日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
Print ISSN : 0369-4232
46 巻, 6 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 森本 政之, 藤森 久嘉, 前川 純一
    原稿種別: 本文
    1990 年 46 巻 6 号 p. 449-457
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    音像の空間的な拡がりに、「みかけの音源の幅」と「音に包まれた感じ」の二つの性質があり、区別して知覚できることを示すため、初期部(直接音と初期反射音)の両耳間相関度と残響部の両耳間相関度を独立に変化させた音場を使用し2種類の聴感実験を行った。まず、空間的印象に関する非類似度実験を行い多次元尺度法により布置を求めた。次に個々の性質について一対比較法による評価実験を行い心理的尺度値を求めた。二つの実験結果を基に重回帰分析を行った結果、「みかけの音源の幅」と「音に包まれた感じ」の違いについて理解していれば、「みかけの音源の幅」と「音に包まれた感じ」を区別して知覚できることを明らかにした。
  • 加藤 裕一, 山口 静馬
    原稿種別: 本文
    1990 年 46 巻 6 号 p. 458-467
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    周期的に点滅を繰り返す信号機付近での道路騒音予測を目的に、騒音発生源である交通流状態を理論的に推定する問題をまず考察している。具体的には、流体力学的交通流理論を応用して、交通流状態変数(平均車両密度、平均速度、平均流量)を推定するためのアルゴリズムを新たに設立した後、本手法の正当性を実験的に確認している。次いで、考察道路区間内に存在する平均車両台数や平均流量に関する信号1周期にわたる時間的変動パターンを理論的に算出し、これらに基づいて、騒音レベル分布を推定することを考察している。平均流量パターンを用いて推定したレベル分布は、実測データとの良い一致を見せている。
  • 大村 浩, 中島 隆之
    原稿種別: 本文
    1990 年 46 巻 6 号 p. 468-478
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    本報告では、声道モデルを用いて母音と若干の有声/無声子音における調音とパワースペクトルの対応に関するノモグラム的検討を行った結果について述べる。ノモグラム作成の初期声道断面積関数は、Fantなどによる既存の母音、子音の値を用いた。声門、唇、舌先、後舌面などの調音的要素を、対数断面積における1ないし5セクションにわたる狭さく点あるいは母音調音点の相似形として表す。ノモグラムは、これらの系統的変化に対するパワースペクトルのパターンとして求められる。モデルと実音声のスペクトル対応から、調音とパワースペクトルの両面から実音声を解釈する上で、このノモグラムの有効性が確認された。
  • 泉 照之, 成清 辰生
    原稿種別: 本文
    1990 年 46 巻 6 号 p. 479-485
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    周期が変動する周期性音を選択的に消音させるために、共鳴室の容積を制御する可変共鳴形消音法を提案する。共鳴形消音器は鋭い周波数選択性を持つので、高い消音能力を得るために、共鳴周波数を正確に計算する必要がある。そのために、音響系を分布定数系として扱い、更に、共鳴器頸部の管端補正を十分に考慮して、正確な共鳴周波数の計算式を導いている。これによって、共鳴周波数が消音したい音の周波数に一致するように、共鳴室の容積を調整するフィードフォワード制御が実現されている。この可変共鳴消音法は、小形でも低い周波数の音を大きく消音できる特徴を持つ。
  • 中川 聖一, 平田 好充, 橋本 泰秀
    原稿種別: 本文
    1990 年 46 巻 6 号 p. 486-496
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    量子化誤差のない連続出力分布型HMMを用いて日本語の23音韻を対象にして認識を行った。まず、比較的難しいタスクとされている有声破裂音 /b/,/d/,/g/ の認識を、種々のモデル構造を使って検討した。その結果、混合連続出力分布HMMを用いた場合で3人話者の平均で97.8%の認識率が得られた。更に、そのモデルに線形回帰係数をパラメータとして付加することにより、98.4%まで認識率を上げることができた。この回帰係数を付加した混合連続出力分布HMMを使って認識対象を23音韻に拡張した場合、95.1%の認識率が得られ、状態ごとの離散分布継続時間長制御を併用した場合、18子音で96.3%、23音韻で96.5%の認識率を得ることができた。また、有声破裂音においては教師なし話者適応化も行い、その効果を確かめた。最後に、同じデータベースに対する他の手法(離散出力分布型HMM、時間遅れニューラルネットワーク、学習ベクトル量子化法)との比較結果について述べる。
  • 滝瀬 忠
    原稿種別: 本文
    1990 年 46 巻 6 号 p. 497-504
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    第1報ではボール・ベアリングを組み込んだ小型回転機器の回転音を検出し、機器の固有周波数付近のスペクトル成分を抽出して実効値処理した後にスペクトル分析をする診断方法について提案し、損傷がどこかに一つ存在する場合を中心にして、診断方法及び良品・不良品の識別方法について報告した。本論文では第1報で提案した診断方法の有用性を実証するために、局部的損傷が複数箇所に存在する場合について理論解析を展開した。その結果、複数箇所の損傷を一挙に解明する方法、及び、実効値処理した後にスペクトル分析する方法は、直接スペクトル分析する方法に比べ、同様の分析が行える上、S/Nの面で優れていることを論理的に示した。
  • 平間 淳司, 垣田 有紀
    原稿種別: 本文
    1990 年 46 巻 6 号 p. 505-507
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
  • 厚井 弘志
    原稿種別: 本文
    1990 年 46 巻 6 号 p. 508-509
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
  • 早坂 寿雄
    原稿種別: 本文
    1990 年 46 巻 6 号 p. 510-521
    発行日: 1990/06/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
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