7-Acylamido cephalosporanic acid誘導体 (以下7-ACA誘導体と略称する) の7位側鎖構造と抗菌性との関係については, すでに報告されている1, 2, 3)。当研究所においても,Cephalosporin Cから有用な抗菌性物質を得るため一連の7-ACA誘導体を合成し, その抗菌作用については高野らによつて報告された4, 5)。また, 従来, 動物を用いう感染治療効果については, 主としてCephalothin6), Cephaloridine7) に関して報告がみられる。
本報では、当研究所で合成された7-ACA誘導体のうち, 比較的強い抗菌作用と示したものを撰択し, これらの誘導体を経口投与したさいのマウス実験的感染症にたいする治療効果を検討したので, その結果を報告する。
抄録全体を表示