1982年から1994年までの13年間に当院で各種臨床材料から分離されたPseudomonas aeruginosa 236株の血清型と薬剤感受性を調べ, それらの年次推移を検討した。
血清型はG型77株 (32.6%), B型37株 (15.7%), A型28株(11.9%),E型22株 (9.3%), I型17株 (7.2%), F型とM型各13株 (5.5%), 型別不能12株 (5.1%), D型8株 (3.4%), H型5株 (2.1%), C型とK型各2株 (0.8%) の順に分離された。
年次推移ではI期 (1982~1987年), II期 (1988~1991年), III期 (1992~1994年) で比較すると, E型がIII期で減少, F型がII, III期で減少しているのに対し, I型がII, III期で増加していた。
各薬剤のMIC90はTosufloxacin 0.78μg/ml, Biapenem (BIPM), Ofloxacin (OFLX)3.13μg/ml, Imipenem (IPM), Ceftazidime, Cefozopran, Cefsulodin, Gentamicin6.25μg/ml, Aztreonam, Amikacin12.5μg/ml, Piperacillin, Cefoperazone, Minocycline (MINO)25μg/ml, Fosfomycin 100μg/ml, Chloramphenicol 200μg/mlであった。
年次推移ではIPM, BIPM, MINO, OFLXのMIC
90がI期に比べてIII期でそれぞれ2管上昇しており, 耐性菌の割合も年次を経るに従って増加していて, いわゆる耐性化傾向が認められた。
各血清型と薬剤耐性の間には特に関連は認められなかった。
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