最近, 血清γ-GTP活性値は, 酵素活性検査法の一つとして日常検査にとり入れられている. 当院では, 昭和47年末より測定しているので, その成績について報告する.
外科系疾患については, 血清γ-GTP活性値とGOT, GPT, ALP, L, DH活性値との相関関係は認められなかつた.
また, 原発性及び転移性肝癌共に, 血清γ-GTP活性値は高値を示し, その他, 胃癌, 乳癌, 結腸癌においても異常値を示した例があるのは注目されるが, 血清γ-GTPの経時的推移に特に変化のない例や, 術後, 完全治癒にもかかわらず依然として, 血清γ-GTP異常値を示す例もみられ, これらについては, 更に, 今後の追跡課題として残されていると考えられる.
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