地質学雑誌
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121 巻, 11 号
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論説
  • “舞鶴島弧”と大江山オフィオライトとの関係
    菅森 義晃, 石渡 明
    2015 年121 巻11 号 p. 391-401
    発行日: 2015/11/15
    公開日: 2016/02/27
    ジャーナル フリー
    兵庫県川西市に分布する超丹波帯猪名川コンプレックスから蛇紋岩礫を多く含む礫岩を発見した.この礫岩の礫種は珪長質火山岩類,蛇紋岩,片岩を主体とし,花崗岩,玄武岩,チャートや泥岩などの堆積岩が伴われるため,礫岩の供給源は付加複合体や堆積岩,変成岩,花崗岩などの基盤岩が露出し,その上を火山岩類が覆う島弧または陸弧であると想定される.蛇紋岩礫中のクロムスピネルの形状は,大江山オフィオライトのかんらん岩に特徴的ないわゆる「踊るスピネル」であり,クロムスピネルの化学組成(Cr#50-51およびCr#42)も大江山オフィオライトのものに類似する.そのため,これらの蛇紋岩礫は大江山オフィオライトを起源とすることが考えられる.猪名川コンプレックスの砕屑岩はペルム紀新世の“舞鶴(夜久野)島弧”前縁の海溝で形成されたとみなされ,今回の発見は古生代前期の大江山オフィオライトがペルム紀新世にこの島弧の前弧域に露出していたことを示唆する.
  • 池田 倫治, 辻 智大, 後藤 秀昭, 堤 浩之, 興津 昌宏, 柳田 誠, 大野 裕記, 西坂 直樹
    2015 年121 巻11 号 p. 403-419
    発行日: 2015/11/15
    公開日: 2016/02/27
    ジャーナル フリー
    電子付録
    地形情報を基に推定された断層線の地質学的な証拠を得るため,西条市横黒地点において4本(北からBr.A~D)の群列ボーリング調査を実施した.Br.A~Br.Cコアは4つのユニットで構成されるが,Br.Dには最下位ユニットが観察されない.それぞれの対比層準は南側低下の撓曲構造を示唆しており,対比層準の高度差はBr.BとBr.D間で累積性を示す.さらに,Br.Dの孔内水位が他の孔と大きく異なることから,Br.CとBr.D間に南側低下の断層の存在が示唆される.
    また,K-Ahの降下層準がBr.CとBr.D間およびBr.BとBr.D間でそれぞれ2.24 mおよび4.03 mの高度差がある.このことから,少なくとも約7300年前以降では,本地点の川上断層の縦ずれ方向の変位速度は0.3 mm/yr(Br.BとBr.D間の撓曲構造を考慮した場合0.55 mm/yr)程度である.
ノート
  • 石英および方解石の例
    金井 拓人, 森山 功二郎, 向吉 秀樹, 高木 秀雄
    2015 年121 巻11 号 p. 421-427
    発行日: 2015/11/15
    公開日: 2016/02/27
    ジャーナル フリー
    Crystallographic orientations of minerals were determined by electron backscatter diffraction (EBSD) under a scanning electron microscope. In this study, we introduce a technique for vibratory polishing of rock samples using colloidal silica (CS), for EBSD analysis of quartz in granite and calcite in limestone. Evaluation of the surface state consisted of a band contrast (BC) measure to represent the surface state, a hit rate to represent the success rate of indexing, and a mean angular deviation (MAD) to represent the accuracy of indexing. The factor that most affected the BC and the hit rate was the total amount of displacement of the sample. However, the BC and hit rate also showed a dependency on the crystallographic orientation. When eight Kikuchi bands were detected, the value of the MAD was < 1°, and the MAD was independent of the BC. The BC measure showed that the optimal CS polishing times for quartz and calcite were 3 hours and 1 hour, respectively. When preparing a sample with for the first time, CS polishing for 3 hours and detection of the eight Kikuchi bands provide the most effective method for determining crystallographic orientations.
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