サラブレッド種馬の赤血球中の遊離アミノ酸組成をLi型カラムにより分析し,遊離アミノ酸組成とBAシステムおよびARGase (AR)システムとの関係を調査した.馬赤血球は23種類のアミノ酸並びに1種類のペプチド,即ちo-Phosphoserine, Taurine, Aspartate, Threonine, Serine, Asparagine, Glutamate, Glycine, Alanine, Citlulline, Valine, lsoleucine, Leucine, Tyrosine, Phenylalanine, β-Alanine, β-Amino-iso-butyrate, γ-Amino-butyrate, Histidine, 1-Methylhistidine, Carnosine (β-alanylhistidine), Ornithine, LysineおよびArginineを含有していた.
BA
+型の馬赤血球中のAspartate, Threonine, Serine, Alanine, Tyrosine, HistidineおよびLysineの濃度はBA
-型のそれらに比べて有意に高濃度であった.AR•H型の馬赤血球はAR.L型のそれに比べてOrnithine濃度が高く,Arginine濃度が低かった.ARシステムとBAシステムにより分類された4種類の馬赤血球では[AR•H:BA
+]型のOrnithnie濃度(2138-27nmol/ml)は[AR•H:BA
-]型のそれ(851±27nmol/ml)に比べて有意に高濃度であり,また,[AR•L: BA
+]型のArgnine濃度(2099±21nmol/ml)は[AR•L:BA
-]型のそれ(724±21nmol/ml)に比べて有意に高濃度であった.
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