ハンセン病患者にみられる各種の痛みに対して, レーザー治療を試み, 好成績を得た.
装置は, 赤外線レーザー光線治療器「MIO-60ユニレーザー」を用い, 東洋医学でいう経穴(ツボ)に照射した. これをハンセン病患者の顔面痛, 筋緊張性頭痛, 頸肩部痛, 上肢痛, 前腕痛, 腰痛, 背痛, 手の痛み, 坐骨神経痛, 下肢痛, 膝関節痛, 足部の痛みについて計63例に試みた. その結果, 59例すなわち93.7%に有効を認めた.
この成績は, バリ電極通電法(PG)による除痛効果の成績よりも優れている. また, レーザーとPGの優劣を比較すると, レーザーはPGよりも種々の点において優っているとおもわれる. しかし, レーザーの除痛機序については, 現在のところ完全には解明されていない.
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