日本畜産学会報
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48 巻, 7 号
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  • 小川 清彦, 松尾 昌一, 東條 英昭
    1977 年 48 巻 7 号 p. 341-346
    発行日: 1977/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    排卵および卵殻形成に対するプロラクチン投与の効果を正常鶏および下垂体除去鶏を用いて検討した.正常産卵鶏にプロラクチン200IUをクラッチ第2卵(C2)排卵予定時刻の6時間前あるいは7時間前に注射した結果,排卵が遅延した.それ以外の時間に注射した場合にはこのような効果はみられなかった.また,C2排卵予定時刻の18-20時間前に下垂体前葉を除去したニワトリにおいて,LH注射と同時,30分後あるいは1時間後にプロラクチンを投与した場合にはLHによって誘起されるはずの多排卵(2個)が阻止された.しかし,LH注射の6時間前,30分前あるいは2時間後にプロラクチを投与した場合には全く効果がみられなかった.これらの結果から,プロラクチンは卵巣に直接作用し,卵胞における排卵機構の初期の過程を阻害するものと推察される.一方,正常産卵鶏にC2排卵予定時刻の8-14時間前にプロラクチンを投与した場合,C2卵殻重量が有意に減少した.またC1卵殻重量はC2排卵予定時刻の6-7時間前に投与した場合に減少し,それ以外の時間に注射した場合には効果がみられなかった.一方,下垂体除去鶏においてはC1卵殻重量が著しく減少した.しかし,このような卵殻重量の減少はプロラクチン投与と関係なく,投与しない場合でも投与した場合とほぼ同程度であった.
  • 伊藤 稔
    1977 年 48 巻 7 号 p. 347-353
    発行日: 1977/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    間接法•開放式の呼吸試験装置によって測定したウシの窒素およびエネルギー代謝量に伴う誤差の大きさと2,3の性質について検討した.1) 尿中への窒素およびエネルギー排泄量に伴う誤差を,枝分れ法により個体間差と試料間差に分けて比較すると,大部分が個体間差によって占められ,これらの測定値の精度を高めるには供試頭数を増すことが有効であるといえる.しかし,尿中ヘのエネルギー排泄量において,試料間差が変動係数として約4%と大きな値を示しており,尿中のエネルギー含量測定方法を検討すべきであると考えられる.2) ガス代謝量は分割区法により,個体間差,日間変動,昼夜間変動,2次誤差および試料間差に分けて検討した.メタン生産量では個体間差が有意でなく,同一処理内•同一個体内の試験回次間差である2次誤差が高度に有意であり誤差の大部分を占めた.3) 酸素消費量に伴う誤差の大部分は個体間差および2次誤差で占められていた.個体間差は2次誤差の約4倍であったが,酸素消費量をMetabolic body size (MBS)あたりに換算するといくぶん小さくなった.また昼夜間差が有意であり,酸素消費量の測定は1日を単位として行うべきであることが示された.4) 二酸化炭素生産量では,個体間差および2次誤差が共に有意であったが,著しい特徴は,処理と昼夜間差の交互作用が有意となっていることであり,二酸化炭素生産量の測定は1日を単位として行うべきであり,半日あるいは数時間の測定値からウシの代謝量を推定することは大きな偏りを伴うことが示された.二酸化炭素生産量をMBSあたりに換算しても個体差は小さくならなかった.5) RQおよび熱発生量に伴う誤差は,酸素消費量,二酸化炭素生産量およびメタン生産量に伴う誤差から説明される範囲の大きさであった.算出式を考慮すれば,熱発生量の精度を高めるには酸素消費量の精度を高めることが有効であるといえる.
  • 葛谷 泰雄, 棚橋 保
    1977 年 48 巻 7 号 p. 354-360
    発行日: 1977/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    山羊乳(脱脂乳)をAmberlite CG-50 (NH4+型)処理およびSephadex G-100カラムクロマトグラフィーによって酸性ホスファターゼを11700倍近くまで精製した,本酵素はポリアクリルァマイド•ゲル電気泳動的に単一蛋白質から成ることが確かめられた.最適pHは4.78から4.85の間でMichaelis恒数(Km)はp-ニトロフエル燐酸を基質としてpH 4.70では0.83mM,pH 4.85では0.86mMおよびpH 5.10では1.12mMであった.本酵素とpH 4.85における阻害剤との結合形態は正燐酸塩およびピロ燐酸塩では拮抗的であって,KFでは非拮抗的であった.またそれら阻害物質恒数(Ki)はそれぞれ2.10mM,1.15mMおよび0.23mMであった.
  • 田辺 忍, 亀岡 喧一
    1977 年 48 巻 7 号 p. 361-370
    発行日: 1977/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
    8日令の日本在来種子山羊を用い,代用乳の蛋白質源としての分離大豆蛋白質の栄養価を牛乳蛋白質のそれと比較した.試験1では分離大豆蛋白質を唯一の蛋白質源とした代用乳(基礎飼料)に対する微量ミネラル混合物,ビタミン混合物または抗生物質(クロールテトラサイクリン)の添加効果を検討した.基礎飼料を給与した子山羊の増体量は全乳を給与した区の73%であった.微量ミネラル混合物,ビタミン混合物または抗生物質の添加は子山羊の発育および窒素の蓄積量には有意な影響を及ぼさなかった.分離大豆蛋白質の窒素の消化率は平均90.5%で,牛乳蛋白質の消化率(96.8%)より有意に低かった.試験2では,牛乳蛋白質に比較して分離大豆蛋白質に不足している必須アミノ酸(メチオニン,バリン,ロイシン,リジン)の添加効果を検討した.子山羊の増体量はL-メチオニンの添加により若干改善されたが,その他のアミノ酸の添加効果は認められなかった.試験3では分離大豆質に対するメチオニンの最適添加水準を決定するため,L-メチオニンを飼料中に3レベル(0.1,0.2,0.4%)添加した.子山羊の増体量および窒素の蓄積量は0.1%のL-メチオニン添加により若干改善されたが,メチオニンの添加量をこれ以上増加しても効果は認められなかった.分離大豆蛋白質を唯一の蛋白質源とした代用乳(飼料の全エネルギーの30.3%を大豆蛋白質より供給)を給与した子山羊における(メチオニン+シスチン)の要求量は飼料100Kcal当たり142mg(2,73g/16g窒素,または飼料の乾物当たり0.75%)であった.
  • 竹下 潔, 吉田 正三郎, 西村 宏一, 常石 英作
    1977 年 48 巻 7 号 p. 371-372
    発行日: 1977/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
  • 石田 一夫, 新村 末雄
    1977 年 48 巻 7 号 p. 373-375
    発行日: 1977/07/25
    公開日: 2008/03/10
    ジャーナル フリー
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