日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
Print ISSN : 0369-4232
47 巻, 4 号
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  • 和田 仁, 小林 俊光, 大山 健二, 西村 貞彦
    原稿種別: 本文
    1991 年 47 巻 4 号 p. 235-242
    発行日: 1991/04/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    Middle Ear Analyser(MEA)は、体積変位ほぼ一定の音を外耳道へ送り、外耳道入口での音圧変化を測定することにより、中耳動特性を調べる測定装置である。これまでの研究で、MEAによりヒトの中耳動特性を測定し、中耳病変の診断にも有効であることが示されている。しかし、周波数掃引の範囲は、f=0.1〜2.0kHzに限られ、高周波領域での測定ができなかった本報告では、MEAに改良を加え周波数f=4.0kHzまで測定可能な中耳動特性測定システム(IMEA)を構築した。そして、IMEAを用いてモルモットやヒトの中耳動特性をf=4.0kHzまで測定し、その特性を明らかにした。更に、音響管理論を用い理論解析し、測定結果の考察を行った。
  • 熊耳 憲一, 粕谷 英樹
    原稿種別: 本文
    1991 年 47 巻 4 号 p. 243-249
    発行日: 1991/04/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    本論文では、人間の合成音声に対する順応の過程を客観的に観察することを試みた。順応の尺度としては合成音声や自然音声による質問に解答することと並行して軽作業を行ったときの作業速度及び合成音声による質問に対する応答時間の二つである。この結果、作業速度については、初めは合成音声での速度は自然音声と有意な差があったが、急速に自然音声の場合の値に近づいた。これより合成音声への順応は非常に急速であることが示された。しかし、応答時間については十分な測定精度が得られなかった。
  • 太田 光雄, 畠山 一達, 高木 尚光
    原稿種別: 本文
    1991 年 47 巻 4 号 p. 250-258
    発行日: 1991/04/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    本論文では、外来騒音の混入下における混合モデル型の音確率環境システムに着目し、状態変量に関する任意の確率的評価量やゆらぎ分布全体に関する一信号処理法を提案する。すなわち、混合モデル型エネルギー確率システムとして捉えた音環境の非線形、非ガウス性の多様さにも逐次階層的に対処できる、ベイズ推定の展開型一般化表現や離散型フォッカー・プランク方程式ともいうべき推定・予測の普遍表現をまず見出す。そして両者を統合させ新たな広義ディジタル・フィルタのプログラム論理を提案する。最後に、提案した本手法を、室内音響における残響時間計測の実測データに適用して、その実際的有効性を実験的にも検証する。
  • 谷口 秀次, 小泉 卓也, 清水 良一
    原稿種別: 本文
    1991 年 47 巻 4 号 p. 259-267
    発行日: 1991/04/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    本論文では、蝸牛殻内にあって周波数分析機能を有する基底膜上に存在して機械・電気変換器としての働きをする有毛細胞に重点を置き、基底膜と外毛細胞の間の相互作用に起因する基底膜振動の能動性を考慮した蝸牛殻の新たな非線形フィードバックモデルを提案し、理論的解析とシミュレーションによりモデル特性の詳細な検討を行う。本モデルは高レベル入力音に対しては受動的特性、低レベル入力音に対しては能動的特性を示すこと、更に同時誘発耳音響放射に関係のある周波数特性を有すること、また2純音入力に対しては内耳特有の結合音声合成を生成することなどが確認されている。従って本モデルは、蝸牛殻の種々の特性を表現しうるという点で、聴覚系における信号処理の解明に有用なモデルであることが判明している。
  • 永田 仁史, 安倍 正人, 城戸 健一
    原稿種別: 本文
    1991 年 47 巻 4 号 p. 268-273
    発行日: 1991/04/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    音源波形収録の際、音源付近にセンサを置くのが不都合な場合に、センサを広く分布させてその焦点を1点に結ばせ、空間内の走査によってまず音源位置を推定してからその位置にアレイの焦点を固定し、音源の波形を得るという方法を提案した。本報ではこの音源位置推定の続報として音源波形の再生法について検討を行い、複数の音源が存在する場合に加算平均の繰り返しによって、他の音源の影響を除いて各々の音源波形を再生する方法を提案する。更に計算機シミュレーションによって、音源波形推定を行った結果も報告する。
  • 岸 憲史, 長内 隆
    原稿種別: 本文
    1991 年 47 巻 4 号 p. 274-280
    発行日: 1991/04/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    アイソパラメトリック要素を用いた有限要素解析法により、チェロの駒単独の振動の3次元解析を行った。具体的には、材質・形状の異なる3種類の駒について、拘束が全くない場合と脚部底面を固定した場合の固有振動モードと固有周波数を求めた。その結果、(1)従来観測されている振動モードのほとんどすべてが求まること、(2)面内振動モードよりも低い固有周波数を持つ面外振動モードが多数存在すること、(3)固有振動モードとその固有周波数の順序は等方性の駒と異方性の駒の間でほとんど違いがないこと、(4)拘束のない駒の自由振動の固有周波数は同じ材質でも形状によってかなり異なること、等が分かった。
  • 張 中, 牧野 正三, 木村 正行, 城戸 健一
    原稿種別: 本文
    1991 年 47 巻 4 号 p. 281-288
    発行日: 1991/04/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    従来未解明の中国語の10単母音のホルマント周波数分布を分析した。A-b-S法によって、単母音の第1から第3までのホルマント周波数を抽出した。まず"四声"のホルマント周波数分布への影響を調べて、その影響がないことを、統計的な検定によって解明した。そして、各単母音のホルマント周波数分布を分析し、各母音を分離するには、第3ホルマント周波数まで必要であることを明らかにし、認識実験によって各ホルマント周波数の認識への有効性を解明した。更に個人差の影響を考慮して、新しい学習方法を提案し、統計的検定によってその有効性を確認した。ベーズ判別による認識実験の結果、99.4%の高い認識を得た。
  • 打越 聰, 東 貞男, 城戸 健一
    原稿種別: 本文
    1991 年 47 巻 4 号 p. 289-295
    発行日: 1991/04/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
    多数の騒音源の中から対象とする音源のみを分離測定するために、筆者らが、先に提案した2個の配列マイクロホンの結合によるX形又はV形マイクロホン配列システムは、感度の空間特性におけるメインローブの幅が、対象音源の全周方向で一様に得られる。しかし、サイドローブの減衰レベルは、単一の配列マイクロホンの減衰レベルに比してかなりに劣化する。本報では、サイドローブの減衰レベルを改善する目的で、2組のX形又はV形マイクロホン配列システムを結合したXX形又はVV形マイクロホン配列システム構成を採り上げ、コンピュータ・シミュレーションによる特性の計算を実施した。計算結果の検討を通して、XX形マイクロホン配列システムの場合、初めの段階で、X形マイクロホン配列システムの2配列マイクロホンの出力間のクロススペクトルを求め、次の段階で、求められた2X形マイクロホン配列システム出力間のクロススペクトルを求める「2重クロススペクトル」の信号処理法によれば、所要の目的が達成できることを示す。
  • 中村 昭
    原稿種別: 本文
    1991 年 47 巻 4 号 p. 296-299
    発行日: 1991/04/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
  • 井出 祐昭, 一色 このみ
    原稿種別: 本文
    1991 年 47 巻 4 号 p. 300-301
    発行日: 1991/04/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
  • 福田 友美子
    原稿種別: 本文
    1991 年 47 巻 4 号 p. 302-
    発行日: 1991/04/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 大和, 匂坂 芳典
    原稿種別: 本文
    1991 年 47 巻 4 号 p. 303-
    発行日: 1991/04/01
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル フリー
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