The Japanese Journal of Antibiotics
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56 巻, 1 号
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  • キャンディン系抗真菌薬ミカファンギンヘの期待
    河野 茂, 二木 芳人, 竹末 芳生, 吉田 稔
    2003 年 56 巻 1 号 p. 1-14
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 品川 長夫, 鈴木 賢二, 小田 恂, 石塚 洋一, 山中 昇, 川内 秀之, 夜陣 紘治, 黒野 祐一, 岩井 重富, 横山 隆, 竹山 ...
    2003 年 56 巻 1 号 p. 15-26
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    アンケート調査 (回答率: 61.9%) の結果, 術後感染予防についての耳鼻咽喉科医の認識は以下のようにまとめることができた。すなわち, 感染予防薬の選択基準は,(1) 手術時に汚染すると予想される細菌 (ブドウ球菌属, Pseudomonas aeruginosa, Bacteroides fragilis group) に対して抗菌力を有する薬剤を選ぶ,(2) 汚染菌の発育阻止可能な濃度が目的部位で達成される薬剤を選ぶ,(3) 重篤な副作用が考えられる薬剤であってはならない,(4) 術後感染症の治療薬として新しい薬剤は残しておく, などであった。また, 術後感染が疑われる場合には, 早期治療として予防薬を中止し, 予防薬とは交叉耐性を持たない薬剤に変更する。感染予防として使用される薬剤は, 無菌手術ではcefazolin (CEZ) の頻度が最も高く, 次いでcefotiam (CTM), piperacillin (PIPC) であり, 準無菌手術ではCEZ, flomoxef (FMOX), CTMの順で選ばれた。
  • 前川 仁子, 福田 淑子, 杉浦 陽子, 神山 朋子, 二口 直子, 高畑 正裕, 満山 順一
    2003 年 56 巻 1 号 p. 27-35
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1997年から2002年に臨床より分離されたStreptococcus pneumoniae 337株対するtosufloxacin (TFLX), levofloxacin (LVFX), ciprofloxacin (CPFX), gatifloxacin (GFLX), sparfloxacin (SPFX), azithromycin (AZM), cefteram (CFTM), cefdinir (CFDN) 及びcefpodoxime (CPDX) の最小発育阻止濃度 (MIC) を寒天平板希釈法にて測定し, 分離年度毎のペニシリン感受性S. pneumoniae (PSSP), ペニシリン低感受性S. pneumoniae (PISP) 及びペニシリン耐性S. pneumoniae (PRSP) に対する抗菌活性について検討した。その結果, PSSP, PISP及びPRSPの分離頻度は全体でそれぞれ51.0%, 40.4%及び8.6%であり, PSSPの分離頻度は各年度, 46.0~55.9%とほぼ一定であった。キノロン系抗菌薬では, TFLX, SPFX及びGFLXの抗菌活性はPSSPとPISP及びPRSPの間で差異は認められず, 共に良好な抗菌活性を保っていた。CPFX及びLVFXでは, 2001年度までは他のキノロン系抗菌薬と同様に良好な抗菌活性を示していたが, 2002年分離のPSSPではCPFX耐性株が56.5%, LVFX低感受性株が9L3%分離され, 感受性の低下が認められた。マクロライド系抗菌薬であるAZMに対しては, PSSP, PISP及びPRSPを問わず耐性菌が30%以上分離され, その分離頻度はPSSPで上昇傾向が認められた。セフェム系抗菌薬に対しては低感受性及び耐性菌の分離頻度はPSSPに比べてPISP及びPRSPの方が高く, またCFTM, CFDN及びCPDXの間で分離頻度に大きな差はなかった。
  • 田端 麻紀子, 清水 正樹, 荒明 美奈子, 小川 弘
    2003 年 56 巻 1 号 p. 36-43
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Methicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) のアミノグリコシド不活化酵素産生遺伝子の一つであるaac (6') /aphで2') 保有とarbekacin (ABK) 感受性との関連性を, ABKのMIC値が0.125~64μg/mlを示すMRSA計49株を用いて検討した。その結果, aac (6') /aph (2') を保有しない11株はすべてABKのMICが0.5μg/ml以下と感受性であった。一方, この遺伝子を保有する38株に対するABKのMICは0.25~64μg/mlと幅広い分布を示し, aac (6') /aph (2') 保有株の中にはABK感受性株と耐性株が存在した。また, アミノグリコシド系抗菌薬不活化酵素産生遺伝子のうちaac (6') /aph (2') およびaad (4', 4') を保有し, かつABKの感受性が異なる3株より調製した粗酵素液作用後のABKおよびgentamicin (GM) の残存率はいずれもMIC値を反映しており, MICが高い株ほど抗菌活性残存率が低かった。また, すべての株でABKの抗菌活性残存率はGMのそれより高かった。
    臨床におけるaac (6') /aph (2') 保有株の分離頻度とABKの感受性を確認するため, 1999年に神奈川県内で臨床分離されたMRSAについて検討した。その結果, 97株中28株がaac (6') /aph (2') を保有していたが, それらはすべてABK感受性であった。
    以上の結果から, 臨床で分離されるMRSAはaac (6') /aph (2') を保有していてもほとんどの株はABK感受性であることが明らかとなった。
  • 木澤 和夫, 宮崎 美代乃, 長沢 峰子, 大懸 直子, 永井 章夫, 三善 隆広, 河村 泰仁
    2003 年 56 巻 1 号 p. 44-54
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    注射用ニューキノロン系抗菌薬Pazufloxacin (PZFX) mesilateのArbekacin (ABK) 誘発性ラット腎毒性に対する軽減作用を8週齢のSprague-Dawley系雄性ラットを用いて検討した。ラットにABKの32mg/kgを単独で1日1回, 4日間筋肉内投与, あるいはABKの32mg/kgおよびPZFX mesilateの208mg/kg (活性本体のPZFX換算で160mg/kg) を各々, 筋肉内および静脈内に1日1回, 4日間併用投与した。その結果, ABKの単独投与によって尿中のタンパク, β2-ミクログロブリンおよびN-アセチル-β-(D)-グルコサミニダーゼが増加し, 腎臓には組織学的にリン脂質症がみられたが, PZFX mesilateを併用投与することで, これらの変化は軽減した。また, ABKの単独投与では腎皮質中のABK濃度が投与後1時間から4時間にかけて上昇したが, PZFX mesilateの併用投与によってこの上昇は抑制された。これらの結果から, PZFX mesilateはABKの腎皮質尿細管への取り込みを抑制することによってABK誘発性ラット腎毒性を軽減すると考えられた。
  • 大塚 喜人, 島村 由起男, 吉部 貴子, 江崎 孝行
    2003 年 56 巻 1 号 p. 55-60
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    心臓大血管術後にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) による創部感染と縦隔炎を起こした2症例に対して, teicoplanin (TEIC) とcefmetazole (CMZ) の併用療法を試みたところ, いずれの症例にも著効を示した。これらの併用療法はCMZ (1.0g×2/日) を点滴で先行投与し, 投与終了直後にTEICの投与 (初日400mg×2/日, 2日以降400mg/日) を開始した。2症例から分離したMRSAに対して, TEICとCMZのin vitro併用効果をチェッカーボード法で検討した結果, いずれの株も相乗効果が認められた。
    この優れた臨床効果はTEICとCMZの併用による抗菌力の増強が臨床効果に反映されたものと推定された。従って, 今回の経験から, 難治性MRSA感染症に対して, TEICとCMZの併用療法は推奨される治療方法の一つと考えられた。
  • イトラコナゾール (ITCZ) 投与量の解析
    東梅 友美, 田中 淳司, 藤澤 文絵, 近藤 洋子, 今村 雅寛, 太田 秀一, 橋野 聡, 米積 昌克, 千葉 広司, 近藤 健, 豊島 ...
    2003 年 56 巻 1 号 p. 61-65
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    造血器悪性腫瘍患者の真菌感染症予防を目的としてイトラコナゾール (ITCZ) 投与を行い, その予防的効果について有効性と安全性について検討した。対象は平成13年4月から平成14年3月までの期間に北海道大学医学部附属病院に入院した造血器悪性腫瘍患者12例。そのうち100mg/日投与群が6人, 200mg/日投与群が6人であった。投与方法は化学療法を受ける患者に対しては化学療法開始時から, 骨髄移植時は経口投与可能になった日から投与した。また, 投与終了時期については, 臨床所見及び真菌検査等から主治医が判断するものとした。結果は100mg/日投与群では3例において真菌症発症が認められたが, 200mg/日投与群では認められず, 副作用も1例に掻痒感が認められたのみで極めて安全に投与され, イトラコナゾールの有用性が示された。
  • 2003 年 56 巻 1 号 p. 66-79
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 2003 年 56 巻 1 号 p. 80-92
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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