The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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50 巻, 1 号
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  • 出口 浩一, 鈴木 由美子, 石原 理加, 石井 由紀子, 中澤 ありさ, 松本 好弘, 西成 千里, 中根 豊, 福本 寅雄
    1997 年 50 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 1997/01/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1990年~1996年の7カ年間に, 当所において収集または検出したMethicillin-resistant Staptlococcus aureus (MRSA) 700株に対するArbekacin (ABK) の経年的抗菌活性を知ることを目的に, 対象株のコアグラーゼ型別を検討すると共に, ABKと対照薬剤の最小発育阻止濃度を測定して, 以下の結果を得た。
    1. 年度ごとに供試したMRSA各々100株に対するABKのMIC分布には,推計学的な有意差は認められなかった。
    2. コアグラーゼ型別の分布には経年的な差が認あられた。すなわち, II型は増加が, IV型は減少が示唆された。また, ABKと対照薬剤のMICはコアグラーゼ型により異なる分布を示していた。
    3. ABK耐性株 (ABKのMIC値>12.5μg/ml) は各年度に2.0~8.0%認あられたが, ABK耐性株の割合は1980年代の報告, 及び1992年~1993年の全国調査の割合とほぼ同様であった。
    ABK耐性株はコアグラーゼII型とIV型及びVII型に多く, ABK耐性株の大部分はGentamicin高度耐性株であった。
  • 濱崎 浩之, 長谷川 廣文, 堀内 篤, 手島 博文, 平岡 諦, 正岡 徹, 那須 芳, 内野 治人, 巽 典之, 井上 信正, 陰山 克 ...
    1997 年 50 巻 1 号 p. 12-21
    発行日: 1997/01/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    急性白血病, 悪性リンパ腫を主とする造血器疾患に併発した感染症に対し, 硫酸セブピロム (CPR) を投与し臨床効果を検討した。対象は1994年4月から1996年3月までに阪神造血器疾患感染症研究グループの施設に入院した造血器疾患患者で感染症を併発した219例の内, 除外, 脱落例29例を除いた190例であった。感染症の内訳は敗血症疑い132例, 敗血症12例, 肺炎17例, 気管支炎10例, その他19例であった。
    CPRは主に1日2~4gを2回に分けて点滴静注した。全体の有効率は有効以上で58.4% (111/190例) であった。患者末梢血好中球数別に分けて有効率をみると, CPR投与前後とも100/μ1以下の症例で50% (8/16), 500/μ1以下の症例で53.7% (22/41), CPR投与前500/μ1以下で投与後501/μ1以上の症例で78.4% (29/37) であり, 好中球減少例にも50%以上の有効率を示した。G-CSF併用の有無別の有効率は併用例68.5% (50/73), 非併用例52.1% (61/117) と併用例において有効率が高かった (P<0.05, x2検定)。細菌学的効果を菌消失率でみるとグラム陽性菌81.8% (9/11), グラム陰性菌100% (12/12) であった。
    自他覚的副作用は8例に認められた (発疹6例, 血管痛, 異臭感それぞれ1例) ものの, 中止または継続で消失した。臨床検査値異常は22件に認められ, その多くは肝機能検査値異常であった。CPRは造血器疾患に併発した感染症に対し有用な抗生物質の一つになり得ると考えられた。
  • 吉田 稔, 渡辺 憲太朗, 田中 英樹, 千手 昭司, 石橋 凡雄, 高本 正祇, 大泉 耕太郎, 近藤 夕美子, 重松 浩成, 大野 高義 ...
    1997 年 50 巻 1 号 p. 22-38
    発行日: 1997/01/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    肺癌に合併した呼吸器感染症102例にImipenem/Cilastatin sodium(IPM/CS)を投与した。原疾患が重篤な例を除いた後の臨床評価対象例は73例あり, 外科的に肺癌を切除した「手術症例」12例と「非手術例」61例に分けた。更に「非手術例」を抗癌剤による治療や放射線療法を積極的に施行した「抗癌剤・放射線治療例」28例と, 施行されてない「非治療例」33例に分けて検討を行った。
    有効率は「手術症例」75%, 「非手術例」75%であった。「抗癌剤・放射線治療例」ではStageIII以上や, 気道閉塞を有する症例が多く, 更に「非治療例」は重症感染症や, PSのGrade3以上の症例が多いという背景にもかかわらず有効率はそれぞれ81%, 69%と極めて良好な成績を得た。
    喀痰から分離された病原菌を細菌学的に検討すると「手術症例」では検出された4株中3株が消失した。一方, 「非手術例」においては18株中16株が消失した。
    安全性評価は全例で行い, 副作用, 臨床検査値異常は共に2例(2%)であったが, いずれも軽度であり, 投与を中止することにより消失した。
    肺癌に合併する呼吸器感染症に対しIPM/CSは高い有用性を認めた。
  • 吉田 哲憲, 大浦 武彦, 杉原 平樹, 吉田 哲也, 石川 隆夫, 本間 賢一, 小浦場 祥夫, 木村 中, 村住 昌彦
    1997 年 50 巻 1 号 p. 39-44
    発行日: 1997/01/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    MRSA (Methicmin-resistant Staphylococcus aureus) 感染を伴った熱傷あるいは褥瘡などの皮膚潰瘍に対するSnver sulfadiazine (AgSD) の臨床効果を検討した。
    対象患者は13例で, 1%AgSDクリームを1日1回外用した。その結果, 効果判定可能であった11例におけるAgSDのMRSAに対する細菌学的効果は45.5%で有効であった。また, 臨床症状の全般改善度では有効率72.7%であった。また, 臨床検査値異常を含めた副作用は全例において認められなかった。
  • 1997 年 50 巻 1 号 p. 46-85
    発行日: 1997/01/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 砂川 慶介
    1997 年 50 巻 1 号 p. 89-142
    発行日: 1997/01/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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