The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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57 巻, 4 号
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  • その3.感受性の推移
    熊本 悦明, 塚本 泰司, 松川 雅則, 国島 康晴, 広瀬 崇興, 山口 脩, 石橋 啓, 茂田 士郎, 錫谷 達夫, 吉田 浩, 今福 ...
    2004 年 57 巻 4 号 p. 311-403
    発行日: 2004/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    2002年8月から2003年7月までの間に全国13施設において, 尿路感染症と診断された患者から分離された菌株 (Stophylococcus aureus, Enterococous faecalis, Escherichia coli, Klebsiella spp., Pseudomonas aeruginosa) を供試し, 各種抗菌薬に対する感受性を測定した. 菌株を単純性尿路感染症由来と複雑性尿路感染症由来 (カテーテル非留置とカテーテル留置を含む) の2群に分類し, 1993-2001年の感受性と比較した.
    Smreusの薬剤感受性は, 2001年度までの成績と同等でVancomycin (VCM) が最も強い感受性を示した。E.faecalisの薬剤感受性も2001年度までの成績とほぼ同等であった. E.coliの薬剤感受性は, ペニシリン系薬剤を除き, 全般的に良好で, 2001年度までの成績とほぼ同等であった. セフェム系薬剤で最も良好な感受性を示したのはCefozopran (CZOP>およびCefbirome (CPR) であった (MIC90:≤0.125μg/mL). Cefotiam (CTM) は10年前と感受性の低下はみられず, MIC90は≤1μg/mLと良好であった. カルバペネム系薬剤およびCanmonam (CRMN) に対する感受性もCZOP同様に良好であったが, キノロン系薬剤に対する複雑性尿路感染症群の感受性は, 2000年度以降低下しており, 耐性株の出現が示唆された. Klebsiella spp.の薬剤感受性は, 2001年度までの成績とほぼ同等であった.セフェム系薬剤ではCefmenoxime (CMX), CPR, Cefixime (CFIX), Flomoxef (FMOX), およびCZOPが良好で, そのMIC90は≤0.125μg/mLであった. Paeruginosaの薬剤感受性は全般的に低かった. セフェム系薬剤では, MICが≥256μg/mLの高度耐性株が散見されたが, CZOPおよびCeftazidime (CAZ) の複雑性尿路感染症群では, 感受性を示す株 (MIC:≤2μg/mL) が, それぞれ26.8% (15/56) および39.3% (22/56) 認められた. その他の薬剤に対する感受性は, 2001年度までの成績と大きく異なるものではなかった. しかし, カルバペネム系薬剤に対する感受性は, 2000年度ごろから低くなる傾向を示しており, Meropenem (MEPM) に対しては, 単純性尿路感染症群で22.2% (2/9), 複雑性尿路感染症群で3.6% (2/56) の株が高度耐性 (MIC: ≥256μg/mL) を示した.
  • 福田 均, 守田 由紀江, 塩谷 紀雄, 水尾 美登利, 小前 憲久
    2004 年 57 巻 4 号 p. 404-412
    発行日: 2004/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    注射用ニューキノロン系抗菌薬pazunoxacin mesilate (PZFX mesilate) のQT間隔に及ぼす影響について, in vitro及びin vivoでの電気生理学的検討を行い, 以下の成績を得た.
    モルモット心室乳頭筋を用いたin vitro活動電位試験において, PZFX mesilateは30-300μMで静止膜電位 (RMP), 活動電位幅 (APA) 及び活動電位持続時間 (APD) に影響を及ぼさなかった. 対照薬のsparnoxacin (3-30μM) 及びmoxinoxacin (10-100μM) はRMP及びAPAに影響を及ぼさなかったが, APDに対してはそれぞれ3及び1OμM以上で延長作用を示した。また, ciprofloxacinは10~100μMで各パラメータに影響しなかった.
    麻酔イヌを用いたin vivo心電図解析において, PZFX mesilateは3-30mg/kgの静脈内投与で心電図パラメータ (PR間隔, QRS間隔, QT間隔及びQTc) に影響を及ぼさなかった.
    以上の成績より, PZFX mesilateはQT間隔に及ぼす影響の少ない注射用ニューキノロン系抗菌薬であると考えられた.
  • 丹羽 俊朗, 徳間 洋二, 伊藤 隆雄, 木村 二郎, 田端 健司, 高木 明
    2004 年 57 巻 4 号 p. 413-419
    発行日: 2004/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    グリコペプチド系抗生物質テイコプラニンのベイジアン推定を簡便に行うことのできる解析ソフトウェア (TEICTDM) を開発した。本ソフトウェアは, 患者における1時点以上のテイコプラニン血漿中濃度値からベイジアン推定により濃度推移を推定し, 患者個別の投与設計を支援するために作成されており, ベイジアン最小二乗法によるパラメータ推定はMULTI2 (BAYES) を引用した。腎機能正常者のデータとしてわが国での健康成人男子を対象とした第一相臨床試験時の血漿中濃度データを2-コンパートメントモデルにあてはめ, 海外での腎機能障害者における薬物動態試験で得られているテイコプラニンのクリアランスとクリアチニンクリアランスの関係式を用いて, 母集団パラメータを構築した。本ソフトウェアは, 臨床現場におけるテイコプラニン投与計画の支援に有用であると考える。
  • 2004 年 57 巻 4 号 p. 421-424
    発行日: 2004/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 2004 年 57 巻 4 号 p. C2-
    発行日: 2004年
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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