西日本皮膚科
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40 巻 , 4 号
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図説
綜説
症例
  • —とくにImmunoblastic Lymphadenopathy(Lukes), Angio-Immunoblastic Lymphadenopathy, Immunodysplasia Syndrome(畔柳)との異同について—
    篠田 英和, 高橋 勇, 阿南 貞雄, 吉田 彦太郎, 笹岡 和夫
    1978 年 40 巻 4 号 p. 629-636
    発行日: 1978/08/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    28才女子例を報告した。本症例は臨床症状, 検査所見から全身性エリテマトーデス, 汎発性鞏皮症, 皮膚筋炎が考えられたが, 各診断基準を十分満足することができず, overlap症候群のII型(大藤の分類)に属すると思われた。リンパ節の組織学的検査ではimmunoblastの増加, 血管の樹枝状増生, PAS陽性物質の沈着, 胚中心のいちじるしい増殖などがみられ, immunoblastic lymphadenopathy, angio-immunoblastic lymphadenopathy, immunodysplasia syndromeを考えたが, 反応性増殖の所見がいちじるしいことよりangio-immunoblastic lymphadenopathyとした。一方, overlap症候群のうちで上記のようなリンパ節所見を呈した症例, あるいは逆にangio-immunoblastic lymphadenopathyで膠原病様症状がみられたという症例の報告がないため, われわれは自験例を標題のごとく2疾患の合併例として報告した。
  • 滝沢 清宏, 中川 秀巳, 小林 高義, 山口 英世, 奥住 捷子
    1978 年 40 巻 4 号 p. 637-643
    発行日: 1978/08/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    誘因不明の視力障害を大量のステロイドで加療中, クリプトコックス性髄膜炎を生じ, ついで両前腕, 左下腿などに数個の皮下結節が出現し, 病理組織上クリプトコックス性脂肪識炎と診断された33才男子例を報告した。髄液の培養でCryptococcus neoformansを得た。分離株はマウスヘの病原性を有した。皮下結節はamphotericin Bと5-fluorocytosineによる治療中に生じ, 皮下脂肪識に多数の胞子を認めたが, 再三にわたり試みた培養で菌の発育をみなかつた。中枢神経, 肺などの全身性クリプトコックス症の一部分症状として続発性に皮膚病変を生ずる頻度は10%程度と成書記載されているが, 本邦での報告はまだ少ない。今回は皮疹の性状やその病理組織学的所見を中心にその概略を報告し, あわせて続発性皮膚クリプトコックス症について若干の文献的考察を行なつた。
  • 磯田 美登里, 松本 忠彦, 西尾 一方
    1978 年 40 巻 4 号 p. 644-648
    発行日: 1978/08/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    大動脈炎症候群をともなつた壊疽性膿皮症の27才女子例にclofazimineを使用し, 約6週後に皮疹の著明な改善をみた。血沈, γ-グロブリン値はともに正常化し, CRP, RAテストも陰性化した。副作用はほとんどみられなかつた。またclofazimineによる治療とその作用機序について文献的に考察した。
  • 高屋 通子, 岡 恵子
    1978 年 40 巻 4 号 p. 649-656
    発行日: 1978/08/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    原発が大腸癌(2例), 胆道癌(1例), 食道癌(1例), 子宮癌(1例)であつた転移性皮膚癌の5自験例に, 昭和41年∼50年の10年間医学中央雑誌に報告された一般諸臓器の悪性腫瘍の皮膚転移214例を加えて, 性別, 年令, 皮疹の出現部位, 大きさ, 数, 手術との関係, 皮疹出現より死亡までの期間, 転移経路, 転移巣の組織学的分類, 他臓器の転移の有無, 皮疹が先行した場合の原発巣の診断などについて検討した。
  • 藤原 邦彦, 並崎 礼子, 市川 武城
    1978 年 40 巻 4 号 p. 657-661
    発行日: 1978/08/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    44才より当院内科で糖尿病の治療を受けていたが, たまたま治療を中断し, 血糖のコントロールの不良な時期に, ほぼ時を同じくして発症した糖尿病性浮腫性硬化症と糖尿病性脂肪性類壊死を合併する60才主婦例を報告した。糖尿病性脂肪性類壊死は血糖のコントロールの改善とともに消退したが, 糖尿病性浮腫性硬化症は不変である。両者の合併例はまだ報告をみない。
  • 矢崎 喜朔, 酒井 勝彦, 上田 宏
    1978 年 40 巻 4 号 p. 662-667
    発行日: 1978/08/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    左上腕外側に4年前から硬結とその中心に小結節が存在し, 組織学的に真皮および皮下組織に多数の角質嚢胞とbasaloid cellsからなる細胞巣により構成された腫瘍塊が認められ, solitary trichoepitheliomaと診断した72才男子例を報告した。本症例の臨床像は左上腕部に発生, 結節とその基底および周囲に皮下硬結として存在し, 結節の表面に微小潰瘍を形成, 初発年令が68才ころであつたことなど従来の本邦例にはみられない所見を示した。
  • 大滝 倫子
    1978 年 40 巻 4 号 p. 668-672
    発行日: 1978/08/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    1975年から1977年までに皮膚科外来を受診した疥癬症例149例につき若干の検討を行なつた。1975年は外来新患患者の0.6%, 1976年は1%, 1977年は1.9%と疥癬患者数は増加の傾向を示している。流行初期は海外罹患が多かつたが, 現在では家族感染が多い。男女比は8:7で男が多く, 年令は20代が35%を占める。発症までの期間は1ヵ月前後が多い。発症より確定診断が下されるまでの期間が比較的長い例が多く, 全例の4分の1は3ヵ月以上経過している。診断に際して本症の可能性に留意すべきである。治療はcrotamiton(Eurax)およびfenitrothionを使用し, 多くの例が1ヵ月前後で軽快した。結節をつくつた例と幼小児例は難治例が多かつた。
  • 平井 玲子, 大熊 守也, 手塚 正
    1978 年 40 巻 4 号 p. 673-677
    発行日: 1978/08/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    大阪府南河内郡狭山町周辺で発症したMicrosporum canisによる頭部白癬5例を報告した。症例は6才女子, 3才女子, 6才女子, 11才男子, 8才女子で, これら5例はいずれも家庭内や学校など身近にイヌ, ネコなどのペットはおらず, また感染源となりうるような動物と接触した事実はとくにない。症例1, 2は姉妹で, 3は症例1, 2と同じ公団住宅にたがいにドアを接して住む遊び友達で, かつ発症時期も近接していることから, 前2例の小児から直接感染した可能性も考えられる。なお, 第5例からの分離株はNannizzia otaeのtester株(WMU-526 “+”およびWMU-527 “−”)との交配試験の結果から, N. otaeの“−”株と判明した。
研究
  • 穐山 富雄, 村山 史男, 山浦 英明, 阿南 貞雄, 高橋 勇, 吉田 彦太郎, 笹岡 和夫
    1978 年 40 巻 4 号 p. 678-681
    発行日: 1978/08/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    慢性蕁麻疹患者95例について血清IgE値, 特異IgE抗体および皮内反応の検索を行なつた。
    1) 血清IgE高値例(700unit/ml以上)は全症例の13.7%にみられた。
    2) RAST陽性率はいずれの抗原においても低かつた。
    3) 皮内反応陽性群における皮内反応とRASTとの一致率は低かつた。
  • 斉藤 隆三
    1978 年 40 巻 4 号 p. 682-686
    発行日: 1978/08/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    血管性紫斑病について毛細血管抵抗, 出血時間, 血小板数などの検査成績を対照群と比較した。また, Rumpel-Leede法による毛細血管抵抗について検討した。対照群(非紫斑病患者)では30才以上で30%にRumpel-Leede法陽性を示した。単純性紫斑, 女子深在性紫斑, 機械的紫斑では, 疾患相互に検査成績に差はみられず, また同年令層の対照群と比べても差は認められなかつた。AngiodermatitisではRumpel-Leede法陽性例が多いが, 好発年令が高年令者層にあるためと思われる。また, 血小板数は一部の症例を除き正常範囲にあり, 出血時間の病的な延長をみた例はなく, 本症は血管障害性の変化によるものと考えられる。
  • 岡田 哲哉
    1978 年 40 巻 4 号 p. 687-695
    発行日: 1978/08/01
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル 認証あり
    各種皮膚疾患患者末梢血よりConray-Ficoll法でリンパ球を分離し, そのリンパ球にたいしてヒツジ赤血球結合リンパ球(E-RFC)をT cell, 表面免疫グロブリン保有リンパ球(S.I.B.C.)をB cellと同定し, その比率と絶対数につき検討した。対象疾患は悪性リンパ腫, 全身性紅斑性狼瘡, 有棘細胞癌, 基底細胞上皮腫, 前癌性疾患, 悪性黒色腫, 帯状疱疹などである。また悪性リンパ腫と全身性紅斑性狼瘡患者では臨床経過ならびに各種の検査所見とリンパ球subpopulationとの関係を検討し興味ある所見を得た。また上述の疾患にPPD, DNCB反応による遅延型皮膚反応を施行しリンパ球subpopulationとの関連も検討した。
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