地質学雑誌
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123 巻, 1 号
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論説
  • 勝部 亜矢, 近藤 久雄, 谷口 薫, 加瀬 祐子
    2017 年 123 巻 1 号 p. 1-21
    発行日: 2017/01/15
    公開日: 2017/04/18
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    2014年11月22日長野県北部の地震(Mw6.2)に伴う地表地震断層は,既知の糸魚川-静岡構造線活断層系神城断層トレースに沿って約9kmの区間で認められる.地震破壊の南への伝搬は約1km幅の断層ステップ付近で停止したとみられ,地表地震断層長は神城断層の全長約24kmよりも短い.一方で,震源断層は地表地震断層北端からより北へ連続する.この地表地震断層長および震源断層長と地表で測定した最大変位量のネットスリップとの関係は,既存の回帰直線でよく説明できる.本地震は,神城断層の一部が活動した地震であり,地震前に想定されていた固有地震ではないと考えられる.しかし,神城断層では西暦1714年にも今回と同規模の地震が発生した可能性が示唆され,神城断層の非固有及び固有地震の発生頻度を理解するために,地震時変位量に基づき神城断層の古地震イベント像を再検討する必要がある.

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