刺激として1,047Hzから15,804Hzに至る平均律に調整された純音を用い、63人の音楽専攻の大学生を被験者にして、音名の絶対判断の実験を行った。C_8(4,186Hz)以下の音域で75%以上の正答率を示した30人のデータを分析した結果、C^#_8(4,435Hz)までは正答率が50%以上であったが、それを超えると50%未満になった。C_8を超えた音域で、全被験者の平均正答率は16.7%であった。しかし、その中で47.8%という比較的高い正答率を示した被験者が見出された。これらの結果を生理学的な背景より考察した。また、C_8を超えると、全体的にC又はBの判断が多いという結果が得られた。
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