The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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57 巻, 2 号
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  • 有効で安全な治療に向けて
    河野 茂, 戸塚 恭一, 和田 光一, 三木 文雄, 青木 昭子
    2004 年 57 巻 2 号 p. 135-147
    発行日: 2004/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • ホスフルコナゾールの有用性の検討
    河野 茂, 相川 直樹, 二木 芳人, 竹末 芳生, 吉田 稔
    2004 年 57 巻 2 号 p. 149-156
    発行日: 2004/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 蜂谷 勤, 久保 惠嗣, 柳沢 英二
    2004 年 57 巻 2 号 p. 157-171
    発行日: 2004/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    臨床上適切な抗菌薬を使用するために, 2002年12月から2003年2月までに, 長野県内28基幹病院における呼吸器感染症分離菌のうち, 肺炎球菌 (Streptococcus pneumoniae: S. pneumoniae) 140株, インフルエンザ菌 (Haemophilus influenzae: H.influenzae) 131株, 緑膿菌 (Plseudomonas aeruginosa: P.aeruginosa) 178株の分離状況及び各種抗菌薬に対する感受性の調査を行った。
    結果は以下に示す。
    1.S.pneumoniael40株中, penicillin-susceptible S.pneumoniae (PSSP) は47.1%, penicillin-intermediate S.pneumoniae (PISP) は43.6%, penicillin-resistant S.pneumoniae (PRSP) は9.3%であった。
    2.PISPやPRSPでは, PSSP同様カルバペネム系抗菌薬やグリコペプチド系抗菌薬で高い抗菌活性が認められた。しかし, 一部の菌ではセフェム系抗菌薬やキノロン系抗菌薬に耐性を示す菌も認められた。
    3.H.influenzae131株中, ABPC感性インフルエンザ菌は73.3%, β-lactamase producing ampicillin resistant H.influenzae (BLPAR) は8.4%, β-lactamase negative ampicillin resistant H. influenzae (BLNAR) は18.3%であった。
    4.BLPARやBLNARに対し, カルバペネム系抗菌薬やキノロン系は優れた抗菌活性を示した。しかし, 4つのカルバペネム系抗菌薬の中でも抗菌活性には差が認められた。セフェム系の中でも, 特にceftriaxone (CTRX) の抗菌活性は優れていた。
    5. P.aeruginosa178株中, 各種抗菌薬への耐性率はそれぞれおよそカルバペネム系11-16%, キノロン系15%弱, アミノグリコシド系0.6-8%であった。これら2系統の薬剤に耐性を認めた株は3株あったが, 3系統すべてに耐性を示す株はなかった。
    6.今回検討した肺炎球菌, インフルエンザ菌, 緑膿菌に対する抗菌活性は, 同一県内であっても抗菌薬感受性に地域格差が生じていた。
    以上より地域のサーベイランスを行うことは, 感染症の治療に当たり有益な情報提供となり得ると考えられた。
  • 岐阜耐性菌フォーラムワーキンググループ
    三鴨 廣繁, 田中 香お里, 渡邉 邦友, 澤村 治樹, 石郷 潮美, 末松 寛之, 松原 茂規, 松川 洋子, 宮里 正嗣, 市川 悦司
    2004 年 57 巻 2 号 p. 172-186
    発行日: 2004/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    岐阜県下の6ヵ所の医療施設において2002年5月から8月の4か月間に254症例から分離・同定された肺炎球菌254株の各種抗菌薬に対する薬剤感受性およびペニシリン結合蛋白 (PBP) の遺伝子変異の有無を検討した。分離菌の由来は, 小児科90株, 耳鼻咽喉科83株, 内科65株, その他14株, 不明2株であった。PBPの遺伝子変異の有無を検討した結果は, pbpla, pbp2x, pbp2bいずれも変異していた株が121株 (49%), pbpla, pbp2xが変異していた株が30株 (12%), pbp2x, pbp2bが変異していた株が16株 (6%), pbp2xのみが変異していた株が61株 (24%), pbplaのみが変異していた株が1株 (1%), pbp2bのみが変異していた株が1株 (1%), 変異のなかった株は24株 (9%) であった。これらの菌に対して優れた抗菌力を示した抗菌薬では, セフェム系経口抗菌薬のcefditorenおよびcefcapeneであり, また, panipenem, biapenem, imipenemおよびmeropenemのカルバペネム系薬であった。また, ニューキノロン系薬ではtosufloxacinおよびsparfloxacinであった。マクロライド薬の耐性に関わるmefA, ermB遺伝子を解析した結果, 全体で, mefAを保持する株は74株 (29%), ermBを保持する株は134株 (53%), mefAおよびermBの両者を保持していた株は10株 (4%), 耐性遺伝子を認めなかった株は36株 (14%) であった。検討した55株の肺炎球菌の血清型は, 6型 (17株, 30.9%), 40型 (8株, 14.5%), 9型 (6株, 10.9%), 15型 (5株, 9.1%) の頻度が高かった。Penicillin resistant Streptococcus pneumoniae (PRSP) に限ると, 6型 (11/29株, 37.9%), 9型 (3株, 10.3%), 15型 (3株, 10.3%) の頻度が高かった。松原耳鼻いんこう科医院から分離されたPRSP29株は, 遺伝子のPulsed Filed Gel Electrophoresisの泳動パターンにより15タイプに分類され, 家族内感染の症例は認められなかった。したがって, 地域で流行した株であることが判明した。
  • 福富 由美子, 高柳 恵, 草場 耕二, 永沢 善三, 大隈 雅紀, 青木 洋介, 永山 在明
    2004 年 57 巻 2 号 p. 187-195
    発行日: 2004/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    佐賀大学医学部附属病院において2002年10月から2003年9月までの1年間におけるHaemophilus influenzaeの検出状況および各種抗菌薬に対する感受性結果を解析した。
    H.influenzae155株のうち, 約半数の株が小児科由来株 (77株) であった。
    β-Lactamase非産生でampiciilin (ABPC) のMIC値が4μg/mL以上を示すβ-lactamase negative ABPC-resistant H.influenzae (BLNAR) は32株 (20.6%) に認められ, MIC値が2μg/mLのLow-BLNARも含めると64株 (41.3%) を占めた。一方, β-lactamase positive ABPCresistant H.influenzae (BLPAR) は8株 (5.2%) と少なかった。測定したβ-ラクタム系薬の多くがABPCへの耐性度に伴い, より高いMIC値を示す株が検出されたが, piperacillin (PIPC), tazobaetam/piperacillin (TAZ/PIPC), ceftriaxone (CTRX) cefditoren (CDTR), meropenem (MEPM) はBLNAR株にも強い抗菌力を示した。フルオロキノロン系薬やその他系統の抗菌薬では, 耐性タイプ別の抗菌力に大きな差は認められなかった。
    また, BLPAR株において, β-lactamase阻害剤の合剤であるsulbactam/ampicillin (SBT/ABPC) に耐性を示す株が認められたが, TAZ/PIPCには全て感受性を示した。これらの株は近年増加傾向にあるβ-lactamase positive amoxicillin-clavulanate resistant H.influenzae (BLPACR) である可能性が考えられた。
    今回測定した抗菌薬の中では, PIPC, TAZ/PIPC, CTRX, CDTR, MEPM, levofloxacin (LVFX), ciprofloxacin (CPFX) が良好な感受性を示した。
  • 塩谷 譲司, 竹花 和美
    2004 年 57 巻 2 号 p. 196-203
    発行日: 2004/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    財団法人癌研究会附属病院において, 1998年より2002年までの5年間に臨床材料より分離されたmethicillin resistant Staphylococcus aureus (MRSA) を, それぞれの年度の中から1患者1株として連続した100株を選択し, 種々の抗菌薬に対する感受性を測定し, 5年間の薬剤感受性推移を検討し次のような結果を得た.
    1.Arbekacinに対する感受性は, 5年間にほとんど変化がなかった. しかし, vancomycin及びteicoplaninに対する感受性は, 若干, 低下傾向を示した. その傾向はteicoplaninにおいて顕著であった.
    2. 2002年の分離菌に対し, arbekacin, vancomycin及びteicoplaninは, それぞれ3.13, 1.56及び12.5μg/mLですべての菌の発育を阻止した.
    3. その他, NTLに対する感受性は経年的に低下傾向を示していた.
    4. 試験に用いたminocycline, imipenem, ofloxacinは各年度別のMIC50値が12.5μg/mL以上であり, ほとんど抗菌力を示さなかった.
    5. 5年間に分離したMRSAは95%がコアグラーゼII型に分類され, エンテロトキシンは, C型で51%. AC型でi7%を占めた.
  • 2004 年 57 巻 2 号 p. 204-212
    発行日: 2004/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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