心音の解析にあたって、心拍数はおよそ1Hzであるから、この基本波と2,3,...次の高調波を正確に捕えることが重要である。これを実現するためセンサの設計の基本条件として、機械系は圧電セラミック振動板による弾性制御、音響系は空気伝導式による圧力型マイクロホン、電気系は分割電極方式による高出力をFET回路でインピーダンス変換する方式を採用した。センサと人体との整合につては、圧着によってできる音響回路の音圧特性が平坦になるような条件を設定した。性能は周波数特性0.5〜500Hz±1dB、感度-42.3dB/Pa at 10Hzが得られた。波形観測の結果、心拍数の1Hzが最もレベルが高く、高調波の分布は数100Hzにわたってなだらかに下降していることが分かった。
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