The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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29 巻, 8 号
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  • 浦野 宗保, 小池 幸子, 安藤 興一, 根住 直史, 鈴木 康夫
    1976 年 29 巻 8 号 p. 721-724
    発行日: 1976/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    現在, 有効な抗腫瘍剤の1つとして広く臨床に使用されているBleomycin (BLM) は, 腫瘍細胞に対して特異な薬量-効果関係を示すことが知られている1~4)。細胞に対する致死作用はある一定の投与量までは投与量に比例して大きくなるが, それ以上を投与しても, それは投与量にほとんど依存しなくなる。このような特異な薬量-効果関係から, われわれはBLMの投与方法を工夫することによってその効果を強めうることを, すでに報告するとともに, その分割投与法についても一連の理論的な考察をおこなつてきた5)。BLMの細胞に対する作用については, このような特異な関係のほか, 細胞周期の移動に伴なつてBLM感受性の異なることや1,4), そのPotentially lethal damage (PLD) を修復しうること等の事実が知られるにいたった6)。そこで, われわれはさらに有効な投与方法をさぐるために一連の研究をおこなつてきたので, ここに報告する。
  • 金沢 裕, 倉又 利夫
    1976 年 29 巻 8 号 p. 725-730
    発行日: 1976/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    新らしいアミノグリコシド抗生物質であるRibostamycin 1)についての臨床検査としてディスク法による感受性測定法を検討したので, 報告する。
    Ribostamycinのように新らしく出現した薬剤の臨床的な感性, 耐性に相当する最小発育阻止濃度 (MIC) 値の基準は全く不明で, 多くの起因菌について得たMIC値と, 薬剤投与による臨床効果との集計の上に, 将来定められるべきものであり, したがつて適当に規定された実験条件でのMICを推定することが, 臨床的感受性検査の目的と考えられる。この目的に沿うようにわれわれは, 単一ディスク (Single-disc) を用いるMIC測定を含めた化学療法剤の感受性測定についてたびたび報告した2~5)。今回は, Ribostamycinについても本法が適用されるかについて検討した。
  • 伊藤 亜司
    1976 年 29 巻 8 号 p. 731-734
    発行日: 1976/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Amikacin (BB-K8) は, ブリストル万有研究所で開発された半合成アミノ配糖体抗生物質で,Kanamycin Aの2-Deoxystreptamine部分のC-1アミノ基に, L(-)-γ-Amino-α-hydroxybutyric acidをアシル化することによって,Kanamycinを不活化させるアミノ配糖体不活化酵素に抵抗性を賦与し, Kanamycin耐性菌にも抗菌力をもっという1)。
    今回, 万有製薬からAmikacin (BB-K8) の提供をうけ, 重症呼吸器感染症に使用する機会を得たので, ここに報告する。
  • 急性, 亜急性ならびに慢性毒性
    倉本 昌明, 石村 泰子, 森本 順子, 李 雄毅, 松浦 博
    1976 年 29 巻 8 号 p. 735-760
    発行日: 1976/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Cephalosporium acremoniumが, グラム陽性菌およびグラム陰性菌の増殖を阻止する物質を産生することがBROTZUによって報告されて以来, 多くの学者らによつてこの研究がひきつがれ, 1955年にいたつて, NEWTON, ABRAHAM らが新らしい物質としてセファロスポリンCを分離した。ついで, アメリカEli Lilly社研究陣が1962年にCephalothin (CET) を開発し, 2年後の1964年に, Glaxo社およびEli Lilly社によつてCephaloridine (CER) の出現をみた。このCETとCERの違いは, その構造中における7-Aminocephalosporanic acidのアセトキシ群をピリジンと置換した点にある。著者らは, 先にSodium cephalothin (CET) 大量投与による毒性について検討し, ラットでは,投与量がきわめて大きいための動物的影響が相加されているにもかかわらず, 腹腔内投与および筋肉内投与とも500mg/kgでは著明な変化をみとめなかつたことを報告した1,2)。
    CERの毒性に関しては, すでに多くの報告がみられ3,4), またCETとCERの家兎に対する腎毒性については, 動物の種差4) を考慮に入れてもCETにくらべてCERに高い毒性を示すことが知られている5)。
    著者らは, 今回, CETの実験と同様に動物実験の分野からCERの安全性を検討し, さらに最終投与日におけるCERの血中濃度を測定し, これと毒性発現との関連性についても検討を加えたので報告する。
  • 1976 年 29 巻 8 号 p. e1-
    発行日: 1976年
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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