The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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48 巻, 11 号
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  • その1.感受性について
    熊本 悦明, 広瀬 崇興, 田仲 紀明, 引地 功侃, 茂田 士郎, 白岩 康夫, 亀岡 浩, 吉田 浩, 尾形 正裕, 田崎 寛, 入 久 ...
    1995 年 48 巻 11 号 p. 1627-1657
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1992年6月から翌年5月までの間に全国11施設において, 尿路感染症と診断された患者から分離された菌株を供試し, それらの各種抗菌薬に対する感受性を測定した。尿路感染症患者から分離された菌の内訳は, グラム陽性菌が35.4%であり, その多くはEnterococcus faecalisであった。グラム陰性菌は64.6%であり, その多くはEscherichia coliであった。
    Enterococcus faecalisに対してはAmpicillin (ABPC), Imipenem (IPM), Vancomycin (VCM) の抗菌力が最も強かった。Staphylococcus aureusに対してはVCMの抗菌力が最も強く, ついでArbekacin (ABK) が良好であったが, 他の薬剤は弱かった。ABKのMIC90が1991年度 (0.5μg/ml) と比較すると1992年度は2μg/mlで若干の抗菌力の低下があると思われる。Staphylococcus epidermidisに対してはABKの抗菌力が最も強く, ついでCefotiam (CTM) とVCMであった。Streptococcus agalactiaeに対しては, ほとんどの薬剤が良好な抗菌力を示したが, Amikacin (AMK) とMinocycline (MINO) は抗菌力が弱かった。Citrobacter freundiiに対しては, IPMが強かったが, Cefozopran (CZOP), AMKも良好であった。Enterobacter cloacaeに対してはIPM, Gentamicin (GM) が強く, ついでCPFX, TFLXが良好であった。E.coliに対しては, ほとんどの薬剤が良好な抗菌力を示したが, ペニシリン系薬剤は弱かった。Klebsiella pneumoniaeに対しては, ほとんどの薬剤が良好な抗菌力を示し, 1991年度と比較すると全般的に薬剤の抗菌力は良くなった。Proteus mirabilisに対しては全般的に抗菌力は良好であったが, ABPC, MINOは弱かった。Serratia marcescens, Pseudomonas aeruginosaに対しては全般的に抗菌力は弱かった。
  • その2. 患者背景
    熊本 悦明, 広瀬 崇興, 田仲 紀明, 引地 功侃, 茂田 士郎, 白岩 康夫, 亀岡 浩, 吉田 浩, 尾形 正裕, 田崎 寛, 入 久 ...
    1995 年 48 巻 11 号 p. 1658-1670
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1992年6月から翌年5月までの間に全国11施設において尿路感染症と診断された患者から分離された菌株を供試し, それらの患者背景について性別・年齢別と感染症, 年齢別・感染症別菌分離頻度, 感染症と菌種, 抗菌薬投与時期別の菌と感染症, 因子・手術の有無別の菌と感染症などにつき検討した。
    年齢と性及び感染症の関連についてみると, 男性, 女性とも50歳末満の症例が多く男性では大半が複雑性尿路感染症であり, 女性では単純性尿路感染症の症例が多かつた。50歳末満では女性の症例が圧倒的に多く, その大部分が単純性尿路感染症で占められていた。年齢や感染症別においても分離菌に違いはみられ, 単純性尿路感染症ではEscherichia coliの分離頻度が高く, カテーテル非留置複雑性尿路感染症ではE.coliとEnterococcus faecalisの頻度が高かつた。カテーテル留置複雑性尿路感染症では全体的にはPseudornonas aeruginosaE.faecalisの頻度が高かったが, 50-69歳については1991年度はPaeruginosaE.faecalisで52.0%を占め, その他の分離菌はOther GNF-GNRを除き全て10%以下の頻度であったのに対し, 1992年度は突出して高い頻度を示す菌はなくほとんどの分離菌が約10-15%前後で均等に現れた。薬剤投与前後における感染症群別の菌分離頻度をみると, 単純性尿路感染症では, 投与前に最も多く分離されたのはE. coliで53.6%を占めた。投与後は薬剤感受性が低いPaeruginosaE. faecalis等が多かった。カテーテル非留置複雑性尿路感染症でも, 投与前はE. coliが最も多く分離され, 投与後はE. faecalisPaeruginosaが多く分離された。カテーテル留置複雑性尿路感染症では投与前はE. faecalisが最も多く, ついでP. aeruginosaであったが, 投与後はP. aeruginosaが最も多く分離された。分離菌を因子・手術の有無別, 感染症群別にみると単純性尿路感染症においても複雑性尿路感染症においても因子・手術の有無が分離される菌にあまり大きな影響を与えている傾向は認められなかった。
  • その3. 感受性の推移
    熊本 悦明, 広瀬 崇興, 田仲 紀明, 引地 功侃, 茂田 士郎, 白岩 康夫, 亀岡 浩, 吉田 浩, 尾形 正裕, 田崎 寛, 入 久 ...
    1995 年 48 巻 11 号 p. 1671-1756
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1992年6月から翌年5月までの間に全国11施設において, 尿路感染症と診断された患者から分離された菌株 (Enterococcus faecalis, Staphylococcusaureus, citrobacterspp., Enterobacter spp., Escherichiacoli, Klebsiellaspp., Pmteusmirabilis, Pseudomonasaeruginosa, Serratiaspp.) を供試し, それらの各種抗菌薬に対する感受性を測定し, 1989年度-1991年度までの感受性と比較した。比較は菌種を単純性尿路感染症, カテーテル非留置複雑性尿路感染症, カテーテル留置複雑性尿路感染症の3群に分類し行った。E.faecalisでは, 単純性尿路感染症において, キノロン系薬剤に対する感受性が低下した。Saureus, Citrobacterspp.,Entembacterspp., P.mirabilis, Serratiaspp.については1989年-1992年の各年度とも分離菌株数が少ないため比較は難しいが, 感受性に大きな違いはみられなかった。E.coliではLatamoxef, Cefozopranに対しては低感受性株がほとんど認められず, 大部分が感受性株であつた。また単純性尿路感染症, カテーテル非留置複雑性尿路感染症において感受性が低下傾向にあったMinocyclineに対しては回復傾向が認められた。Klebsiella spp.ではMinocyclineに対してみられていた各感染症群の感受性の違いがみられなくなった。またカテーテル非留置複雑性尿路感染症において, キノロン系薬剤に対する感受性の低下が認められた。Paemginosaでは複雑性尿路感染症 (カテーテル非留置, カテーテル留置) においてキノロン系薬剤に対する感受性に回復傾向が認められた。
  • その1.感受性について
    熊本 悦明, 広瀬 崇興, 田仲 紀明, 引地 功侃, 茂田 士郎, 白岩 康夫, 亀岡 浩, 吉田 浩, 田崎 寛, 入 久巳, 内田 博 ...
    1995 年 48 巻 11 号 p. 1757-1787
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1993年6月から翌年5月までの間に全国10施設において, 尿路感染症と診断された患者から分離された菌株を供試し, それらの各種抗菌薬に対する感受性を測定した。尿路感染症患者から分離された菌の内訳は, グラム陽性菌が28.3%であり, その約40%はEnterococcus faecalisが占めていた。グラム陰性菌は71.7%であり, 最も多く分離されたのが,.Escherichia coliであった。Enterococcus faecalisに対してはAmpicillin (ABPC), Imipenem (IPM), vancomycin (VCM) の抗菌力が最も強かった。Staphy1ococcu saureusに対してはVCMの抗菌力が最も強く, ついでArbekacin (ABK) が良好であったが, 他の薬剤は弱かった。Staphy1ococcuse pidermidisに対してはVCMが最も強く, ついでABKが良好であった。Streptococcus agalactiaeに対してはほとんどの薬剤が良好な抗菌力を示したが, Amikacin (AMK) とMinocycline (MINO) は弱かった。citrobacterfreun4iiに対しては, IPMが最も強かつた。ついでcefozopran (CZOP) とGentamicin (GM) であった。Enterobacter cloacaeに対してはIPM, GM が強かった。E. coliに対しては, ほとんどの薬剤が良好な抗菌力を示したが, ペニシリン系薬剤とMINOは弱かった。Klebsiella pneupnoniaeに対してはCZOP, IPM及びCarumonam (CRMN) の抗菌力が良好であった。Proteus mimbilisに対しては全般的に感受性は良好であったが, MINOの抗菌力は弱かった。Serratia marcescens, Pseudomonas aeruginosaに対しては全般的に抗菌力は弱かつた。
  • その2.患者背景
    熊本 悦明, 広瀬 崇興, 田仲 紀明, 引地 功侃, 茂田 士郎, 白岩 康夫, 亀岡 浩, 吉田 浩, 尾形 正裕, 田崎 寛, 入 久 ...
    1995 年 48 巻 11 号 p. 1788-1801
    発行日: 1995/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1993年6月から翌年5月までの問に全国10施設において尿路感染症と診断された患者から分離された菌株を供試し, それらの患者背景について性別・年齢別と感染症, 年齢別・感染症別菌分離頻度, 感染症と菌種, 抗菌薬投与時期別の菌と感染症, 因子・手術の有無別の菌と感染症などにつき検討した。
    年齢と性及び感染症の関連についてみると, 男性, 女性とも50歳以上の症例が多く男性ではほとんどが複雑性尿路感染症であり, 女性では単純性尿路感染症の症例が多かつた。50歳未満では女性の症例が圧倒的に多く, その大半を単純性尿路感染症が占めた。年齢や感染症別においても分離菌に違いはみられ, 単純性尿路感染症ではEscherichia coliの分離頻度が高く, カテーテル非留置複雑性尿路感染症ではE. coliEnterococcus faecalisの頻度が高かった。カテーテル留置複雑性尿路感染症では全体的にはPseudomonas aeruginosaE. faecalisおの頻度が高く, ついでSerratia spp.とStaphylococcus aureusが10%前後の分離頻度を示した。次に複数菌感染症例の頻度を感染症別にみると, 単純性尿路感染症では少なく, カテーテル非留置複雑性尿路感染症, カテーテル留置複雑性尿路感染症となるに従つて, 増加傾向が認められた。薬剤投与前後における感染症群別の菌分離頻度をみると, 単純性尿路感染症では, 投与前に最も多く分離されたのはE. coliで55.9%を占めた。投与後はKlebsiellaspp.とCNSそして薬剤感受性が低いE. faecalisが多かつた。カテーテル非留置複雑性尿路感染症でも, 投与前はE. coliが最も多く分離され, 投与後はP. aeruginosaS. aums及びE. faecalisが多く分離された。カテーテル留置複雑性尿路感染症では投与前, 投与後ともにP. aeruginosa及びE.faecalisの分離頻度が高かった。分離菌を因子・手術の有無別, 感染症群別にみると単純性尿路感染症におけるE. coli, カテーテル非留置複雑性尿路感染症におけるE. coliE. faecalis, カテーテル留置複雑性尿路感染症のSerratia spp. の分離頻度など全体的に因子・手術の有無が菌の分離頻度に対して多少の影響は与えているように思われる。
  • 1995 年 48 巻 11 号 p. 1802-
    発行日: 1995年
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1995 年 48 巻 11 号 p. 1802a-
    発行日: 1995年
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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