同相駆動型超音波モータと呼ばれ,信号を印加する電極の切り替えだけで移動方向の制御が可能な超音波モータは単相で駆動できるため,自励振駆動と相性が良い。自励振駆動の実現にはスプリアスのない振動体設計が望まれるが,振動体全体を単純に弾性体と見なして解いた解析結果は実際の挙動と異なるため,本モータの設計に反映することは難しい。また,試作した振動体の形状等によっては二つのモードの励振力が大きく変化し,本モータの駆動原理に反し一つの振動モードのみで駆動される等様々な現象が現れることが分かっている。そこで,圧電効果を考慮した有限要素解析によりこれらのメカニズムを考察,検証すると共に,自励振駆動に最適な振動体設計のためのアルゴリズムを提案する。
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