隣接する室間の遮音値は, それぞれの室の外部に面した窓を経由して伝搬する側路音によってしばしば影響を受ける。このような問題を扱う上での基礎的な研究として, 音源室, 受音室としてそれぞれ1/4無限空間, また, 側路音が伝搬する外部空間として半無限空間に領域分割し, それぞれの領域で成立する境界積分方程式を結合させて解析する方法を提案する。この手法によれば, 開放された窓面領域の粒子速度分布を求める問題に帰着され, 数値解法が非常に容易になる。幾つかの数値計算を試みた結果, 乱入射条件における各オクターブバンドの減衰量は2次元音場の場合には遠距離で概ね倍距離3dBの距離減衰に対応した価となること等が示された。
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