地質学雑誌
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107 巻 , 10 号
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  • 二上 政夫, 伊藤 慎, 松川 正樹
    2001 年 107 巻 10 号 p. 611-619
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    千葉県白浜町野島崎の東方海岸に分布する上部鮮新統千倉層群白間津層下部に見られる含シロウリガイ化石礫状岩の形成要因について, 主に野外での観察を基に議論を行なった.その結果, この礫状岩および周辺の地層には, 以下のような特徴が見られる : 1)白間津層の一般的な地質構造と斜交する小規模な背斜構造またはドーム状の構造が発達する, 2)礫の多くは白間津層を起源とするものの, 下位の三浦層群および白浜層に由来するものも見られる, 3)泥質岩基質の礫ヘの注入現象が広く観察される, 4)周辺の砂岩・シルト岩互層に対して, 岩脈状ないしシル状に分布する, 5)シロウリガイ化石の多くは破壊され, 基質中に殻片として含まれる, 6)シロウリガイ化石を含むシルト岩礫の年代が, 周辺の砂岩・シルト岩互層に比べ古い, などの特徴を有する.これらの事実は, この礫状岩が泥ダイアピルにともなって形成された堆積物である可能性を強く示唆する.
  • 花方 聡, 渡邉 和恵
    2001 年 107 巻 10 号 p. 620-637_2
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    秋田市東部「貝の沢温泉井」の有孔虫および石灰質ナンノ化石の検討を行った結果, 鮮新統の浮遊性有孔虫化石帯Globorotalia ikebei/Orbulina universa Zone, Globigerina pachyderma (dextral)/Globorotalia orientalis Zone, 底生有孔虫化石帯Miliammina echigoensis ZoneおよびUvigerina akitaensis Zone, そして石灰質ナンノ化石帯のCN12a Subzoneをそれぞれ設定または認定した.また, 古環境を推定した結果, ほぼ船川層から天徳寺層にかけての層準が上部漸深海帯以深の, 全体として寒冷な水塊環境下で堆積したことを確認した.また, G. pachyderma/G. orientalis Zoneでは比較的温暖な水塊の流入を示唆する有孔虫群集の産出が認められた.
  • 柏木 健司
    2001 年 107 巻 10 号 p. 640-658
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    紀伊半島東部大内山地域において, 秩父帯に属する犬戻峡コンプレックスを記載した.犬戻峡コンプレックスは, 砥石型珪質粘土岩, チャート, 赤色泥質チャート, 赤色珪質泥岩, 暗緑色珪質泥岩および粗粒砕屑岩から構成される.各岩相は, 東北東-西南西走向の北傾斜の断層で境されるテクトニックシートを構成し, 犬戻峡コンプレックスはそれらが構造的に累重する覆瓦構造をなす.また, 三畳紀中世からジュラ紀中世後期を示す放散虫化石と岩相的特徴に基づいて, チャート砕屑岩シークエンスが復元される.紀伊半島の秩父帯は西部と東部地域に分布が二分され, 大内山地域は東部のほぼ中央部に位置する.大内山地域では, 主として古生界から構成される黒瀬川帯の存否に関して意見が対立していた.本研究では, 大内山地域には黒瀬川帯は存在せず, ジュラ紀中世付加複合体から構成される秩父帯のみが広く分布することを明らかにした.
  • 佐々木 直哉, 田崎 和江
    2001 年 107 巻 10 号 p. 659-666
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    岐阜県平湯鉱山に形成されたバイオマットと坑口の廃水を用いた自然培養実験により, バイオフィルムは水面に形成された.光学顕微鏡や電子顕微鏡により, このバイオフィルム中には, 多数のバクテリアが観察された.このバイオフィルム自体は, 形態や化学組成, 電子線回折(2.5 Å, 1.5 Å)によりschwertmanniteと同定された.またこのバイオフィルムは, バクテリアによりたった2週間で形成された.さらに原子間力顕微鏡により, バイオフィルム表面にnmサイズの凹凸が観察され, バイオフィルムの形成過程が示唆された.本研究で明らかになったFe-硫酸塩鉱物のバイオミネラリゼーションによる形成は, 還元的な環境だけでなく酸化的な環境でもバクテリアが重要な役割を果たしていることが示唆された.
  • 齊藤 毅, 百原 新, 山川 千代美
    2001 年 107 巻 10 号 p. 667-670
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    Cathaya (Pinaceae) pollen was discovered from the Pliocene Koka Formation of the Kobiwako Group, Shiga Prefecture, Japan. The pollen morphology was examined with the light and scanning electron microscopes. The characteristics indicate that the bisaccate pollen is Cathaya. This discovery suggests that further study on the pollen flora of the Plio-Pleistocene Kobiwako Group will clarifythe disappearance process and horizon of Cathaya in the area with relation to the climate change.
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