アルゴシステムは,水温,塩分及び深度のデータを人工衛星経由でほぼリアルタイムに取得可能とした自動観測フロート網である。これにより,迅速かつ容易にグローバルな海洋構造を把握できるようになった。しかし,このアルゴフロートのデータ数は1年間10万件を超えるビッグデータで,その処理は従来手作業で行っていた。本論では,このビッグデータから自動的にデータの収集と管理を行い,音速に変換するシステムの開発を行った。本論文では,太平洋上の約500点のデータにより従来は不可能であった太平洋全域における平均音速場や音速最小層(サウンドチャンネル軸)深度や音速の季節変動などを明確にとらえることができた。
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