地質学雑誌
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111 巻 , 9 号
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総説
  • 鈴木 和博
    2005 年 111 巻 9 号 p. 509-526
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/01/01
    ジャーナル フリー
    CHIME(CHemical Th-U-total Pb Isochron MEthod)法は,モナザイト・ジルコンなどのTh・U・Pb含有量を電子プローブマイクロアナライザで分析し,アイソクロンから年代と初生鉛量を同時に決定するサブグレイン年代測定法である.高い空間分解能と取り扱いが簡単で迅速に年代測定できることがCHIME法の特徴である.CHIME年代測定で要求されるX線の計測精度,特性X線の干渉やその補正方法,およびTh-U-Pb系の非平衡の認識方法を解説した.また,花崗岩のCHIME年代とRb-Sr全岩アイソクロン年代の不一致を例示し,Sr同位体初生値の不均質が単一花崗岩マグマで生じていることを議論した.CHIME年代測定を応用した研究例として,モナザイト中の鉛拡散定数の推定,南部北上山地のシルル・デボン系と氷上花崗岩の関係,および領家帯の花崗岩形成と上昇削剥過程を紹介した.
論説
  • 山本 和幸, 井龍 康文, 佐藤 時幸, 阿部 栄一
    2005 年 111 巻 9 号 p. 527-546
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/01/01
    ジャーナル フリー
    沖縄本島本部半島北部には,第四紀更新世のサンゴ礁性堆積物と砕屑岩よりなる琉球層群が広く分布し,仲尾次層,古宇利島層,新期石灰岩に区分される.仲尾次層は,砂岩・シルト岩,砂質~シルト質石灰岩,礫岩よりなり,古宇利島層の最下位ユニットと同時異相の関係にある.古宇利島層は,低海水準期から高海水準期に至る期間に形成されたサンゴ礁複合体堆積物が3つ累重したもので,浅海相のサンゴ石灰岩と,沖合相の石灰藻球石灰岩,Cycloclypeus-Operculina石灰岩,砕屑性石灰岩よりなる.また内陸には,どのユニットに帰属するか不明なサンゴ石灰岩が散点的に分布する.新期石灰岩は,古宇利島層および先第三系基盤岩を不整合関係に覆う3種類の石灰岩を含む.石灰質ナンノ化石生層序の検討により,古宇利島層の堆積は更新世初期の1.45~1.65 Maに始まり,0.85 Ma以降まで継続したことが明らかとなった.
  • 吉岡 敏和, 細矢 卓志, 橋本 智雄, 水野 清秀, 宍倉 正展, 石山 達也
    2005 年 111 巻 9 号 p. 547-560
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/01/01
    ジャーナル フリー
    長野県西部に位置する境峠-神谷断層帯の境峠断層について,その活動履歴を明らかにするために,旧奈川村ソグラ沢地点,同寄合渡地点,木祖村細島地点の3地点でトレンチ掘削等の調査を行った.その結果,それぞれのトレンチにおいて,明瞭な断層が観察された.そのうち寄合渡地点のYBトレンチでは,断層と地層の層序関係から,壁面に露出した地層の堆積中に少なくとも2回の断層活動があったことが読みとれた.堆積物の年代測定結果をもとに各トレンチの壁面の解釈を総合すると,断層の最新活動はBC 2910以降,AD 220以前にあり,1回前の活動はBC 5725以降,BC 4700以前にあったと推定される.平均変位速度については,ソグラ沢地点の段丘変位から,見かけの上下変位速度で約0.1-0.4 m/千年と見積もられ,断層が左横ずれ変位を伴っていることを考慮すると,真の平均変位速度はさらに大きくなると考えられる.
短報
ノート
  • 鈴木 寿志, 石田 志朗
    2005 年 111 巻 9 号 p. 565-568
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/01/01
    ジャーナル フリー
    The geochronologic units of Palaeogene and Neogene have long been described in Japanese as "Kodaisanki" and "Shindaisanki", which mean old and young Tertiary, respectively. The International Commission on Stratigraphy, however, recently proposes the revised geochronologic chart, demonstrating the subdivision of the Cenozoic Era into the Palaeogene and Neogene Periods instead of the Tertiary and Quaternary. The Japanese wording "Kodaisanki" and "Shindaisanki", therefore, should be reconsidered in terms of derivatio nominis of Palaeogene and Neogene. Here we review the Japanese usages of Palaeogene and Neogene in previous textbooks back to the end of the nineteenth century. It is concluded that the words "Koseiki", "Shiseiki" or "Kyuseiki" for Palaeogene and "Shinseiki" or "Kinseiki" for Neogene have already been proposed and described by Prof. Matajiro Yokoyama. These Japanese terms for Palaeogene and Neogene would be taken into consideration to write geological reports and papers in Japanese.
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