The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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52 巻, 10 号
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  • ペニシリン耐性肺炎球菌が原因菌であった症例を含む臨床的解析
    杉田 麟也, 出口 浩一, 内藤 雅夫, 野村 隆彦, 田中 幹男, 渡辺 洋, 原田 品子, 藤巻 豊, 小松 信行, 岡野 和洋, 清水 ...
    1999 年 52 巻 10 号 p. 595-612
    発行日: 1999/10/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    市中の耳鼻咽喉科診療所14施設において1996年11月から1997年4月までの期間に, 小児急性化膿性中耳炎の検出菌の動向を調べるとともに, clavulanic acid/amoxicillin (CVA/AMPC;オーグメンチン®) 顆粒もしくは錠剤およびamoxicillin (AMPC) 顆粒もしくはカプセルを2群に分けて経口投与し, 有効性を比較検討し, 以下の結論を得た。
    1.中耳分泌物からStreptococcus pneumoniae 31.8%, Haemopnilus influenzae 35.8%, Moraxella subgenus Branhamella catarrhalis 1.5%などを検出した。上咽頭ぬぐい液からStreptococcus pneumoniae 31.1%, Haemophilus influenzae 33.9%, Moraxella subgenusBranhamella catarrhalis 19.2%などを検出した。
    2.中耳分泌物のS.pneumoniaeのうち42.2%は薬剤耐性肺炎球菌 (PISP, PRSP) であり, 年々増加している事が確認された。
    3.上咽頭ぬぐい液のS.pneumoniaeのうち46.7%は薬剤耐性肺炎球菌 (PISP, PRSP) であり, 年々増加している事が確認された。また, 薬剤耐性肺炎球菌は全検出菌中の14.5%, 全症例の26.3%の症例から検出されいずれも増加が認められた。
    4.S.pneumoniae, H. influenzaeおよびM.(B.) catarrhalis に対するMIC90値ではいずれの菌種においてもCVA/AMPCがSBTPCよりも優れた抗菌力を示した。
    5.CVA/AMPCの臨床学的有効率, 細菌学的有効率および有用性はそれぞれ88.5%, 81.3%, 83.6%であり, いずれにおいてもAMPCよりも有意に優れた成績を示した。6.CVA/AMPC投与例において下痢・軟便の副作用が22%に見られた.
  • 杉田 麟也, 出口 浩一, 内藤 雅夫, 渡辺 洋, 原田 品子, 藤巻 豊, 小松 信行, 岡野 和洋, 吉田 悌友, 仙波 哲雄, 深本 ...
    1999 年 52 巻 10 号 p. 613-627
    発行日: 1999/10/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    市中の耳鼻咽喉科診療所10施設において, 1997年11月から1998年5月までの期間に小児副鼻腔炎の検出菌の動向を調べるとともに, clavulanic acid/amoxicillin (CVA/AMPC;オーグメンチン®) 小児用顆粒若しくは錠剤およびamoxicillin (AMPC) 顆粒若しくはカプセルを2群に分けて経口投与し, 有効性を比較検討し, 以下の結論を得た。
    1.中鼻道内容物からStreptococcus pneumoniae32.2%, Haemophilus influenzae32.0%, Moraxella subgenus Branhamlla catarrhalis25.1%などを検出した。上咽頭ぬぐい液からも同様の傾向で菌が検出された。
    2.S. pneumoniaeのうち62.1%は薬剤耐性肺炎球菌 (PISP, PRSP) であり, 年々増加している事が確認された。
    3.PISPおよびPRSPは38.6%の症例から検出され, 増加傾向が認められた。
    4.Streptococcus pneumoniae, Hamophilus influenzaeおよびMoraxella subgenus Branhamella catarrhalisに対するMIC90値ではいずれの菌種においてもCVA/AMPCは優れた抗菌力を示した。
    5.CVA/AMPCの臨床学的有効率, 細菌学的有効率および有用性はそれぞれ78%, 58%, 72.8%であり, いずれにおいてもAMPCよりも有意に優れた成績を示した。
    6.CVA/AMPC投与例において下痢・軟便の副作用が11.2%に見られたが, AMPCとの間に有意差は認められなかった
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