昭和38年から53年に徳島大学で施行した22症例のKveim反応について, 残つていたパラフィンブロックから連続切片を作製して再検討した。連続切片作製前のKveim反応陽性率は, サルコイドージス(以下「サ」と略す)確実例0/5, 「サ」ほぼ確実例0/1, 「サ」疑い例2/8, 非「サ」症例0/8であつた。作製後は, 「サ」確実例2/5, 「サ」ほぼ確実例1/1, 「サ」疑い例4/8と陽性率が明らかに上昇したが, 非「サ」症例では0/8と変動はなかつた。Kveim結節はすべて卵円形で1個であり, その大きさは最大径0.23∼0.35mmであつた。Kveim結節は非常に小さく, 少数ゆえ, Kveim反応施行時には注射部位を確実にマークし, さらに連続切片を作製して判定することが必要である。
抄録全体を表示