
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