医療
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61 巻, 4 号
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  • 五十嵐 勝朗
    2007 年 61 巻 4 号 p. 235-239
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    新生児には出生直後から, 生きていくための力, すなわち反射が備わっていて, すぐにさまざまな動きをする. 原始反射(新生児反射)は健常な新生児に観察される反射的行動で, 健常な新生児では中枢神経系の発達とともに多くは生後4-5ヵ月で消失する.
    新生児は胎内あるいは母乳を通して母親から闘う力を得ているが, ウイルスや細菌などに対して自ら闘うほどの力は持っていない. 成長過程において, ウイルスや細菌などに対して白血球が増加したり, 抗体をつくってウイルスや細菌などを排除できるように徐々に力をつけていく.
    新生児は3-4時間の授乳リズムで寝たり起きたりして過ごし, 昼夜の区別はあまりなく, 1日20時間近く眠る. 睡眠と覚醒が昼夜の周期に同期するようになるのは生後2-3ヵ月頃からである.
  • ―退院計画と地域医療連携の重要性―
    大木 崇
    2007 年 61 巻 4 号 p. 240-241
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    わが国の医療改革が急速に進む中で, これからの退院計画と地域医療連携を効率よく実行することはきわめて重要である. しかしながら, これらの課題をすべて包括的に議論することは適切ではない. 本シンポジウムでは, 1) 急性期, 亜急性期および慢性期医療, 2) 病院, 診療所, 介護施設および地元医師会との医療連携, 3) 医師, 看護師およびソーシャルワーカーとのチーム連携をキーワードとして, 地域における医療資源の効率的活用と, それに基づく質の高い医療の構築について議論した.
    これらの討論の中で, 「医療費抑制」の時代における地域医療は, 医療従事者個々の経営体系から脱却し, 医療への患者参加, さらには国民に対する説明責任とその評価を基盤とした連携の仕組みを構築することが不可欠であるとの結論に達した.
  • ―山積する問題をいかに解決すればいいのか?―
    石本 武男
    2007 年 61 巻 4 号 p. 242-246
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    急性期病床を有する中規模病院として, 退院計画を進めるにあたり何が重要か, どこに問題点があるか, 患者および看護師へのアンケートをもとに検討した. その結果, 当院での治療が終了したと判断される病態, 退院時期などに関しての到達目標である「退院時のゴール」について, 患者側と医療側との問で認識に大きなずれが存在することが判明した. ゴールの認識のずれをなくすには, 入院時から, 退院時のゴールを設定することが重要である. さらに, 退院計画を立てるにあたっては, 医療機関との連携をとりながら, 患者を中心に, 家族, 医師, 看護師, 連携室スタッフが一丸となって取り組む姿勢が大切であると結論した.
  • ―在院日数の短縮, 患者家族の理解と安心―
    平田 貴代美
    2007 年 61 巻 4 号 p. 247-249
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    患者・家族の早期退院への理解と安心感を確保しながらの在院日数の短縮でなければならない. そこで, 急性期病院としての全スタッフによる退院計画システムの再構築が必要と考えた. 入退院の激しい急性期病院の現状から情報を共有する手段として退院計画チャートを考案し, 退院計画に関する記録の統一を図り稼動を開始したところである. 全スタッフが, 退院計画・退院支援を基本的な責務として認識できるよう, 退院計画の指導・支援・調整を行っているところである.
    全スタッフが患者・家族と共に目標と情報を共有しながら進める退院計画は, 患者・家族の理解と安心を生み, それは早期退院につながると結論した.
  • ―ソーシャルワーカーの立場から―
    大松 重宏
    2007 年 61 巻 4 号 p. 250-253
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    がん専門病院における終末期の医療連携とは, ただ地域の医療機関の情報を提供するのみではなく, 患者・家族が納得し自己決定できるようにサポートした上で, 十分なケアが確保された緩和ケア目的の医療連携をすることである. これ以上の積極的な治療ができないと告知を受けた患者・家族に積極的に援助介入することから始まるといってよい. 今後, たとえ高度な治療ができたとしても, 医療連携が患者サービスの視点を外れ, 患者・家族のニーズに合致していなければ, その医療機関の医療の質自体が劣ると評価される可能性があることを忘れてはならない.
  • ―結核治療完遂のための保健・医療・福祉の連携―
    重藤 えり子
    2007 年 61 巻 4 号 p. 254-256
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    結核治療では長期にわたる服薬の完遂が必要であり, とくに退院後の確実な服薬継続には入院中からの患者指導, 退院後の支援が必須である. 国立病院機構としても, 入院期間の短縮も視野に入れ, 計画的な診療を行うために, 結核の退院基準を作成した. 結核患者の治療支援として世界ではDOTS(直接服薬確認療法・短期治療;ドッツ)が勧められ, 入院は短期であるのが普通である. 日本においても改正結核予防法により2005年4月から, 日本版DOTSとして保健所と医療機関に確実に服薬できるように指導を行うことが義務付けられた.
    この実現のためには, 医療機関や, 保健所のスタッフだけでなく, 調剤薬局, 福祉・介護, 在宅医療も含めた地域連携が必要である.
  • ―ボランティアを受け入れて―
    斉藤 悦子, 姫野 敬
    2007 年 61 巻 4 号 p. 257
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
  • 姫野 敬
    2007 年 61 巻 4 号 p. 258-262
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    病院にボランティアを受け入れることの意義やその効果はどのようなものであるか, これから病院ボランティアを受け入れようとする施設はどのような点に留意して受け入れを進めていけばよいか, また受け入れ後の支援体制はどのようにすればよいかなどについて述べる. さらに, 受け入れから時間が経過し問題が生じていた当院の事例を踏まえて, どのように活動の活性化を図ったかという例を紹介し, その上でボランティア個人, ボランティアグループ, コーディネーターのあり方などを考える. そして, よりよいかたちで病院ボランティアを受け入れることによって, 笑顔あふれる療養環境の創造を目指す.
  • ―浜田医療センターにおける4年間の経験から―
    渡辺 良子
    2007 年 61 巻 4 号 p. 263-267
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    典型的な地方都市に位置する浜田医療センターにおける病院ボランティアの4年間を振り返って, 病院ボランティアの意義と今後のあり方を考察した.
    この間の病院ボランティア活動を通して, 患者に安心感を与え, 病院そのものがより身近な存在になれるように配慮し, 病院職員の意識改革の端緒になればと願った. 実際の活動は多岐にわたり, 外来での案内, 移送介助, 話し相手, 受診手続きの援助, 乳幼児のお世話, 図書コーナーの整理, ボランティア養成講座の運営, 研修会, 院内巡視と提言, その他であった. 問題は, ボランティア会員の増加が難しいこと, 病院職員の方のボランティアに対する意識が必ずしも高くならないこと, したがって病院職員との連携が案外と難しいということである.
    病院ボランティアは, 個人的に得ることも逆に失うものもあるが, 何よりも, 患者のお役に立てること, それを持って地域医療に参加貢献できる点は, 他のどのボランティア活動とも違う大きな意義のあるところである.
  • 石垣 靖子
    2007 年 61 巻 4 号 p. 268-270
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    在院日数の短縮化や医療必要度の高い人たちが増えていくなかで, 患者にとっても職員にとっても病院ボランティアの存在はますます重要になってきた. しかし, 多忙な業務の補完的な役割としてボランティアを導入する施設もある. 本来, 病院ボランティアは当該施設の理念にそって, ボランティアの主体的かつ自立的な活動を尊重し病院職員と共生する存在でなければならない. 東札幌病院の歴史と共に歩んできた創造的かつ幅広いボランティア活動は, 医療の中に日常性をもたらし, 結果的に医療の質向上に貢献していると結論した.
  • 大塚 陽介, 北島 麻花, 朝日 達也, 柳本 理香子, 中村 浩明, 中井 絵美, 五十嵐 進, 横井 秋夫
    2007 年 61 巻 4 号 p. 271-277
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
  • ―世界の常識をかえた狭心症治療薬―
    田辺製薬株式会社医薬営業本部製品育成部
    2007 年 61 巻 4 号 p. 278-279
    発行日: 2007/04/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
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