The Japanese Journal of Antibiotics
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27 巻, 3 号
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  • Serratiopeptidaseの影響
    荒谷 春恵, 河野 静子, 山中 康光
    1974 年 27 巻 3 号 p. 271-278
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Sulfobenzylpenicillinは, 合成Penicillin 1) であり, 難治性感染症の緑膿菌感染症や大腸菌感染症に有効で2~5), 加えて毒性や副作用がきわめて少なく, 高い血中濃度が得られるなどのすぐれた点があり, 広く臨床応用されている新らしい合成Penicillinである.
    一方, Serratiopeptidase 6) は, 消炎酵素剤として応用されているが, 抗生物質の抗菌作用の増強, または臓器や組織内移行を高めるなどと報告7, 8) されている。私どもも, Penicillin Gほか数種の抗生物質の体内分布や透過性を商めることを報告9) した。
    Sulfobenzylpenicillinの体内消長とそれを支配する因子としての透過性, 血清蛋白, Albumin, および肝臓との結合率を検討し, Serratiopeptidaseの影響を併わせ検討し, 以下に述べる成績を得た。
  • 実験動物における生体内動態の検討
    TATSUNORI SHIMIZU, 石川 浩明, 鈴木 忠清, 安藤 拓司
    1974 年 27 巻 3 号 p. 279-285
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Tuberactinomycin N (以下TUM-Nと略す) は, 東洋醸造株式会社の安藤らによつて,Streptomyces griseoyerticillotus var.tuberactius N6-130株の培謝戸液から単離された抗生物質で, 特に結核菌に対して強い抗菌力を示し1), その抗結核作用は, マウスおよびモルモット実験結核症に対し, Viomycin (VM) とほぼ等しい作用を示し, Kanamycin (KM) 耐性菌感染マウス結核症にもすぐれた治療効果を示すと報告されている2)。その聴器毒性については, モルモットについての研究成績から, Capreomycin (CPRM), KMよりはるかに弱いことが報告されている3)。一方, その臨床効果については, 従来の抗結核剤による治療の無効例についての検討がおこなわれ, その有効性と副作用の少ないことが報告されている4, 5)。
    著者の1人である清水は先に, TUM-N未使用分離結核菌100株について, 既知抗結核剤とともにTUM-Nの試験管内抗菌作用の検討をおこない, そのすぐれた抗菌力を確認し, 第1報として報告6) したが, このたびは動物体内におけるTUM-Nの動態について実験をおこなつたので, その結果を報告する。
  • 小栗 豊子, 小酒井 望
    1974 年 27 巻 3 号 p. 286-295
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    わが国において嫌気性菌感染症, とくに無芽胞嫌気性菌感染症が注目されはじめて10年余を経過し, 嫌気性菌およびその感染症に対する関心が深まりつつある。最近は特に, グラム陰性桿菌感染症の増加に伴い, その化学療法に関心が寄せられるようになつた。以前の私共の報告1) では, 嫌気性菌の化学療法剤に対する感受性は, 一般にアミノグリコシド系薬剤には耐性株が多かつたが, その他の常用抗生物質に対しては, 好気性菌にくらべ強い感性を示していた。しかし, 最近では, Tetracycline (TC) 耐性菌の増加が注目されており, 特に嫌気性グラム陰性桿菌では多剤耐性株の出現がみとめられている。そこで今回は, 最近各種臨床材料から分離した嫌気性菌の各種化学療法剤感受性を測定し, 数年前に実施した成績2) と比較して, 感受性の推移を検討した。
  • TATSUNORI SHIMIZU
    1974 年 27 巻 3 号 p. 296-301
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    The ability of antibiotics to bind to serum proteins was studied. The extent of binding of cefazolin depends on the species of animals used: about 90% with the sera from man, rabbits or rats, and less in degree with the sera from horses, calves or dogs.
    In cefazolin, the binding was characterized by its considerably high extent and easy reversibility. Antibiotics which can bind with proteins to a great extent are generally said to cause high total concentrations in the serum when given parenterally, and this applies to cefazolin. In the superposition method and disc method, the presence of serum interferred with the diffusion of cefazolin into agar medium.
    The laboratory evaluation of cefazolin was reported in previous papers1-4), and the proteinbinding property of this new antibiotic was indicated therein. The present paper reports the results from further investigations verifying the extent of binding to serum proteins, a feature which is somewhat different from that of other antibiotics.
  • 松本 慶蔵, 木村 久男, 野口 行雄, 宇塚 良夫, 本田 一陽, 西岡 きよ
    1974 年 27 巻 3 号 p. 302-306
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    近年, 抗生物質の構造の一部を変え, 抗菌力の増強などの特色をもつ薬剤の開発が進められているが, Tetracycline系抗生物質では, これに相当する経回Minocyclineが発売されてから, 臨床上その優れた有効性をわれわれも経験しているところであるが, 今回, 点滴静注用Minocyclineが開発され, その基礎的検討をおこなう機会を得たので, その成績を報告する.
  • 石神 嚢次, 三田 俊彦, 谷風 三郎, 片岡 頌雄
    1974 年 27 巻 3 号 p. 307-314
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1967年MARTELLおよびBOOTHEらによつて発表されたMinocyclineは, Tetracycline (TC) の半合成誘導体で, 従来のTC系薬剤にくらべて, TC耐性ブドウ球菌にすぐれた抗菌力を示すなど, 多くのすぐれた特徴をもち, すでに経口剤としては市販されているが, 今回, 点滴静注用Minocyclineをグラム陽性菌, グラム陰性菌による尿路感染症の治療に応用し, 同時に基礎的研究をおこなう機会を得たので報告する。
  • 佐藤 泰雄, 重本 弘定, 島村 幸夫, 小野 好彦, 大空 健三, 氏平 勝三, 西崎 太計志
    1974 年 27 巻 3 号 p. 315-317
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    胆石症を基礎疾患とする胆道炎症は, 細菌感染と密接な関係があることは疑いない。したがつて, その治療には胆道系, に高頻度に出現する細菌が高い感受性をもち, さらに胆汁中排泄がすぐれている抗生物質の投与がのぞましいことはもちろんであるが, 臨床的に抗生物質の経口投与が不可能なばあい, 筋注または静注製剤が必要となる。
    今回われわれは, 胆石症および原発性肝癌で外科手術を受け, 胆嚢摘出後に総胆管内にT字管を挿入し, いわゆる外胆汁瘻を造設した患者に点滴静注用Minomycin ‘Lederle’ (1バイアル中にMinocycline 100mg (力価) 含有, 以下MNCと略す) を点滴静注し, 経時的に血液および胆汁を採取して, MNCの血中濃度および胆汁中排泄濃度を測定し, 考察を加えたので報告する。
  • 古瀬 清次, 菊池 晴彦, 川合 省三
    1974 年 27 巻 3 号 p. 318-323
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    脳神経外科における手術は, 最近Micro-surgeryを始めとする新らしい手術術式, 新らしい器具の導入によつて, 従来困難とされていた疾患に対しても可能となつてきた。
    一方, 脳神経外科領域において術後感染症の中で最も問題になるのは髄膜炎であり, たとえ, 手術が完全無欠におこなわれても, 術後髄膜炎が一旦発症すれば, 重篤な経過をとることが多く, 致命的にとなりうるばあいも少なくない。我々は, 術後感染を予防する目的で, 今回Cephalothin (CET) の大量投与をする機会をえたので, 髄膜炎症例とともに合わせ報告する。
  • 湯浅 涼, 千葉 潤, 伊藤 和也, 佐藤 良樹
    1974 年 27 巻 3 号 p. 324-327
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Cephalosporin系抗生物質は, グラム陽性, 陰性菌に対してBactericidalに作用し, Broad-spectrum antibioticであり,Cephalosporium acremoniumから得られる7-Aminocephalosporanic acidを母核としている。Cephalothin (CET) が1962年に合成されて以来, Cephaloridine (CER), Cephaloglycin (CEG), Cephalexin (CEX), Cefazolin (CEZ) が登場した。
    Cephapirin (CEP) は, 1970年, 米国ブリストルによつて合成されたCephalosporin系抗生物質で, 右記の構造式をもち, 化学名はSodium7-(pyrid-4-yl-thioacetamido) cephalosporinateである。
    CEPの毒性は, マウスでLD505,000mg/kg以上 (i. v.), ラットで5,000mg/kg以上 (i. v.) および12,000mg/kg以上 (経口) と, きわめて毒性は低く, 軸物実験で, 亜急性毒性, 催奇形毒性もみとめられていない1)。
    CEPの安定性は, パイアル保存で, 2年間安定であり, その水溶液の抗菌活性の低下も1~2日では問題とならない。
    CEPの抗菌力については, 構造の類似しているCephalothin (CET) と, ブドウ球菌, 耐性ブドウ球菌等に対しては, ほぼ同程度であるが, 溶血性レンサ球菌, 肺炎球菌に対しては, CETより感受性が優れていると報告されている2)。
    CEPの健康志願者による筋肉内投与時の血中濃度は, かなり良好な値を示している。また, 血中半減期は, 平均0.62時間と比較的早いようである3)。
    著者らは, 今回, この新Cephalosporin系合成抗生剤を入手する機会を得たので, 耳鼻咽喉科領域における急性感染症に対するCEP投与の臨床経験について報告する。
  • 磯貝 和俊, 清水 保夫, 河田 幸道, 西浦 常雄
    1974 年 27 巻 3 号 p. 328-336
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1967年, 耐性菌に4よるカナマイシン (KM) の不活化機構が解明されて以来1, 2, 3), アミノ配糖体抗生物質の研究・開発の道がひらかれ, すでに3', 4'-Dideoxykahamycin B (DKB) の臨床治験がすすめられている4).ついでカナマイシン耐性菌の生産する木活化酵素示作用する特定のアミノ基をアシル化することによつて耐性菌にも有効な新半合成アミノ配糖体抗生物質Amikacin sulfate (BB-K8) が開発された。われわれは, その基礎的臨床的検討をおこなつたので, ここにその結果について報告する。
  • 中川 圭一, 渡辺 健太郎, 可部 順三郎, 鈴木 達夫, 小山 優, 横沢 光博
    1974 年 27 巻 3 号 p. 337-342
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Bristol-万有研究所で開発されたKanamycin誘導体Amikacin (BB-K8)(万有製薬製造) について, 基礎的, 臨床的検討を加えたので, ここに報告する。
  • 加藤 康道, 斉藤 玲, 石川 清文, 中山 一郎, 富沢 磨須美, 矢島 勇
    1974 年 27 巻 3 号 p. 343-347
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    我が国において開発されたAmikacin (BB-K8) は, Kanamycin (KM) の2-DeoxystreptamineのAmino基をL-γ-Amino-α-hydroxybutylic acid (L-HABA) でアシル化することによつて, 耐性菌の産生する不活化酵素作用を阻止し, 従来のKM耐性菌にも抗菌作用をもつ新らしいAminoglycoside剤であり, 緑膿菌に対してもかなりの抗菌力をしめすといわれる。今回, 本薬剤について以下のように検討を加えたので発表する。
  • 河盛 勇造, 西沢 夏生, 真野 大二
    1974 年 27 巻 3 号 p. 348-353
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Amikacinは, KAWAGUCHIら1) が, Kanamycin (KM) の2-Deoxystreptamine部分のC-1 amino基を, L(-)-γ-Amino-α-hydrobutyric acidによつてAcylateし元新らしい誘導体であり, 同氏らとPRICEら2) によつて, 緑膿菌など従来KMが無効であつた各種細菌にも抗菌性をもつことが報告されている。
    私どもも, 本物質の捷供を受けたので, 2, 3の試験管内実験を試み, 特に結核菌に対する抗菌性に関して, 興味のある成績を得たので, 少数の非結核性呼吸器感染症に対する臨床使用経験と併わせて, 以下に記述する。
    なお, Amikacinは, 研究期間中BB-K8という1名称を用いられていたので, 以下1これを略称として1使用した。
  • 上田 良弘, 右馬 文彦, 呉 京修, 岡本 緩子, 大久保 滉
    1974 年 27 巻 3 号 p. 354-365
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    アミノ配糖体抗生剤は, 広い抗菌スペクトラムをもつものとして広く臨床的に利用されているが, 耐性をもつ菌も多く, 一方, Bacteriaの遺伝や耐性機作の研究がなされつつあり, その成績を基として多くの誘導体がつくられている。
    今回, その構造式に燐酸化される3'-OHおよびAcetyl化される6'-NH2をもちながら, つよい抗菌力を示すAmikacin (BB-K8) 1) について, 基礎的, 臨床的検討をおこなつたので報告する。
  • 山作 房之輔, 武田 元, 庭山 昌俊, 川島 士郎, 岩永 守登, 和田 十次, 木下 康民, 関根 理, 薄田 芳丸
    1974 年 27 巻 3 号 p. 366-369
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    新らしいアミノ配糖体抗生剤で, 特異な抗菌スペクトルをもっAmikacin (BB-K8) について, 家兎に対する腎毒性, 腎障害時の血中濃度推移, 難治感染症に対する臨床効果を検討したので報告する。
  • 三辺 武右衛門, 村上 温子, 小林 恵子, 徐 慶一郎, 稲福 栄
    1974 年 27 巻 3 号 p. 370-376
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    BB-K8は, Kanamycin (KM) から化学的に半合成されたアミノグリコシッド系の新抗生物質である。グラム陽性菌のほか, 緑膿菌や腸内細菌を含めたグラム陰性菌にも有効な広域性のスペクトルムをもつている。その化学構造式はFig. 1に示すとおりである。
    動物実験では, Kanamycin (KM) やGentamicin (GM) よりも聴器毒性が少なく, 腎毒性についてもKMやGMよりも軽度であり, 薬理学的性状はKMとほぼ同様の性状をもつと報告されている。
    われわれは, 本剤について基礎的検討をおこない, 臨床的に応用して, みるべき成績を収めたので報告したいと思う。
  • 湯浅 充雄
    1974 年 27 巻 3 号 p. 377-381
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Amikacinは, ブリストル万有研究所において合成された新らしいKanamycin (KM) 誘導体である。緑膿菌その他のグラム陰性桿菌群に対する本剤の抗菌力は, KMよりすぐれ, しかもアミノ配糖体薬剤に随伴する各種毒性は, Gentamicin (GM), 3', 4'-Dideoxykanamycin B (DKB) より低いとされている。今回, 本剤を産婦人科領域における各種感染症に使用する機会をえたので, 以下検討した。
  • 吉岡 一, 滝本 昌俊, 中津川 孝道, 前田 健, 田坂 芳郎
    1974 年 27 巻 3 号 p. 382-388
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    BB-K8は, 1972年に開発されたカナマイシン誘導体であるが1), カナマイシンとは交叉耐性を示さず, また, 緑膿菌にたいする発育抑制濃度が低いという特徴をもつている2)。変形菌, クレブシェラなども, 感受性が比較的よいといわれ, 毒性もすくないので, 将来, 難治性のグラム陰性感染症の治療に活用されることが期待される。
    私たちは, 20例の小児急性感染症の治療のために, 臨床投与し, また, 2例についてBB-K8の吸収排泄をしらべたので, これらの結果を報告する。
  • 千葉 峻三
    1974 年 27 巻 3 号 p. 389-391
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Amikacinは, Kanamycin Aから誘導された新しいアミノ配糖体抗生物質である1)。その抗菌スペクトルは広く, 近年問題になつている緑膿菌にも抗菌力をもつほか, 従来のKanamycin (KM) やGentamicin (GM) に耐性の腸内細菌にも有効であるといわれている2)。著者は最近, 小児期の細菌感染症に本剤による治療を試みる機会を得たので, 以下その治験成績について報告する。
  • 西尾 利一, 小林 裕, 赤石 強司, 小林 陽之助
    1974 年 27 巻 3 号 p. 392-400
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1944年のWAKSMANによるStreptomycinの発見以来, Kanamycin (KM), Gentamicin (GM)など有効なAminogly Coside系抗生物質が疾々と開発され, 感染症の治療に威力を発揮してきた。近年, 広範囲抗生物質や副腎皮質ホルモンの頻用, 悪性腫瘍に対する抗癌剤や放射線治療の普及などを背景にして, 変形菌, 肺炎桿菌や緑膿菌による感染症が増加し, その治療が臨床的に大きい比重を占めるようになつてきた。特に緑膿菌は, 種々の難治性感染症をおこすことが多く, これに対する有効な抗生物質が渇望され, Polymyxin B, Colistin (CL), GM, Carbenicillin, Sulbenicillin, Tobramycin, 3', 4'-Dideoxykanamycin B (DKB) などが開発されてきた1)。その後, KMのC-1アミノ基をアシル化すると, KM耐性菌の産生する酵素によるKMの不活化が阻止され, その結果, 耐性菌にも有効となることが判明し2), このKM誘導体がAmikacin (BB-K8) と名づけられ, 臨床的検討が開始された。Amikacinの毒性は, KMとほぼ同一であるが, 菌に対する抗菌力はKMと同程度またはやや強く, しかも, KM耐性菌および本来KMの抗菌力が弱いグラム陰性桿菌にも有効であるとされているので, われわれは, 本剤を小児の比較的難治性の細菌性感染症 (主に緑膿菌による) に使用してその効果を検討し, 良好な結果を得たので報告する。
  • 荒田 次郎, 谷奥 喜平
    1974 年 27 巻 3 号 p. 401-402
    発行日: 1974/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    mikacin (BB-K8) について, 現在までに当教室で得られたデータにつき, 報告する。
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