西日本皮膚科
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83 巻, 6 号
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目次
図説
  • 梶田 章恵, 佐藤 絵美, 伊原 穂乃香, 伊藤 宏太郎, 今福 信一
    原稿種別: 症例報告
    2021 年 83 巻 6 号 p. 495-496
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    患者:25 歳,女性

    主訴:左下肢の瘙痒を伴う線状の皮疹

    既往歴:なし

    現病歴:幼小児期より左下肢に線状の皮疹があった。皮疹がやや拡大傾向で瘙痒もあり当科を受診した。

    現症:左下肢にブラシュコ線に沿って暗褐色の軽度角化を伴う丘疹が集簇し線状に配列していた(図 1 )。

    病理組織学的所見:表皮母斑や線状扁平苔癬を疑い,左大腿暗褐色の局面から 4 mm トレパンで生検した(図 2 )。表皮は軽度に肥厚し,部分的に異常角化細胞を伴った不全角化柱(cornoid lamella)を認めた。真皮上層にはリンパ球,組織球が浸潤し膠原線維の増加を伴っていた(図 3 )。

    治療および経過:病理組織学的所見より線状汗孔角化症と診断し,ビタミン D3 製剤の外用で経過をみている。

  • 志賀 建夫
    原稿種別: 症例報告
    2021 年 83 巻 6 号 p. 497-498
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    患者:40 歳,女性

    主訴:口腔頰粘膜の白色局面

    現病歴:数年前から年に数回,両側頰粘膜に白色局面を生じるようになった。ざらつき,病変からの粘膜剝脱を繰り返すものの 1 カ月程度で自然に軽快していた。家族内に同様の症状を有するものはいない。

    現症:両側頰粘膜に境界明瞭な浮腫状の白色局面がみられた(図 1 )。

    病理組織学的所見:粘膜上皮が著明に肥厚していた。基底層は保たれているものの,それより上方の粘膜上皮細胞には空胞状の腫大がみられた(図 2 )。

    診断および治療:初診時,生検に同意が得られず,扁平苔癬を考えステロイド外用を行うも効果は得られなかった。1 カ月ほどで軽快したが,数カ月後に同様の病変が出現し,特徴的な病理組織所見とあわせ白色海綿状母斑と診断した。クラリスロマイシン内服(400 mg/日,7 日間)を行い 1 週間ほどで病変は消失した(図 3 )。数カ月後の再発時も同様の抗菌薬内服で症状は改善し,以後2 年にわたり再発はみられていない。

  • 並里 まさ子
    原稿種別: 症例報告
    2021 年 83 巻 6 号 p. 499-500
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    患者:85 歳,女性

    既往歴:高血圧,脳出血(右片麻痺)

    現病歴:初診の約 1 年前に皮疹に気付き,徐々に増大した。

    初診時現症図 1 ):左眉毛の外側に,長径 14 mm で広基・有茎性の腫瘤を認めた。自覚症状はなかった。黄赤色で脆く,清拭時に脱落した組織片にて病理検査を行った結果,低悪性度の脂腺癌と判明した。所属リンパ節は触知しなかった。

    家族歴:問診にて,本人および家族に脂腺増殖性腫瘍,消化管・泌尿生殖器腫瘍の罹患者はなかった。

    治療:腫瘍塊より 3 mm 離して切除した。

    病理組織学的所見図 2 ):表皮に連続した,広基有茎性・上方隆起性の腫瘍であった。境界鮮明で,周囲への浸潤傾向はなかった。細胞質が好塩基性の basaloid cell(優位)と明らかに脂腺細胞の形態を持つ細胞が,不規則に混在して左右非対称の腫瘍を形成していた。後者の多くは散在性で,脂腺小葉の形成はなく,明らかなホロクリン分泌の像もみられなかった。多くの basaloid cell の核は大きく,重なって密集し,軽度の異型性と分裂像を散見した。管腔様構造や好酸性無構造の壊死組織もみられ,リンパ球と形質細胞の浸潤を伴っていた。病理標本上,腫瘍塊は取り切れていた。

    免疫組織化学的所見図 3 ):Tumor suppressor gene である p53 は約 10%で陽性,細胞増殖マーカーである Ki-67 は 50%以上で陽性,apoptosis gene である bcl-2 は陰性であった。EMA は脂腺細胞様細胞で陽性で基底細胞癌を否定し,CEA は陰性で汗腺系腫瘍を否定した。

  • 江川 清文
    原稿種別: 症例報告
    2021 年 83 巻 6 号 p. 501-502
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    患者:2 歳,男児

    主訴:臀部に生じた発赤と腫脹を伴う丘疹

    現病歴:1 年前より,体幹や大腿に生じた伝染性軟属腫(以下軟属腫)に対し摘除しては再発することを繰り返していたが,最近になり一部の軟属腫に発赤と腫脹を認めるようになった(図 1 ab)。

    診断および治療経過:軟属腫における BOTE サイン1)の発現と診断し,インフォームドコンセントを得て亜鉛華軟膏外用で経過をみたところ,約 2 カ月後に軽度の色素沈着を残して治癒した。

綜説
症例
  • 西 純平, 井上 卓也, 坂田 憲亮, 織田 洋子, 永瀬 浩太郎
    原稿種別: 症例報告
    2021 年 83 巻 6 号 p. 509-514
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    27 歳,男性。生下時から存在する鼻背部正中の瘻孔より繰り返し毛の排出を認めるようになり来院した。摘出すると重層扁平上皮で裏打ちされた瘻孔が鼻骨骨膜まで達しており,先天性正中鼻瘻孔と診断した。先天性正中鼻瘻孔は鼻部正中の皮膚付属器を伴う重層扁平上皮により構成された瘻孔を特徴とし,頭蓋内進展を来すこともある。またその走行のどこにでも瘻管が拡張した形で囊腫を形成しうる。発生機序としては胎生期に硬膜より伸びる外胚葉成分が鼻中隔内や prenasal space 内に遺残して生じるとする説があり,しばしば頭蓋内進展を来すことを説明しうる。本邦報告例を集積すると 39 例中 26 例(66.7%)で経過中に何らかの感染徴候が認められていたが,診断されないまま切開排膿で経過観察となっている症例も多かった。また 39 例中 11 例(28.2%)に頭蓋内進展がみられ,脳膿瘍から死亡に至った症例もあった。鼻部正中の瘻孔や囊腫をみた際は先天性正中鼻瘻孔を想起し,画像検査により頭蓋内進展の有無を評価する必要があり,頭蓋内進展が疑われた場合は早期の確実な全摘出が望ましい。

  • 鶴田 成二, 桑代 麻希, 森 槙子, 永瀬 浩太郎, 井上 卓也
    原稿種別: 症例報告
    2021 年 83 巻 6 号 p. 515-518
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    症例 1:43 歳,男性。2 カ月前から human immunodeficiency virus(以下:HIV と表記)感染に対して治療されていた。同時期からステロイド外用にて改善に乏しい顔面,頚部,肩,背部に丘疹が出現した。症例 2:30 歳,男性。2 カ月前から抗 HIV 薬の内服を開始し,徐々に顔面,頚部に強い瘙痒を伴う丘疹が出現した。2 症例とも特徴的な皮疹に加え,病理組織学的に両者ともに毛包脂腺系への好酸球の浸潤を認めたことから HIV 関連性好酸球性膿疱性毛包炎と診断した。HIV 関連性好酸球性膿疱性毛包炎の発症機序は諸説あり未だ明らかとなっていない。症例 1 では抗真菌薬外用により改善したこと,症例 2 では好酸球浸潤を認める毛包内に毛包虫を認めたことからマラセチアや毛包虫の病態への関与が示唆された。

  • 西 純平, 永瀬 浩太郎, 井上 卓也
    原稿種別: 症例報告
    2021 年 83 巻 6 号 p. 519-522
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    1 歳 10 カ月,男児。生後 2 カ月で陰囊部に結節が出現し,徐々に増大した。生後 6 カ月時点では暗赤色だったが,当院初診時には淡紅色へ色調が変化していた。切除検体の病理組織学的所見は境界明瞭な結節性病変で,深部では円形から短紡錘形の細胞が増殖し,上部では紡錘形細胞が束状に増殖する二相性パターンを呈した。免疫組織化学染色で腫瘍細胞はビメンチンと αSMA に陽性,デスミンと S100 蛋白に陰性を示した。以上より乳児筋線維腫症と診断した。乳児筋線維腫症は稀な間葉系疾患だが,乳幼児期に生じる線維性腫瘍としては最も一般的で,皮膚,皮下組織,筋肉,骨,内臓に単発から多発する腫瘍を特徴とする。単発型,多中心型,全身型の 3 病型に分類され,単発型と多中心型は切除や経過観察により治癒や自然消退が望めるが,全身型は内臓病変を伴い,一般に予後不良である。全身型の多くは生下時すでに病変が存在しており,生後早期に内臓病変に伴う呼吸循環器系や消化器系の合併症により死亡することが多い。自験例は 1 歳 10 カ月の単発性病変で内臓病変を疑う症状がなく,全身型の可能性は極めて低いと判断した。現時点で画像検査は行わず,乳児筋線維腫症の単発型として再発や内臓病変に注意しながら慎重に経過観察を行っている。また初期はより紅色の強い結節であり,当時は多数の毛細血管の周囲を未分化な細胞が取り囲みながらシート状に増殖する単相性パターンを呈していた可能性を考えた。

  • ―― 特にその病理組織像について ――
    三原 基之
    原稿種別: 症例報告
    2021 年 83 巻 6 号 p. 523-530
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    88 歳,男性。病変は左側耳前部の有茎性角化性小結節で,表面は著明な乳頭状変化を示した。臨床診断は角化性乳頭腫とした。病理組織像では病変部は外方増殖性の上皮性腫瘍であったが,下方への浸潤は真皮深層に達していた。腫瘍は分葉構造を示し,各腫瘍小葉は帯状増殖し,蛇行状で,相互に吻合していた。腫瘍小葉は基底膜で被われた状態で,突出するように増殖し,手指の先端のような形態を示した。腫瘍の増殖形態は膨張性増殖であった。腫瘍索を構成する細胞は病変の外側から内側に向けて,外縁細胞,基底細胞様細胞~有棘細胞様細胞,澄明細胞に分けられた。これらの細胞は高度異型性を示した。外縁細胞は柵状配列し,核下空胞化がみられた。有棘細胞様細胞ないし澄明細胞が占める部位では稀に渦巻き構造があった。これは中心部の好酸性角化物質を取り囲むようにして腫瘍細胞は紡錘形に腫大しており,外毛根鞘性角化類似変化とみなされた。各腫瘍小葉が隣接する部位では澄明細胞は微細顆粒状好酸性壊死物質になっていた。稀にこの部位に囊腫がみられた。また稀に腫瘍胞巣内に毛幹を有する毛包があった。PAS 染色ではグリコーゲンが一部の澄明細胞の胞体内で確認された。これらの所見から自験例は外毛根鞘癌と病理組織診断された。外毛根鞘癌は病理組織構造の完成度からみて高分化型有棘細胞癌の一亜型であり,まぎれもない独立した疾患単位である。

  • 大黒 督子, 中島 喜美子, 谷口 亜裕子, 藤岡 愛, 佐野 栄紀
    原稿種別: 症例報告
    2021 年 83 巻 6 号 p. 531-534
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    65 歳,男性。顔面から頚部および手指の紅斑と上肢の倦怠感を主訴に当科を受診した。血液検査で CK,LDH の軽度上昇および抗 TIF1-γ 抗体陽性を認め,病理組織学的所見と併せて皮膚筋炎と診断した。造影 CT,上部下部内視鏡で悪性腫瘍を疑う所見はなく,プレドニゾロン 30 mg/日より治療を開始した。紅斑および筋症状は改善したため,5 mg/日まで漸減したが,再燃はなかった。初診から 1 年後,1 カ月あたり 4 kg の体重減少を生じ,造影 CT で多発リンパ節腫脹を認めた。右鎖骨上のリンパ節生検では CD20,CD30 陽性の異型細胞の増殖があり,びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL)と診断された。血液内科でリツキシマブおよびピラルビシン,シクロホスファミド,ビンクリスチン,プレドニゾロンによる化学療法(R-CHOP)が施行された。この間皮膚筋炎の再燃はなく,4 クール終了後に DLBCL は完全寛解した。皮膚筋炎は高率に悪性腫瘍を合併することが知られているが,特に抗 TIF1-γ 抗体陽性の症例ではリスクが高いため,発症時に悪性腫瘍の存在が指摘できない場合でも,少なくとも 3 年間は血液腫瘍を含めた悪性腫瘍の検索を継続する必要がある。

  • 齊藤 華奈実, 井上 貴史, 山本 明彦, 卜部 省悟, 大久保 浩一, 波多野 豊
    原稿種別: 症例報告
    2021 年 83 巻 6 号 p. 535-539
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    59 歳,女性。生来健康であった。発熱と強い腹痛の精査加療目的に前医より緊急搬送された。腹膜炎を伴う腹腔内巨大腫瘍感染による敗血症性ショック疑いの診断の下に緊急開腹術が施行された。巨大腫瘍は,子宮漿膜下筋腫であり,亜全摘術を施行された。術後も循環動態は安定せず,感染源不明な敗血症であった。初診時の皮疹と前医の血液培養から A 群溶血性レンサ球菌が検出されたことより,劇症型 A 群溶血性レンサ球菌感染症を強く疑い,加療を開始し,救命し得た。後に病理学的精査により,摘出された子宮筋腫の内部は,大量の菌塊を含み変性壊死していることが判明した。患者血液から分離された菌株の細菌学的性状は TB3264 型,M 型は判別不能,emm 遺伝子型が emm89 型で,発熱毒素遺伝子 speBspeCspeF を保有しており,劇症型 A 群溶血性レンサ球菌感染症と確定診断した。自験例は,腹膜炎として発症して,子宮筋腫の筋層内に壊死性軟部組織炎を伴っていた劇症型 A 群溶血性レンサ球菌感染症と考えられ,皮疹が診断の契機となった。

  • 中川 浩一, 岡林 綾, 東田 理恵, 喜多 いずみ
    原稿種別: 症例報告
    2021 年 83 巻 6 号 p. 540-544
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり
    電子付録

    43 歳,男性。既往歴に歯槽膿漏,齲歯,無治療の糖尿病がある。初診の 4 日前から右足全体に発赤・腫脹が生じ,強い疼痛を伴っていた。血液検査では CRP 33.5 mg/dl,血糖値 423 mg/dl,HbA1c(JDS)10.9%,白血球数 26,900/μl(Neu 86.7%)であった。CT 検査で足背,足底にガス像を認め,ガス壊疽と診断した。3 次元 CT 画像では足底の筋膜(腱膜)に沿って,ガスが広がっているように観察された。緊急手術で局所麻酔下に足背・足底の皮膚切開をしたところ黒色の壊死物質と排膿を認めた。細菌培養では Porphyromonas species(Porphyromonas sp.)の他,多数の菌種が同定された。その後,感染はコントロールされ,最終的には遊離植皮術で再建し,第 70 病日に退院した。Porphyromonas sp. は口腔内や消化管に分布する常在菌であり,今回のガス壊疽は歯槽膿漏,齲歯が原因となっていた可能性が示唆された。

  • 吉田 愛, 山田 七子, 堤 玲子, 山元 修
    原稿種別: 症例報告
    2021 年 83 巻 6 号 p. 545-548
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    72 歳,男性。金魚飼育歴がある。初診 4 カ月前に右示指基部をマダニに刺された。その後,右手背が腫脹し,近くの皮膚科で蜂巣炎と診断され抗生剤を処方されたが改善せず,右前腕・手背に結節が増えたため当科に紹介された。初診時の身体所見では右示指 MP 関節部が腫大し,右示指から前腕にかけて 1~7 mm の皮下結節が多発していた。皮下結節の生検で乾酪壊死を伴う混合細胞性肉芽腫を認めた。当院整形外科で右示指 MP 関節部の腫大は腱鞘滑膜炎によるものと診断され,初診 19 日後に腱鞘滑膜切除術が施行された。生検組織による抗酸菌培養で Mycobacterium(M.)marinum が検出され,リファンピシン,クラリスロマイシン,エタンブトール(途中副作用で中止)で計 8 カ月間治療を行った。当科の過去 10 年分の非結核性抗酸菌症症例につき検討を行った。菌種が同定されたのは 13 例で,原因菌種は M. chelonae,M. ulcerans subsp. shinshuense,M. mainum の順に多かった。

治療
  • 中川 裕貴, 濱田 利久, 平井 陽至, 三宅 智子, 山崎 修, 岩月 啓氏, 森実 真
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 83 巻 6 号 p. 549-553
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    ベキサロテンは本邦で 2016 年に皮膚 T 細胞リンパ腫(CTCL)に対し承認され,現在では CTCL 治療に広く用いられている。欧米ではベキサロテン長期投与症例が報告されているが,日本ではまだ承認から日が浅いため長期投与症例の報告は少ない。当院でベキサロテンにて加療された 11 例の菌状息肉症(MF)患者について解析した。その中で長期に渡りベキサロテンを投与され良好な経過を示した 3 例を報告する。甲状腺機能低下症と脂質異常症はベキサロテン関連の副作用として頻発し,当院でも 11 例全例にみられたが,重篤な副作用はみられなかった。長期投与症例ではベキサロテンの減量や一時中止,副作用に対する内服投与にてベキサロテンを長期継続することができた。3 例とも治療反応性はよく,2 例が CR,1 例が PR を得た。ベキサロテンは日本人 MF 患者においても副作用をコントロールすることで長期に投与でき,有効な治療選択肢となりうる。

世界の皮膚科学者
  • Stephan Weidinger
    原稿種別: letter
    2021 年 83 巻 6 号 p. 559-560
    発行日: 2021/12/01
    公開日: 2022/01/25
    ジャーナル 認証あり

    Stephan Weidinger is currently Professor for Dermatology at the Christian-Albrechts-University as well as Vice-Head of the Department of Dermatology and Allergy at the University Hospital Schleswig-Holstein, Campus Kiel, Germany, where he supervises the general outpatient department as well as the Center for Inflammatory Skin Diseases. In this Center, patients with atopic dermatitis, psoriasis and autoimmune skin diseases are taken care of. He will take over the Chair for Dermatology in Kiel in 2023.

    Stephan Weidinger qualified as a physician from the University of Regensburg, Germany, and following this he received his MD and PhD from the Technische Universität in Munich, Germany. He is board qualified for Dermatology and Venereology, Allergology, Andrology, and Tumour Therapy, and he received a Master of Hospital Managemeent (MaHM) from the University Kiel. Prior to his current position, Professor Weidinger held a senior physician position at the Department of Dermatology and Allergy, Technische Universität Munich, where he led the atopic dermatitis and psoriasis outpatient departments. In the following years he was board certified.

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