従来の消音器は低周波数域の騒音低減に課題が多いが,表面の音響特性が「ソフト」である消音器は低周波数域において良好な騒音低減性能を持つ。しかし,ソフトな境界面は1/4波長音響管を用いて近似的に実現することとなるため,周波数選択性や音響管ユニットの大きさが課題となる。この課題を解消し,より実用的なものにするため,側面を傾斜させた音響管について,2次元境界要素法による数値解析と模型実験による検討を行った。その結果,傾斜を変化させた複数の音響管を適切に組み合わせることで,音響管ユニットを大きくすることなく従来の1.5倍もの周波数帯域で良好な効果を得た。
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