医療
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32 巻, 5 号
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  • ―今後の礎石として―
    富田 仁
    1978 年 32 巻 5 号 p. 541-546
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 陶 様土
    1978 年 32 巻 5 号 p. 547-551
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • ―骨髄-脾臓器相関より見た骨髄よりの血球遊出―
    伊藤 宗元, 福井 谷祐一, 与那 原良夫, 川戸 正文
    1978 年 32 巻 5 号 p. 552-557
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 上平 用, 大月 健二, 池原 正明, 丹生 譲治, 林 正郎
    1978 年 32 巻 5 号 p. 558-564
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/12/02
    ジャーナル フリー
    脊椎骨端形成異常を主徴とする骨系統疾患(先天性脊椎骨端形成異常12例, 遅発性脊椎骨端形成異常4例, 偽軟骨発育不全症9例, Hunter病3例)のエツクス線学的鑑別と, 骨切り術を施行した数例の成績を調査した.
    先天性脊椎骨端形成異常では脊椎や上腕骨・大腿骨の近位骨端部に主に変化がみられ, 内反股か特徴的である. 遅発性脊椎骨端形成異常では初期の変化は脊椎にみられ, 年令が長ずるにつれ, 四肢近位部の関節に変化が現れ, 思春期以降急速に骨関節炎へと進行する. 偽軟骨発育不全症は脊椎と汎発性骨端骨幹端部の高度な病変が特徴的である. Hunter病の脊椎の形態は他の脊椎骨端形成異常とは様相を異にし, 手関節部や中手骨などの変化, 及び外反股が特有な所見である.
    成長期におけるRealignment osteotomyは, 二次的に複雑な変形をひきおこすこともあるので, 手術の適応は慎重でなければならない.
  • 1 転移範囲と術後経過
    森 隆, 南城 悟, 中村 憲二, 飯岡 壮吾, 近森 淳二, 長岡 豊, 沢村 献児, 河原 正明, 古瀬 清行, 渡辺 幸司
    1978 年 32 巻 5 号 p. 565-571
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    我々は, 「血沈値, 末梢血リンパ球数, Leuko-indexを組合わせてGrade (A, B, C, D)に分け, 肺癌手術後の追跡に利用してきた. まず新鮮血輸血療法によつてこのGradeが早く改善することは既に報告した(森ら1975). 本稿では, このrGradeがリンパ節転移の範囲(組織学的検査による)と相関すること」を示した. すなわちn0群では, 術後3カ月員のGradeは良く(AまたはB), 逆にn3群ではGradeが悪い(CまたはDが大半). そしでこの結果は「術後6ヵ月目の患者の生活状態を予測せしめる」ことをも示した. 次に「手術の根治性とGradeとの関係を見ると更に明確に相関(P<0.0002)すること」が示された. すなわち治癒, 準治癒切除群では術後3ヵ月目において21/24(75%)がA~Bとなるのに, 非治癒切除, 試験開胸群では12/15(80%)がDまたは死亡(E)となつていて, このGradeが患者の状態をよく示し, 進んでその予後をも推測せしめた. また化学療法の必要度の判定にも利用できると考えられた.
  • 三村 久, 村山 正毅, 鷲田 哲雄, 柏野 博正, 井出 愛邦, 荒木 文雄
    1978 年 32 巻 5 号 p. 572-576
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    最近11年間に切除された甲状腺疾患のうち組織診断の明確な101例について診断, 術式, 予後について検討した.
    バセドウ病は34例で術後経過はおおむね良好であつた.
    結節性甲状腺腫は22例であつたが術前の鑑別診断が重要で, 腺腫の診断には生検が必ず必要である.
    慢性甲状腺炎切除例は11例で, 1例は呼吸困難のため切除され, 他は過去の診断技術の不備から他疾患と診断されて切除された. 4症例に術後甲状腺機能低下を来した.
    甲状腺癌は34例で乳頭腺癌19例, 濾胞腺癌13例, 未分化癌1例, 髄様癌1例であつた. 術式は部分切除9例, 片葉切除17例, 亜全摘9例, 全摘5例であつた. リンパ節郭清は17例に施行し8例に転移が認められた. 再発例は7例で, このうち3例が死亡した. 切除範囲およびリンパ節郭清の適応について文献的考察を加えて論じた.
  • ―ことに尿沈査所見及び遊走腎との関連―
    池田 直昭, 織田 孝英, 佐々木 秀樹, 高山 東洋, 村田 高明
    1978 年 32 巻 5 号 p. 577-586
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    感染所見を有しない女子の反復性頻尿に対し, Smithが呈示した心身性膀胱炎症候群につき分析を行つた. 2年間の外来統計で純粋に神経性頻尿とされたものを除いて, 膀胱との解剖学的影響が関与している疾患は158例を示した. このうち最も多いのは遊走腎の75例で, 以下, 便秘, 尿道小阜, 子宮筋腫, 頸管炎などが多数を示した. これらの場合の特徴は尿中上皮細胞の出現が特に顕著であり, 診断の評価に有力であつた. 遊走腎に頻尿が多い原因については腎のホルモン的因子の検討を行い, 腎血流障害が全身性の毛細血管透過性の亢進に関与することを蛍光眼底の所見より臨床的に推測し, 更にこれを成犬腎の牽引を以てRPFとLDH及びそのアイソザイムの測定により, その相関関係を実験的に検した. 結果として腎の牽引はその皮質における血流に著明な停滞を与え, レニン, プロスタグランジンの強い影響が頻尿に関与することが推測された.
  • 大隈 良貴, 広瀬 宣之, 井上 哲朗
    1978 年 32 巻 5 号 p. 587-591
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    本病院産婦人科における過去5年間のSFD児分娩数は197例であつた. これらのSFDについて検討を加え, 次の結果を得た.
    1)SFDの発生率は5.5%であつた.
    2)母体に疾患を認めないにもかかわらずSFD児の発生した症例が約60%もあつた.
    3)SFDの死亡率は8.1%であつた.
    4)SFDは一定の婦人に生まれやすい.
    5)SFD発見の手段として低estriol値を指標とすることは困難である.
    6)妊娠中毒症と低estriol値は深い関係にあり, 重症であればある程, 低estriol値を示し, また児の予後も悪かつた. 低estriol値の分娩は慎重を要する.
    7)分娩予定超過症例のEstriol値は, 大体正常値を示した. しかし, APGAR scoreの悪い症例が多かつた. 分娩予定超過における陣痛誘発の時期, 方法について更に検討を要する.
  • 渡部 忠興, 鈴木 三郎, 渡部 正臣, 何 騰験
    1978 年 32 巻 5 号 p. 592-594
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    いわゆる早産成熟児というものが, 臨床的に正常期産児, 晩期産児とに比べてどのように優劣の差があるのか検討してみた. 分娩予定日不確実なものや, 多胎, 妊娠中毒症, 骨盤位, 帝王切開など異常分娩を除いて, 昭和41年から昭和50年までの10年間の当院分娩例8890例の中から, 体重2800g以上の成熟児及び3500g以上の過熟児を妊娠38週以前(いわゆる早期産), 妊娠38~42週(いわゆる正常期産), 妊娠42週以降(いわゆる晩期産)の3群について初産, 経産とに区分し, それぞれ胎児体重, 胎盤重量, 胎児胎盤重量比, 前早期破水頻度, 分娩所要時間, 出血量, 児死亡率, Apgar Score, 鉗子吸引分娩率, 生理的体重減少日数, 生理的体重減少重量, 臍帯脱落日について検討した. その結果妊娠38週以前は129例, 妊娠42週以降94例でコントロール群として正常期産例を無差別に抽出したところ, Apgar scoreを除きすべての項目で差を認められなかつた.
  • 田川 清和
    1978 年 32 巻 5 号 p. 595-603
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/12/02
    ジャーナル フリー
    1950~'74年の25年間の帝切例は17,811総分娩数のうちPorro手術65例を含む1445例, 率は8.11%で, 5年間毎では4.6%~12.5%の変動があつた. 母体年令では40才以上30.2%, 30~39才13.3%の群にそれぞれ高率で, 初経産別では初産9.3%, 経産6.8%, 児体重では4,001g以上17.2%, 1,501~2,000g 13.2%の群にそれぞれ高率で, 1960年以降では前記の2群が高い推移を示した. 適応の頻度の順では既往帝切25.6%, 胎盤異常7.5%, 胎位胎勢異常6.6%, 性器合併症4.9%, 中毒症4.8%, 回旋異常4.8%などで, 適応の推移では既往帝切の増加, 高年初産の減少が目立つた. 帝切時麻酔法の推移では当初, 局麻静麻の併用から漸次脊麻が増加し, 1965年以降では吸入麻酔が専ら使用された. 修正による児死亡率並びに帝切児死亡率はそれぞれ0.74%; 1.8%で死亡率の推移では著しい減少の一途をたどり, 1970~'74年のそれぞれの死亡率は1950~'54年の1/9, 1/10に著減した. 母体死亡は4例(0.22%)であつた.
  • 黒柳 忠正, 佐原 十四男, 森本 英雄, 山城 文雄, 植松 有門, 松本 隆史
    1978 年 32 巻 5 号 p. 604-608
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    三重県では昭和43年以降, 三重県衛生部, 三重県対がん協会, 三重県産婦人科医会, 三重大学医学部, スクリーナー各位などが中心になつて, 子宮癌の啓蒙運動, 集団検診を実施している. すなわち, 昭和43年10月に検診車「はまゆう」号を購入し, 過去8年間に約7万5千人を検診した. 検診方法は検診者全員にスメア検査及び婦人科的診察を行い, 選択的にコルポスコープ診を実施した. その結果発見された癌患者は116名である. 以上のことから, これまで実施してきた集団検診の方法では早期癌検出の実績はあがつておらず, しかも, 集団検診で発見されるのは全子宮癌患者の一部分にすぎず, 大部分は自覚症状の発来があつて専門医の診察をうけて, 発見されている現状である. 早期検出のためには, 無症状の一般婦人を対象とした大規模な集団検診が必要であることを痛感した.
  • 太田 剛夫, 大野 賢次
    1978 年 32 巻 5 号 p. 609-613
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    高知県子宮癌集団検診初期の成績については, 既に発表したが, 今回は, 昭和51年までの10年間の検診の推移を述べ, 高知県がかかえている問題点, 隘路などについて考える.
    1)昭和41年の受診率は1.23%, 51年は, 8.51%と向上したが, 限界であろうか.
    2)集検で発見された癌患者数よりも子宮癌死亡数がうわまわつている各市町村になお, 潜在性子宮癌がおると推定される.
    3)要精検者1494人(1.38%)のなかから, 305人の子宮癌を発見したが, 未検者もあり, 49人(3.3%)の問題点.
    昭和50年以降, 早期癌と浸潤癌の比率が逆転したことは, 浸潤癌を予防し得るものである. 子宮癌死亡数の多い市町村地区に, 問題点, 隆路を打開すれば, 子宮癌死亡率0を期待することは決して不可能ではない.
  • 渡辺 哲, 真玉 寿美生, 大野 敏己
    1978 年 32 巻 5 号 p. 614-619
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    心タンポナーデは, 心, 大血管の破綻によるものが最も多いが, 悪性腫瘍の心嚢転移によるものは, 比較的徐々に心嚢内に液が貯留するため, 単なる心不全と誤られることも多く, 注意を要する. 我々はそのような例を, 最近2例経験した. 共に肺癌の転移によるもので, 初発症状はタンポナーデによるものであつた. 剖検所見では, 高度な心転移を生じているにもかかわらず, 他の部位には附近のリンパ節以外転移を認めなかつたことが注目された. また, この2例に共に認められた電気的交互脈の成因については, 振子様運動説と伝導障害説があり確定はしていない. 我々の例では, 共に心筋にも広範に癌の転移が認められたことより, このような心筋の障害の存在も, 電気的交互脈発生に必要な条件の一つではないかと推測した.
  • ―三尖弁閉鎖不全症に対するDe Vega法の経験―
    石原 茂樹, 山田 学, 入山 正, 安西 信行
    1978 年 32 巻 5 号 p. 620-625
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    症例は46才・女子, 主訴: 体動時の動悸・息切れ, 外来にてDigitalis剤・利尿剤服用するも常に肝は3~4横指触知できた.
    入院時, 心尖部にLevine 2/6拡張期雑音, 胸骨左縁第4肋間にLevine 3/6収縮期雑音を聴取, 胸部X線はCTR(心胸郭比)85%と心拡大, 心電図は心房細動, 右室肥大, 超音波検査では“MS Pattern”を認めた. 左室造影にて僧帽弁狭窄症を認め, 僧帽弁閉鎖不全症はなく大動脈弁は正常であつた. 右心カテーテルでは巨大右房を来し三尖弁閉鎖不全症を推測させた.
    術中, 僧帽弁形態はSellors type I°で弁下部変化は少なく良好な交連切開可能で, 左房内血栓はきれいに除去した. 三尖弁閉鎖不全症に対してはDe Vega法を用いて弁輪を3横指にまで縫縮した. 術後経過は良好で検査所見および臨床的にも著明な改善を示し, 心陰影の減少と肝は触知しない.
  • 船木 治雄, 大田 早苗, 神谷 直紀, 広瀬 脩二, 渋沢 喜守雄
    1978 年 32 巻 5 号 p. 627-632
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    我々は49才の男子で左の冠動脈の主幹と右冠動脈に, それぞれ約75%の狭窄を認めた症例に, Antoveinによる二枝のA-C Bypass術を施行した.
    術後5時間目ころから最高血圧が60mmHg(触診)以下の重症シヨツクがしばしば襲来したが, これに対し, Hydrocortisone 1日600mgとNorepinephrine (0.58μg/kg/min)を併用し, 次第に両者を漸減して行き, 術後第3日目にweanできた.
    両薬剤の使用中, 尿量が10~15ml/時間と少ない時期もあつたが, 大体30ml/時間以上に維持でき, 意識レベルは頻回の重症シヨツクにもかかわらず良好であつた.
    この症例の経験から, 重症シヨツク時, 意識レベルの良否が予後判定に有力な指標になり得ることを改めて認識し, 更にNorepinephrineと副腎皮質ホルモンの併用が重症の心原性シヨツクに有効であることを確認した.
  • 金児 千秋, 冨田 隆, 日高 直昭, 北村 紘彦, 鈴木 聡
    1978 年 32 巻 5 号 p. 633-635
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    成人の腸重積症は乳幼児に比して希で, 全腸重積症の5~10%である.
    乳幼児腸重積症の95%はprimaryのものであるが, 成人の場合80%は器質的病変が原因となつている. また乳幼児の場合, 症状は典型的かつ急激で診断は明白である. 一方成人では不完全閉塞であるため症状も多彩かつ不定で, 慢性の経過をとることが多く診断が困難である. 成人で慢性腹痛を訴える場合は, 経口消化管X線透視や注腸透視を十分に行い, 診断の確立に努めるべきで, 治療上も成人の場合は器質的病変による二次的なものが多いことに注意し, また結腸重積のときは悪性腫瘍が原因となることが多いことを考慮する必要がある.
    自験例は32才男子で, 入院する1週間前から腹痛を訴え, 嘔気, 嘔吐を伴い入院した. 浣腸により粘血便を認めたので腸重積を疑い手術した. primaryのものと考えられ整復するに止めた.
  • 西川 喜作, 鹿島 晴雄, 安井 成美, 林左 武郎, 大嶺 繁二
    1978 年 32 巻 5 号 p. 636-642
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    心身症とは「身体症状を主とするが, その診断や治療に心理的因子の配慮が特に重要な病態」とされている. 一方Münchhausen症候群といわれるものがあり, 一般臨床各科で, 医療者側をひどく悩まし, 各科, 各病院を転々として困惑させられるものとされている. 症例は約25年にわたり原因不明の出血をし続け, 吐血なのか喀血なのかわからぬ出血と, 血尿がみられ, また尿閉, 発熱, 腹痛, 咳嗽などもあり, 虫垂炎, イレウスを疑われ, 数回の開腹術や連日の導尿, 麻薬投与などで麻薬中毒となり, その麻薬脱患のために当国立千葉病院神経科に入院し, 既往歴調査から心因性の要素が発見され, 主として精神療法により軽快治癒した症例を経験した. 本例は症状の発生として心因性の要素が大であり, 心身症の1例と思われるが, VIP患者の側面もあり, 医原性疾患との関係ならびにMünchhausen症候群との関連などについて考察する.
  • 村山 鉄郎, 井田 時雄
    1978 年 32 巻 5 号 p. 643-646
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    昭和46年1月より昭和51年12月までの6年間に国立熱海病院において治療した男子尿道狭窄は45例であるが, このうち37例は内尿道切開術にて治療した. これらのうち17例は少なくとも1年以上の経過観察ができたが, 11例(64.7%)に良好な効果が得られた. 本法は方法も簡単であり, 合併症もほとんど見られず, ブジーによる尿道拡張よりも確実に尿道を拡張することができるので, 男子尿道狭窄に対するFirst choiceの治療法として適すると考えられる.
  • 6. 伊良部島のらい
    犀川 一夫
    1978 年 32 巻 5 号 p. 647-649
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    伊良部島は宮古群島に属する離島で, 沖縄県でもかつてらいの罹患率の高い濃厚地の一つとして有名であつた. 1968年罹患率は1.47%と人口10211名に比して異常に高かつた. 近年罹患率も下降し, 1976年には0.108%に減少し, またL型罹患率, 小児比も減少した. 最近の学童検診の結果を見ると, 1967年ではらい発見率は0.68%, 1970年は0.99%であつたものが, 1973年では0になつている. これららい疫学的データーの分析及びらい調査の結果を総合すると, 伊良部島のらいは疫学的に見てやつと近年峠を越し, 鎮静期に入りつつあるといえる. ただ小児比, L型罹患率がまだ幾分高率であることからして, 当分の間は学童検診, らい接触者検診などを実施して行く必要があろう.
  • 定森 繁, 三好 作一郎, 赤井 三千男, 北野 栄一郎
    1978 年 32 巻 5 号 p. 650-653
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    歯科技工士学校の男子生徒255人(508側切歯)と看護学校女生徒112人(223側切歯)をX線撮影して盲孔の頻度を調査した.
    その結果, 男子では18歯(3.5%), 女子では10歯(4.5%)に盲孔が認められた. これら両者には有意の差は認められなかつた. またさきに報告した, 抜歯牙中の盲孔の頻度や臨床X線写真による盲孔の頻度とも有意差はみられなかつた.
    これらの盲孔のうち男女1例ずつに, カリエスが認められないのに, 歯根嚢胞が認められた.
    盲孔のある側切歯の形態的特徴としては, 基底結節の発育のよい, ビール樽状をしたものが多かつた.
    また上顎側切歯には舌面齲蝕が22例認められたが, 盲孔のある10歯のうち7歯には齲歯は認められず, 3歯には舌面その他に齲蝕は認められたが, 盲孔部はIntactであつた.
  • 清元 晃, 大塚 宗臣, 並川 和男, 中村 弘, 由布 雅夫, 松本 孝一, 光野 利英, 大島 和海, 仲村 保広, 加藤 哲夫
    1978 年 32 巻 5 号 p. 654-658
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    昭和45年から48年までの4年間の熊本県の胃癌死亡者の死亡個票を調査した.
    総数2783名, 各年度ほぼ700名前後, 男女比は1.4:1と低く, 最多罹患年令層は70才台前半であつた. 官公立病院における死亡は約25%, 診療所では約20%, 自宅死亡者は漸減していたが約45%と半数近かつた. 期間不明を除いた2282名の80%弱の1794名が1年以内に死亡し, 5年以上生存したものは24名であつた. 死亡診断書記入医師の所属は官公立病院においては内科外科のみであり, 外科からの比率がふえていたが, 診療所及び自宅においては外科からの診断書(25%)より内科からの診断書(50%)が多く, その他の診療科からのものも10%前後認められた. 熊本県の胃癌死亡者には進行癌が多く見られ, この原因究明のための逆視的追求の必要性について論じた.
  • 5. 選択的血管造影法
    野末 洋, 岡田 菊三, 臼井 宏, 渡辺 憲一, 松 賢次郎
    1978 年 32 巻 5 号 p. 660-661
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 1978 年 32 巻 5 号 p. 662-663
    発行日: 1978/05/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
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