日本畜産学会報
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45 巻, 11 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 森田 琢磨
    1974 年 45 巻 11 号 p. 569-577
    発行日: 1974/11/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    "The present economic difficulty in agriculture and animal breeding, their evolution, caused by organization changes and lack of agricultural labour, recalls the acceptance of a completely new concept of agricultural techniques."
    "Farm mechanisation signifies liberation of man from slavery towards various physiolosical cycles of animals without changing the cycles, assuring higher farm profits, always considering the market needs and the public health."
    "It is necessary to know the individual and collective reactions of the animals subjected to such conditions of industrialisation, which recalls a global knowledge of inherent phenomenon and a series of researches in the various sectors."
    "The respective Goverments are requested to coordinate the research projects according to the overmentioned needs and it should be particularly wished that the Engineers, Agronomist, Biologists, Veterinarians and the Economists should not work separately and loose the global concept of all these problems."
  • II. 限界電流密度に与える線速度,温度,固形分濃度等の影響
    長澤 太郎, 小此木 成夫, 冨田 守, 田村 吉隆, 溝田 輝彦
    1974 年 45 巻 11 号 p. 578-584
    発行日: 1974/11/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    イオン交換膜電気透析装置による脱脂粉乳溶液の脱塩において,眼界電流密度に与える種々の要因の影響度合を実測し,次の実験式を得ることができた.ilim=Q•S-1/6.•[(1.01665)S0.1]-T•V0-6•κ•L0•D0ここでQ:定数,ilim:限界電流密度(mA/cm2),k:乳の比電気伝導度(Ω/cm)(初期κの1/4まで),S:乳固形分濃度(%)(3_??_S_??_25),T:乳の温度(°C)(10_??_T_??_40),V:線速度(cm/sec),L:脱塩室の長さ(cm),D:脱塩室の厚さ(cm).定数Qは,脱脂粉乳のバッチ,乳の熱履歴,装置の形状等により変化する値であるが,脱脂乳をいったん加熱したもののQ値は,未加熱のものに比較して若干上昇する結果が得られた.(i/κ)limは,上記の式にまとめられたごとく,固形分濃度の上昇,温度の上昇により低下することが明らかになった.しかし,固形分の上昇,温度の上昇によりκが上昇するので,処理能力に影響を与える脱塩開始時のilimは,固形分濃度とともに上昇して16~25%付近でほぼ一定となり,温度については10~40°Cの範囲で大きく変化しないことが判明した.また,脱塩室の長さ,厚さはilimに影響しない結果が得られた.
  • 板橋 久雄, 神立 誠
    1974 年 45 巻 11 号 p. 585-591
    発行日: 1974/11/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    反芻胃内窒素代謝に及ぼす繊毛虫類の影響を明らかにするため,双子のヤギの一方を繊毛虫が存在しない無原虫区とし,混合繊毛虫が存在する通常のヤギと,消化率,窒素出納および反芻胃内容物タンパク質区分のアミノ酸組成を比較した.1) 無原虫区では反芻胃内細菌数が著しく増大した.2) アルファルファペレットを主体とした飼料では消化率,窒素出納ともに両区で差異は認められなかったが,乾草を主体とした飼料では粗タンパク質消化率は通常区の方がいく分高く,窒素蓄積率も高かった.3) 反芻胃内容物のアミノ酸のなかで,アスパラギン酸,グルタミン酸,イソロイシン,フェニルアラニンおよびリジンの含量は通常区の方が多く,グリシン,アラニンおよびメチオニンの含量は無原虫区の方が多かった.このうち,リジン含量の差がもっとも大きかった.
  • 菊地 政則, 松井 幸夫
    1974 年 45 巻 11 号 p. 592-596
    発行日: 1974/11/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    バルククーラーの導入により生乳の隔日集乳も可能になっているが,長期間の低温貯蔵においては低温細菌による品質低下はまぬがれない.乳質改善の基礎資料としてバルククーラー貯蔵生乳中の菌数変化と,低温細菌の菌叢分布を季節的に検討した.実験に供した牛乳は搾乳4回分を合乳し,隔日集乳を行っているものである.その結果,年間を通じ中温細菌数はバルク内で急激に増加することなく,また季節的変動も顕著に現われなかった.しかし低温細菌数は一般に冬季間の方が夏季間に比べ多い傾向が認められた.低温細菌叢の分布の特徴として,分離菌株中グラム陽性球菌の割合が冬期間5.8%に対し,春季,夏季間が13.6%l,18.4%と高かった.年間を通じ全分離菌755株中Pseudomonasがもっとも多く分離され82.1%の620株を占め,その他グラム陰性菌としてAchromobacter, Alcaligenes, Flavobacterium, Aerobacter, Esckerichiaが分離された.またグラム陽性球菌としてはMicrococcus,Streptococcus,などが93株分離され,全体の12.3%であった.分離菌株のうち蛋白分解性を有するものは7°C-10日間培養で773%,20°C-48時間培養で80%であった.また脂肪分解性については7°C-10日間培養で77.6%,20°C-48時間培養で77.8%をしめていた.
  • I. 肥育用素牛の発育成長と体型特徴
    沢崎 坦, 広瀬 昶, 菊池 武昭, 久馬 忠, 滝沢 静雄, 高橋 政義, 渕向 正四郎, 小野寺 勉, 斉藤 精三郎, 帷子 剛資, 吉 ...
    1974 年 45 巻 11 号 p. 597-602
    発行日: 1974/11/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    山岳環境下で育成された肉牛の生産効率を,その最終段階である肥育成績に求め,出生からと殺解体に至る一連の経過を追跡し,山岳育成群と平地育成群との特性を比較することにより,山岳育成の効果測定を行った.本報では,岩手県畜産試験場外山分場(海抜700~1,000m)および東北農業試験場畜産部(海抜150m)において,1969年以降の5か年間に生産育成された黒毛和種,日本短角種およびヘンフォード種の雄仔牛計232頭の体尺測定値から,肥育用素牛の発育成長ならびに体型の特徴について吟味した.育成終了時(生後6か月令)において,各品種の体型特徴は山岳育成によって崩されることはないが,平地育成群に比べ,山岳育成群は安定した増体を示し,小格に仕上る.しかも山岳育成群では被毛粗剛,中躯の伸び不足,直飛を呈するが,体幅豊かで筋腱の発達良好,関節のしまりよく,蹄質は堅牢で軽快な歩様を示すなど,山岳傾斜地における育成効果と評価される体型特徴が指摘された.
  • 李 奎成, 田先 威和夫, 菊地 正武
    1974 年 45 巻 11 号 p. 603-608
    発行日: 1974/11/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    乳用雄子牛の肉用育成肥育に際し,飼育法がある程度確立している濃厚飼料多給舎飼牛を対照とし,放牧育成時の増体と摂取養分との関係,ならびに濃厚飼料加給の効果を調査した.供試牛は平均体重187kgの6.5か月齢ホルスタイン雄子牛で,放牧牛は濃厚飼料を毎日3kg加給する放牧A区と,牧草のみに依存する放牧B区に分け,対照には濃厚飼料多給の舎飼区を設けた.なお試験期間は4月18日より9月26日までの161日間であった.実験期間中の増体量は,1頭1日当たり舎飼区では平均1.33kg,放牧A区では0.92kg,放牧3区では0.61kgであり,養分摂取量は,DCPおよび可消化粗繊維摂取量において放牧牛が舎飼牛よりも非常に多く,可消化粗脂肪摂取量は舎飼区および放牧A区が放牧B区よりも多かった.TDN摂取量は,舎飼区では1頭1日当たり平均5.42kg,放牧A区では5.38kg,放牧B区では4.92kgであり,またでんぷん価摂取量を計算すると,舎飼区では4.93kg,放牧A区では4.83kg,放牧B区では4.05kgとなり,放牧のみではエネルギー摂取量が少ないことがわかった.刈取法による実測乾物摂取量と,TDN要求量に基づいて計算した推定乾物摂取量との間には,放牧A区ではγ=+0.80(p<0.05),放牧B区ではγ=+0.87(p<0.01)と有意の正の相関が認められ,放牧牛の採食量を体重と増体量から推定できることが明らかになった.
  • 岡村 浩, 白井 邦郎, 川村 亮
    1974 年 45 巻 11 号 p. 609-617
    発行日: 1974/11/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    豚皮を高級皮革原料として利用するためには,その脱脂方法の検討が重要であると考え,豚皮脂肪分の準備工程中の変動を明らかにし,リパーゼを使用しての脱脂を試みた.豚皮は脂肪分を20%以上含有しており,牛皮にくらべ著しく多い.脂肪分の部位による変動は比較的少ないが,通常の準備工程を終了しても6%程度残留し,とくに塩蔵皮が半乾状態になると脂肪分は除去されにくい.再石灰づけ日数を3日以内に止めた場合リパーゼによる脱脂効果が認められ,脱灰後40u/g程度のリパーゼを添加してドラム中で回転すると脂肪分は3%程度までに減少させることができた.
  • 林 兼六, 照屋 善吉, 伊沢 健
    1974 年 45 巻 11 号 p. 618-624
    発行日: 1974/11/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    放牧育成による牛肉生産方式にとって,もっとも有力な技術的要因をなしているとみられる代償性発育の現象を,生育期別に検討するために,同一の処理法による3回繰返しの試験を実施した.各回の試験において,秋生まれのホルスターン雄子牛(5カ月令で去勢)24頁が供試され,生後6ヵ月ごとの第1~3生育期について,I区は全期商栄養,II区は第2期(6~12ヵ月令)のみ低栄養,IIIは第1期(0~6ヵ月令)のみ高栄養,IVは全期低栄養の4区に,6頭づつが配分された.試験結果によると,生後6ヵ月令までの第1期に生じた約50kgの体重差(III,IV区間の比較)は,その後30ヵ月令前後の出荷時まで同一飼養条件下にあったにもかかわらず,ほとんどそのままの差で推移し,代償性発育はまったく認められなかった.これに対して,生後6~12ヵ月令の第2期に生じた約70kgの体重差(I,II区間の比較)は,その37%が,約22ヵ月令の出荷時までに取戻された.このばあい,取戻しの70%が16ヵ月令時までにみられ,この時点までの4ヵ月間については,有意な代償性発育が認められた.また,3回の試験において,12ヵ月令時にみられた体重差には,54.2~95.3kgとかなりのバラツキがあったが,体重差の大きいときほど,取戻し効果も大きい傾向がみられた.
  • 山内 清, 廉谷 展良, 大橋 登美男
    1974 年 45 巻 11 号 p. 625-626
    発行日: 1974/11/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
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