The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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49 巻, 9 号
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  • 1996 年 49 巻 9 号 p. 825-848
    発行日: 1996/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1994年度分離菌を中心に
    品川 長夫, 平田 公一, 傳野 隆一, 向谷 充宏, 石引 久彌, 牛島 康栄, 相川 直樹, 田熊 清継, 岩井 重富, 国松 正彦, ...
    1996 年 49 巻 9 号 p. 849-891
    発行日: 1996/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1982年7月から開始した外科感染症分離菌に関する21施設共同研究であるが, ここでは1994年度 (1994. 7.~1995. 6.) の成績をまとめた。1年間で調査対象となった症例は151例であり, 120例 (79.5%) から296株の細菌が分離された。一次感染症から153株, 術後感染症から143株分離されたが, 一次感染症では術後感染症と比較しグラム陽性並びに陰性の嫌気性菌の分離率が高く, 術後感染症では好気性のグラム陽性菌の分離率が高かった。好気性のグラム陽性菌では, Enterococcus faecalisの分離頻度が高く, 次いでstaphylococcus aureusであり, 嫌気性のグラム陽性菌では, 一次感染症でstreptococcus intermediusが多く分離されたが, 術後感染症では少なかった。好気性のグラム陰性菌では, 一次感染症からEscherichia coliの分離頻度が最も高く, 次いでKlebsiella pneumoniae, Pseudomonas aeruginosaなどであった。一方, 術後感染症からはP. aeruginosaの分離頻度が最も高く, 次いでSerratia marcescens, E. coliなどであった。嫌気性のグラム陰性菌では, 一次感染症および術後感染症ともBacteroides fragilis groupの分離頻度が高かった。E. coliについて, Cefazolin (CEZ) で100μg/ml以上のMICを示した株が30株中4株 (6.7%) あった。また, P. aeruginosaについて, Imipenem (IPM) で50μg/ml以上のMICを示した株が22株中5株 (22.7%) あり, わずかながら耐性化の傾向を認めた。
  • Isogenic transductantの作製とその性質
    鶴岡 勉, 宮田 愛子, 井上 重治
    1996 年 49 巻 9 号 p. 892-898
    発行日: 1996/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Escherichia coli (E. coli) K-12由来の株よりin vitroで選択したホスホマイシン (FOM) 耐性菌FR182とFR190の耐性遺伝子は, それぞれE. coli K-12の染色体地図の52分近傍と85分近傍に位置した。この結果とこれまでの生理学的及び生化学的分析から, FR182はptslに, そしてFR190はcyaAに変異を起こしているものと考えられた。そこでそれぞれの株を元にFOM耐性に関するIsogenic transductant (耐性株 AMG3と感受性株AMG4の対と耐性株AMI5株と感受性株AMI6の対) を, アルカリホスファターゼ欠損株を受容菌として作製した。次にFOMに対する感受性を嫌気条件下で測定した結果, 以上の4株に対するMICは総て低下し, 且つ耐性株は嫌気条件下で感受性株とほぼ同程度の高い感受性を示すことが判明した。一方, 以上の耐性株はサイクリックアデノシン-3',5'-リン酸 (cAMP) やグルコース6-リン酸 (G6P) を添加することにより感受性化して, MIC値よりはるかに低濃度のFOMで明確な溶菌を示した。
    以上の4株は, cAMPとG6Pの両方の存在下でFOMにより一層強く溶菌した。
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