地質学雑誌
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104 巻, 9 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 松岡 篤, 山北 聡, 榊原 正幸, 久田 健一郎, 鳥海 光弘
    1998 年104 巻9 号 p. 563-564
    発行日: 1998/09/15
    公開日: 2008/04/11
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  • 松岡 篤
    1998 年104 巻9 号 p. 565-576_1
    発行日: 1998/09/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    四国西端部の秩父累帯には,付加体である斗賀野層群,三島層(再定義)および三宝山層群と鳥巣層群相当層の田之浜層が分布し,地体構造区分上は南部秩父帯に帰属する.斗賀野層群と三宝山層群は明浜スラスト(新称)を介して構造的に重なり,構造的下位の三宝山層群が斗賀野層群の北側に地窓として露出する.南部秩父帯の付加体には南から北に向かって,変形・変成度が漸移的・累進的に上昇する変化が認められる.これは付加体の深度方向の層相変化を示している.斗賀野層群および三宝山層群が示す水平に近い構造は,付加体形成当時の構造そのものではなく,北側が相対的に上昇するという二次的改変を受けた結果である.二次的改変の開始時期は三宝山層群の形成終了時期(白亜紀古世)よりあとで,完成時期は三波川変成作用(100Ma前後)以降である.四国西端部で黒瀬川帯の分布が途切れる現象は,南部秩父帯の付加体深部が上昇する後生変形との関連で理解しうる.
  • 山北 聡
    1998 年104 巻9 号 p. 578-589
    発行日: 1998/09/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    四国西部大洲-野村地域の北部秩父帯は,柏木ユニット,上吉田ユニット,住居附ユニット,遊子川ユニット,沢谷ユニットの5つのユニットに区分でき,ユニット区分や相互の構造的関係は,他地域の北部秩父帯ものと共通している.従来本地域は,北部秩父帯を大きく2分する北傾斜のスラストとしての大野山スラストが通過するとされていたが,そのようなスラストは存在せず,本地域の北部秩父帯の地質構造は,褶曲軸が左雁行配列した2向斜・1背斜で規定され,全体としては複向斜構造をなす.本地域において黒瀬川帯は,北部秩父帯と南部秩父帯にはさまれて北に緩やかに傾斜する層状体として存在しており,クリッペをなすものではない.南部秩父帯の北限をなす魚成スラストは,本地域西部で,東西から北北西方向へ向きを変え,黒瀬川帯・北部秩父帯・御荷鉾緑色岩類の構造を切り,これらの諸地帯を南部秩父帯の上に衝上させている.
  • 梅木 美妙, 榊原 正幸
    1998 年104 巻9 号 p. 590-603
    発行日: 1998/09/15
    公開日: 2008/04/11
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    四国西部肱川地域の北部秩父帯の低度変成岩は構成岩石,塩基性岩の量比および産状,砂質岩の再結晶度,地質構造,変成度および塩基性岩の全岩化学組成の異なる肱川ユニットおよび鹿野川ユニットの二つに区分される.両ユニットは,大洲-河辺川断層によって区分される.肱川ユニットは,主として塩基性準片岩,泥質準片岩,砂質準片岩およびチャートから構成される.鹿野川ユニットは,肱川ユニットに比べて再結晶度が低く,主として緑色岩,チャート,含礫泥岩,砂岩泥岩互層および変形した砂岩泥岩互層からなる.肱川・鹿野川ユニットの変成度は,それぞれパンペリー石-アクチノ閃石相およびブドウ石-パンペリー石相に相当する.本地域の塩基性岩類は,全岩化学組成に基づいて,high P₂O₅-TiO₂玄武岩とlow P₂O₅-TiO₂玄武岩に区分される.肱川ユニットはHPT玄武岩のみを含み,鹿野川ユニットはその両方を含む.
  • 榊原 正幸, 大山 ゆかり, 梅木 美妙, 榊原 光, 正野 英憲, 後藤 真一
    1998 年104 巻9 号 p. 604-622
    発行日: 1998/09/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    四国西部の大洲-鹿野川地域における秩父帯の弱変成先新生代付加コンプレックスは,岩石構成,地質構造および変成度に基づいて,大洲・鹿野川・肱川の3つのユニットに分けられる.北部秩父帯の肱川ユニットおよび鹿野川ユニット,そして御荷鉾緑色岩類は,東に傾斜する松尾-白髭山スラストを境に大洲ユニットの構造的上位に載っている.肱川ユニットは北傾斜の大洲-河辺川断層によって鹿野川ユニットと分けられる.大洲・肱川ユニットはパンペリー石-アクチノ閃石相,一方鹿野川ユニットはブドウ石-パンペリー石相の条件で変成されている.3つのユニット間における変成白色雲母中のセラドナイト成分量のギャップは,秩父帯におけるナップ構造が三波川変成作用後に形成されたことを示している.白色雲母K-Ar年代は,秩父帯の付加体が付加年代に関係なく,付加後少なくとも5000万年以上経過した後,三波川変成作用を受けたことを示唆している.
  • 山北 聡
    1998 年104 巻9 号 p. 623-633
    発行日: 1998/09/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    現在一般に用いられている北部秩父帯-黒瀬川帯間の区分には問題点が多い.一部の地域で従来から黒瀬川帯のメンバーとみなされてきた汽水性-浅海性下部白亜系については,物部川層群については北部秩父帯の要素,南海層群については黒瀬川帯の要素として,分けて考えるべきである.また,近年黒瀬川帯の一員と考えられることの多い,従来の北帯南半部に相当する石灰岩-塩基性火山岩-ペルム紀砕屑岩コンプレックスや弱変成岩類などは,構成要素の点から本来の黒瀬川帯とは違いが大きく,ジュラ紀コンプレックスとともに下部白亜系物部川層群に覆われることなどから見て,やはり北部秩父帯に帰属させられるべきものである.このように整理すると.上記北部秩父帯のペルム紀コンプレックス等は,ジュラ紀コンプレックスの上位に重なるナップであるが,本来の意味での黒瀬川帯は北部秩父帯の構造的下位に位置しており,クリッペではない.
  • 松岡 篤, 山北 聡, 榊原 正幸, 久田 健一郎
    1998 年104 巻9 号 p. 634-653
    発行日: 1998/09/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    西南日本全域の秩父累帯研究のレビューをとおして,付加体地質の観点から秩父累帯全域に適用しうるユニット区分を提案した.北部秩父帯には,構造的上位からペルム紀の沢谷ユニット,ジュラ紀古・中世の遊子川ユニット,住居附ユニット,上吉田ユニット,ジュラ紀末・白亜紀古世の柏木ユニットが識別された.一方,南部秩父帯には,構造的上位から,ジュラ紀から白亜紀古世にわたる大平山ユニット,斗賀野ユニット,三宝山ユニットが識別された.このユニット区分を用いて四国西部の地質を見直し,秩父累帯の3次元像を描いた.黒瀬川帯の構成岩類は,南北をそれぞれ南部秩父帯および北部秩父帯のユニットに構造的に挟まれ,板状をなすとともに,北西に向かって尖滅する.このような四国西部における黒瀬川帯の分布様式の形成には,三波川変成作用(100Ma前後)以降に,この地域で特異的に起こった付加体深部相の上昇運動が関わっている.
  • 松岡 篤, 山北 聡綜, 榊原 正幸, 久田 健一郎
    1998 年104 巻9 号 p. XXI-XXII
    発行日: 1998年
    公開日: 2010/12/14
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    秩父累帯の主要部は, ジュラ紀の付加体からなる. 付加体に含まれるチャートや石灰岩などの海洋性物質について, その堆積年代や含まれる化石の古生物地理学上の特徴を明らかにすることにより,秩父累帯の形成モデルに制約を与えることができる. また, 地質構造の特徴は, 付加体形成から現在にいたるまでのプロセスを反映している, 秩父累帯を構成する主要なユニットについて, 露頭のようすや山塊の表情を紹介する. 斗賀野ユニットと三宝山ユニットは南部秩父帯に, 柏木ユニット, 住居附ユニットおよび沢谷ユニットは北部秩父帯にそれぞれ属する.
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