The Japanese Journal of Antibiotics
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25 巻, 3 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 山中 雅夫
    1972 年 25 巻 3 号 p. 157-162
    発行日: 1972/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    泌尿器科領域において尿路感染症の占める比率はきわめて大きく, したがつてその対策ははなはだ重要である。ことに尿路疾患に対する手術または経尿道的操作, カテーテル留置などに伴なう2次性尿路感染症では, グラム陰性桿菌感染が主体をなし, 混合感染も少なくなく, したがつてグラム陽性菌, 陰性菌に広範な抗菌スペクトラムをもち,高度の殺菌的抗菌力を示し, 尿中排泄率の高いAmpicillin (AB-PC) の尿路感染症治療面における役割はきわめて大きい。
    AB-PCは, 一般に経口的または筋肉内注射によつて投与されており, すでに多数の臨床報告がなされている。しかし, 日常の臨床使用にさいしては, より以上の速効性と高い血中濃度の要求されるばあいもあり, このようなばあい, 静脈内投与の必要性が痛感される。今回私は, 2次性尿路感染症症例にAB-PC製剤である注射用Ampicillin-Na (Viccillin‘Meiji’) の静脈内投与を試み, その副作用などについて2, 3の臨床的検討をおこなつたので報告する。
  • 1972 年 25 巻 3 号 p. 162-162,168
    発行日: 1972/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 大越 正秋, 名出 頼男, 長久保 一朗, 長谷川 昭, 鈴木 恵三
    1972 年 25 巻 3 号 p. 163-168
    発行日: 1972/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Carbenicillin (Carboxybenzyl penicillin) は, 合成Penicillinの中で新らしい型の広域Penicillinであり, Penicillin酸に, 6位に入るα-CarbonにBenzene核とともにCarboxyl基が入つたもので, この位置に他の酸性基の入つたPenicillin同様に,Proteus群およびPseudomonasにまで抗菌Spectrumの拡がつたものである。われわれ, および他の研究者等の報告にあるとおり1, 2),Klebsiella等のPenicillinase産生能がTransferable R-factorによるものでも, Non-transmissibleのChromosomal markerの存在によるものでも, その細菌に対して, この薬剤が無効であることに変わりない。一方,Pseudomonasに対するMIC値は, 段階的に広く分布し, 他の菌との組合わせによる耐性分布とは異なつた傾向を示す。しかし,Pseudomonas感染症は典型的な弱毒菌感染であり, 宿主側の要因が感染準備状態を作るように変化しない限り, ほとんど成立しない感染症である。そのために宿主の条件がまちまちで一定せず, 薬剤投与に対する反応もその条件の差によつて大きく左右されることになる。そこで,宿主条件を一定と仮定し, Parasite-drug relationshipのみから有効投与量を決めることができないのは当然である。したがつて, 数多くの症例について感染菌のMIC値と投与量の異なる組合わせで治療し, その効果から逆に宿主側の感染準備状態の程度を推量するという労多い帰納的方法を採らざるを得ないことになる。われわれは, このような方法の手始めに, まず30例の尿路感染症に一律にCarbenicillin 8gの投与をおこなつた。そのうちのPseudomonas感染症の18例については, 感染菌を保存し, 試験管内感受性を測定した。なお, 薬剤投与法は, 原則として点滴静注法によつたが, 夜間は定時静注をおこなつたものも少なくない (1回2g, 6時間間隔)。症例一覧表 (表1) を基にして, MIC値と宿主条件の関連を中心に考察を加えたいと思う。
  • 山崎 迪代, 田辺 恭子, 有馬 泰子, 松本 ゆか子, 君島 健次郎
    1972 年 25 巻 3 号 p. 169-174
    発行日: 1972/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Streptomyces lincolnensisの産生するLincomycin (MASONら) の誘導体であるClindamycin (7-Chlorolincomycin)(MASON) は, 広い抗菌スペクトルと強い抗菌作用をもつことが知られ (GRADYら, 小酒井ら), 広く臨床応用されているが (清水ら, 西村ら, 谷奥ら, 五島ら), その中枢作用については, われわれがさきに報告した (田辺ら)。
    今回Clindamycinの新しい誘導体であるClindamycin-2-phosphateおよびClindamycin-2-palmitate hydrochlorideを入手する機会を得たので, その各種中枢作用について詳細な検討をおこなつた。
  • 近藤 捷嘉, 天野 正道, 新島 端夫
    1972 年 25 巻 3 号 p. 175-180
    発行日: 1972/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    緑膿菌にも抗菌力をもつ合成ペニシリンCarbenicillin (CB-PC) を尿路感染症に大量投与し, 比較的良好な成績を得たので, その使用結果を簡単に報告する。
  • 小枝 武美, 柴田 右一, 浅岡 宏康, 加畑 行夫
    1972 年 25 巻 3 号 p. 181-186
    発行日: 1972/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    SF-837は, 1971年T. NHDAら1) によつてStreptomyces mycarofaciensの培養液中に発見された新マクロライド系抗生物質で, Fig. 1に示したような化学構造をもつ, 水に難溶な白色~淡黄白色の結晶または結晶性粉末である。
    著者らは本薬について2, 3の薬理学的検討をおこなつたので, その成績を報告する。
  • 第1報ラット胎仔および新生仔におよぼす影響
    森口 政英, 藤田 正敬, 小枝 武美
    1972 年 25 巻 3 号 p. 187-192
    発行日: 1972/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    SF-837は, SHOMURA et al. 1) によつて発見された新Macrolide系抗生物質である。本物質の生体におよぼす作用について2, 3検討されたが2~5), 今回我々は本物質を妊娠ラットに経口投与して催奇形性を検討し, さらにErythromycin (以下EM) およびLeucomycin (以下LM) のそれと比較したので, その結果を報告する。
  • 第2報マウス胎仔および新生仔におよぼす影響
    森口 政英, 藤田 正敬, 小枝 武美
    1972 年 25 巻 3 号 p. 193-198
    発行日: 1972/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    SF-837の催奇形性については, 第1報1) で報告した。今回は, マウスを用いて催奇形性を検討するとともに, Erythromycin (以下EM) およびLeucomycin (以下LM) との比較もおこなつたので, その結果を報告する。
  • 1972 年 25 巻 3 号 p. e1-
    発行日: 1972年
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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