中山らのACSに基づく新製剤CLINICA ‹OX›シリーズ(オリリー社)の皮膚安全性検討を名古屋大学分院, 関西医科大学および大阪回生病院の3施設共同で行ない, 本製剤の皮膚安全性にたいする評価をするとともに, その使用にさいしての必要最小限のテストの標準化を決定した。
1) CLINICA各品目のパッチテストおよび光パッチテストを176例に施行し, 光パッチテストは全例陰性で, 皮膚刺激指数は1.1から16.5にわたり, 許容域30.0をこえる製品はなく, 低刺激性化粧品であることを確認した。
2) 使用テストは29品目150例に施行し, 20例(13.3%)に皮膚障害を認めた。品目ではのべ1,727件中, 皮膚障害は52件, 3.0%であつた。
3) CLINICA ‹OX›シリーズ製剤使用にさいし, 少なくともパラベン感作のないこと, 本製剤使用のタール系色素に感作を有しないことをパッチテストで確認し, 使用は1品目ずつ毎週ふやしていくのが望ましい。
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